「理解はしているのに解けない」はなぜ?小学生・中学生に多い原因 京の算数学#1467

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京の算数学問題#1467

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算数学コラム

「授業では分かっていると言っている」
「説明を聞けば納得している」
「でも、テストになると解けない」

このような様子を見ると、保護者の方は不思議に感じると思います。

「本当は理解していないのでは?」
「集中力が足りないの?」
「もっと問題を解かせた方がいい?」

ですがこれは過程の話でイコールではありません。

説明を聞いて理解できることと、自分の力で問題を解けることは、同じではないからです。

学習には、分かる段階、思い出す段階、使う段階、安定して解く段階があります。

「理解はしているのに解けない」ときは、その途中のどこかで止まっている可能性があります。


「分かる」と「解ける」は別の力

先生や保護者の説明を聞いて、

「なるほど」
「そういうことか」

と思えるのは、内容を理解する一つの段階です。

ただし、問題を自分で解くためには、さらに次の力が必要です。

  • 必要な考え方を思い出す
  • 問題に合う方法を選ぶ
  • 式や図に置き換える
  • 計算を正確に進める
  • 答えが合っているか確認する

説明を聞いているときは、考え方や順番を相手が示してくれます。

一方、自分で解くときは、何もない状態から道筋を作らなければなりません。

そのため、説明を聞けば分かるのに、一人になると手が止まることが起こります。


理解しているのに解けない主な理由

①解説を見て「分かったつもり」になっている

解説を読むと、答えまでの流れがきれいに書かれています。

そのため、

「これは分かる」
「自分でもできそう」

と感じやすくなります。

しかし、解説を閉じて最初から解こうとすると、何から始めればよいか分からないことがあります。

これは、理解していないというより、自分で考え方を取り出す練習が足りていない状態です。

確認する方法

解説を読んだあとに、いったん答えを閉じて、同じ問題を最初から解いてみます。

自分で解ければ、理解ができている状態に近づいています。

②考え方は分かるが、思い出せない

授業中は分かっていても、数日後には解き方が出てこないことがあります。

人は、一度理解しただけですべてを長く覚えられるわけではありません。

  • 新しい公式
  • 筆算の手順
  • 文章題の解き方
  • 図形の性質
  • 数学の証明

などは、何度か思い出して使うことで定着します。

「授業ではできたのに、宿題ではできない」という場合は、理解よりも記憶の取り出し方に原因があるかもしれません。

③似た問題なら解けるが、形が変わると分からない

例題とほぼ同じ問題は解けても、数字や聞かれ方が変わると止まる子もいます。

たとえば、割合の問題で、

「500円の20%はいくら?」は解けても、

「定価の20%引きで400円になりました。定価はいくら?」

になると分からなくなる場合です。

これは、公式を覚えていても、

  • 何をもとにするのか
  • 何を求めるのか
  • 数量がどのように関係しているか

まで理解できていない可能性があります。

やり方を覚えるだけでなく、意味を理解することが必要です。

④問題文から必要な情報を選べない

算数・数学では、計算方法が分かっていても、文章題になると解けないことがあります。

この場合、計算力ではなく、

  • 何を聞かれているか
  • どの数字を使うか
  • どの単位で答えるか
  • どんな関係になっているか

を整理する段階で止まっています。

問題文に出てくる数字をすべて使おうとしたり、「合わせて」と書いてあるからたし算、と言葉だけで決めたりすると、少し複雑な問題に対応しにくくなります。

⑤途中の計算で負担が大きくなっている

考え方は合っているのに、計算で間違える子もいます。

たとえば、

  • 九九がすぐに出てこない
  • くり下がりに時間がかかる
  • 分数の通分で止まる
  • 正負の数の符号を間違える
  • 途中式を書かず混乱する

といった場合です。

問題の考え方に集中したくても、基礎計算に多くの力を使ってしまうと、最後まで進みにくくなります。

「応用問題が解けない」と見えても、実は計算の土台が原因になっていることがあります。


⑥説明されると分かるが、自分の言葉では説明できない

本当に理解できているかを確かめる方法の一つが、説明してもらうことです。

「どうしてこの式にしたの?」
「この数字は何を表している?」
「次は何をする?」

と聞いたときに、自分の言葉で説明できるかを見ます。

うまく話せないから理解していないとは限りませんが、考え方があいまいな場合は、説明の途中で止まりやすくなります。

説明できるようになると、似た問題にも考え方を使いやすくなります。

⑦解き方の選択肢が多いと迷ってしまう

学年が上がると、一つの問題に使えそうな方法が増えてきます。

  • たし算か、かけ算か
  • 比例か、割合か
  • 方程式を使うか
  • 合同を証明するか
  • どの公式を使うか

知っていることが増えたからこそ、どれを選べばよいか迷う場合があります。

この状態では、知識がないわけではありません。

問題の特徴と解き方を結びつける練習が必要です。

⑧時間や緊張の中では力を出せない

家ではできるのに、テストでは解けない子もいます。

テストでは、

  • 制限時間がある
  • 点数がつく
  • 周りが気になる
  • 間違えたくない
  • 最初の問題で止まると焦る

など、普段とは違う負担がかかります。

特に失敗を怖がる子は、簡単な問題でも何度も確認し、時間が足りなくなることがあります。

理解だけでなく、時間の中で解く練習や、分からない問題をいったん飛ばす練習も必要です。

⑨問題演習が足りていない

理解したあとに問題を解くことを、アウトプットといいます。

授業を聞く、教科書を読む、解説を見ることは大切ですが、それだけでは自分で使える状態にならないことがあります。

算数・数学では、

  1. 説明を聞く
  2. 例題をまねして解く
  3. 自分で解く
  4. 間違いを直す
  5. 少し形の違う問題を解く

という流れが必要です。

「勉強しているのに解けない」という子は、説明を聞く時間に比べて、自分で解く時間が少ない場合があります。


「理解しているか」を家庭で確かめる方法

①答えを閉じて、もう一度解く

解説を見た直後は、流れを覚えているだけかもしれません。

答えを閉じ、少し時間を置いてから解くと、自分で覚えたことを取り出せるか確認できます。

②「どうして?」と一つだけ聞く

細かく質問しすぎると、子どもがテストされているように感じることがあります。

まずは、「どうしてこの式にしたの?」と一つだけ聞いてみましょう。

説明が難しければ、

「絵にするとどうなる?」
「この数字は何の数?」

と聞き方を変えても構いません。

③数字を変えた問題を解く

同じ形で数字だけを変えた問題を解けるか確認します。

それができたら、次に文章の形や聞かれ方が少し違う問題に進みます。

いきなり難しい応用問題へ進むのではなく、少しずつ変化させることが大切です。

④翌日や数日後に解き直す

その日にできても、時間がたつと忘れることがあります。

翌日や数日後に、間違えた問題をもう一度解くことで、定着しているか確認できます。

問題集を何冊も進めるより、一度間違えた問題を自分で解けるようにする方が効果的な場合もあります。


「もっと問題を解かせる」だけでよい?

演習量は必要ですが、ただ問題数を増やせばよいとは限りません。

間違ったやり方のまま何十問も解くと、混乱が強くなることがあります。

大切なのは、

  • どの段階でつまっているか?
  • 考え方が分からないのか
  • 計算で間違えるのか
  • 問題文を読めていないのか
  • 時間が足りないのか

を確認することです。

原因が違えば、必要な学習法も変わります。


家庭で避けたい声かけ

「さっき説明したでしょ」

説明を聞いて理解することと、自分で解くことは別です。

この言葉を言われると、子どもは分からないと言いにくくなります。

「分かっているなら解けるはず」

本人も、なぜ解けないのか分からず困っているかもしれません。

理解と実行の間に練習が必要だと考える方が、次の手立てを見つけやすくなります。

「もっとちゃんと考えて」

子どもにとっては、どう考えればよいかが分からない状態です。

「何を求める問題?」
「似た問題はあった?」
「図にしてみる?」

と、考える入口を具体的に示す方が進みやすくなります。


「解けない」を細かく分けて考える

子どもが「分からない」と言ったときは、次のように分けてみます。

  • 問題文の意味が分からない
  • 何を求めるか分からない
  • 使う公式が分からない
  • 最初の式が作れない
  • 計算方法が分からない
  • 途中までできたが続かない
  • 答えは出たが自信がない

同じ「解けない」でも、必要な助けは違います。

最初から全部説明するより、止まっている一か所だけを支える方が、自分で考える部分を残せます。


塾では何を見るのか

「理解しているのに解けない」という場合、塾でも正解・不正解だけを見るのでは不十分です。

確認したいのは、

  • 問題を読んだあと、どこに注目するか
  • 最初に何を書こうとするか
  • 途中式をどのように残しているか
  • 間違えたあと、どこを見直すか
  • ヒントがあれば進めるか
  • 別の問題でも同じ考え方を使えるか

という部分です。

解いている途中を見ることで、理解と実行の間のどこで止まっているかが見えやすくなります。


京都・中京区で「分かるのに解けない」と悩んでいる方へ

アイデア数理塾では、説明を聞いて納得できたことだけで、理解できたとは判断しません。

  • 自分で最初の一歩を決められるか
  • 答えを見ずに解けるか
  • 少し形が変わっても考えられるか
  • 間違いの理由を振り返れるか
  • 必要なときに質問できるか

を確認しながら進めています。

答えをすぐに教えるのではなく、考え方を整理し、少しずつ自分で解く範囲を広げることを大切にしています。

まとめ 理解から「自分で解ける」までには段階がある

「理解はしているのに解けない」が起こる主な理由は、

  1. 解説を見て分かったつもりになっている
  2. 考え方を自分で思い出せない
  3. 問題の形が変わると対応できない
  4. 必要な情報を整理できない
  5. 基礎計算に負担がかかっている
  6. 自分の言葉で説明できない
  7. 解き方を選べない
  8. テストの緊張や時間に影響される
  9. 自分で解く練習が足りていない

からです。

「分かっているなら解けるはず」と考えるのではなく、
理解したことを、自分で取り出して使う練習が必要な段階だと捉えてみましょう。

子どもがどこで止まっているかを細かく見ることで、必要な支え方が分かってきます。

京の算数学 解答#1467

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