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京の算数学問題#1052

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算数学コラム
はじめに:なぜ“計算ミス”はなくならないのか?
みなさんこんにちは!京都市中京区で塾を運営しております。油谷拓哉(ゆたに たくや)です!
「解き方はわかっていたのに、計算ミスで×になった」
中学生からよく聞く悩みのひとつです。
特に数学では、内容理解よりも「もったいない失点」が多く、テストの点数にダイレクトに響きます。
この記事では、中学数学にありがちな計算ミスのパターンと、その撲滅方法を具体的に紹介します。
よくある計算ミスのパターンと原因
① 符号ミス(+と−の取り違え)
例:
-3 − (−5) を → −3 − 5 としてしまう
原因:
マイナスの意味をイメージできていない。式の処理を暗記だけに頼っている。
② 分配法則ミス
例:
2(x − 3) を 2x − 3 としてしまう。
または、(x-3)×(-2)をx+6としてしまうなど。
原因:
( )の意味を理解していない可能性が高い。
③ 約分のし忘れ・早とちり
例:
分数計算で最後に共通因数を見落とす。
または途中で約分しすぎてミスにつながる。
原因:
スピード重視で“見切り発車”。
式全体の構造を見ずに処理をしている可能性がある。
④ 整数と小数・分数の混合での混乱
例:
1.2 × 1/4 を 12/10×1/4とせずにいきなり計算をしようとしてしまう
原因:
小数はできるけど分数は苦手など知識に偏りがある。中学数学は必ず分数にそろえること。
計算ミスを減らす7つの具体的な対策
1. 式の途中式は必ず書く(頭の中で済まさない)
「式を省略=かっこよさ」ではありません。
途中式を書くことで、
- 符号の抜け
- 約分の見落とし
などを防げます。
特に一次方程式や分数計算では省略厳禁。
中学2年生で学ぶ多項式の乗法・除法では逆数の際に分母側に文字があるのか?分子側に文字があるのか?で答えが大きく変わります。
2. 解いた後の「逆算チェック」
「方程式の場合、代入して合ってるか?」「左辺=右辺になるか?」など、1問ずつの“逆チェック”を習慣にすると、後で泣くことが減ります。
テスト中には流石に確認をしている時間はないと思いますので、あくまで問題演習をしている時に習慣化していきましょう。
ミスに気づく力がついてきます。
3. ミスノートを作る(間違いのパターンを見える化)
おすすめ構成:
- 問題文
- 自分のミスした式
- 正しい解き方
- どこで間違えたか(理由)
自分専用の“しくじり先生ノート”を作ることで、同じミスを繰り返さなくなります。
4. 解く前に「落とし穴チェック」
問題を解く前に、心の中でこうつぶやいてください。
この問題、マイナスとか分数とか、ひっかけポイントないかな?
これだけで注意力のスイッチが入ります。
5. 似た問題を3問連続でやる(「わかったつもり」を潰す)
1問できたら終わりにせず、似た構造の問題を3つ連続で解くと「本当にわかっているか」が試されます。
塾やワークでの実戦練習におすすめです。
正し演習をした次の日にしてください。
記憶は一旦寝かし思い出すことで定着していきます。
6. 計算だけの時間を作る(暗算ではなく手で書く)
文章題や関数のグラフ問題など、複合問題が多くなるほど計算処理能力が試されます。
毎日5分だけでも「計算だけ」をやる時間を作ると、処理の正確性が高まります。
おすすめは数学の勉強を始める時です。
頭の体操にもなり数学脳へのスイッチが入ります。
7. 解くスピードより「正確さ」を優先する
テストで「時間が足りない」からといって飛ばしすぎると逆に失点が増えます。
スピードは正確さの後についてくると心得ましょう。
おわりに:計算ミスは「癖」で治せる!
計算ミスは「頭が悪いから」ではなく、「思考のクセ」の問題です。
逆に言えば、習慣と意識を変えれば、確実に減らせるもの。
今すぐすべてを完璧にする必要はありません。
まずは、この記事で紹介した7つの中から1つでも日々の勉強に取り入れてみてください。
以上!京都市中京区のアイデア数理塾 油谷拓哉(ゆたに たくや)がお届けいたしました!
算数好きあつまれ〜!
京の算数学 解答#1052
