京の算数学問題#940

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算数学コラム
みなさんこんにちは!京都市中京区で学習塾を運営しております、油谷拓哉(ゆたに たくや)です。
算数の中でも特に難しいと感じる生徒が多い「文章題」。国語が得意な子でも算数の文章題が苦手、という声を多く耳にします。
「国語の成績はいいのに、どうして算数の文章題は解けないの?」と悩む保護者の方もいらっしゃるのではないでしょうか?
その理由には、算数特有の「論理的思考力」や「抽象的な読み解き方」が関係しています。この記事では、算数の文章題が苦手な理由や、その克服のポイントについて詳しく解説していきます。
算数の文章題と国語の物語文は全く別物
まず知っておきたいのは、小学校の国語で学ぶ「物語文」と、算数の「文章題」は性質がまったく異なるという点です。
国語の物語文はストーリーが中心
小学校の国語で扱う文章の多くは物語文です。登場人物の感情や気持ちの変化を読み取ったり、ストーリーの流れを理解することが求められます。
このため、感情移入しやすく、自分なりのイメージを作りやすいという特徴があります。
算数の文章題は「ロジック」がすべて
一方、算数の文章題では、登場人物の感情や背景は一切関係ありません。求められるのは、問題文に書かれた数値や条件を整理し、ゴールまでの道筋を立てる「論理的な思考力」です。
言い換えると、算数は「抽象的な文章を具体的に読み解く学問」といえます。これは、国語の物語文とは大きく異なる点です。
算数が求める「論理的思考力」とは?
算数の文章題を解くうえで必要不可欠なのが、論理的思考力です。
- この計算は何を意味しているのか?
- この数字は何を表しているのか?
- どのように条件を整理すれば答えにたどり着けるのか?
これらを考えながら、問題文の内容を分解・整理していく必要があります。
算数の文章題はただ「読む」だけではなく、「考えながら読む」力が重要なのです。
国語が得意でも算数が苦手な理由
国語の文章はストーリーがあり、比較的具体的な内容が多いため、感覚的に理解しやすいものです。
しかし、算数の文章題は抽象的な内容が多く、計算の意図や数字の意味を理解する力が問われます。
そのため、国語が得意でも算数の文章題が苦手という子は少なくありません。
算数の文章題は「テクニック」で解けることもある
算数の文章題は、特定のパターンや公式を覚えることで解けてしまうことがあります。たとえば、小学生が学ぶ「特殊算」などは、解法の型を覚えるだけで答えにたどり着ける場合があります。
しかし、ここには落とし穴があります。
「解ける」と「理解している」は別問題です。
単に公式やパターンを当てはめて解いている場合、問題の本質を理解できていないことがあります。この理解不足が蓄積すると、中学や高校でより複雑な問題に直面したときに壁にぶつかる原因になるのです。
苦手克服のカギは「イラスト化」
文章題が極端に苦手な生徒には、「図を描く」のではなく「イラスト化」する方法をおすすめします。
イラスト化のメリット
- 具体的なイメージを持ちやすくなる
棒人間や簡単な絵を描くだけでも、文章の内容を視覚的に理解しやすくなります。 - 問題を整理しやすくなる
条件や数値の関係性を目で確認できるため、文章を分解・整理しやすくなります。 - 文章を「読む」力が育つ
イラスト化を通じて、問題文の中に隠されたヒントを見つける力が自然と身につきます。
イラスト化の具体例
たとえば、「AさんとBさんがリンゴを分け合う」という問題があった場合、以下のように棒人間を描き、リンゴの数を視覚化してみましょう。
- Aさんのリンゴ
- Bさんのリンゴ
- 余ったリンゴ
こうすることで、問題文が具体的にイメージでき、答えに近づきやすくなります。
まとめ:算数の文章題を攻略するために
算数の文章題が苦手な理由は、抽象的な文章を読み解く論理的思考力が求められるからです。
しかし、この力を鍛えることで、算数だけでなく他の教科や実生活にも役立つスキルが身につきます。
克服のポイントは以下の3つ:
- イラスト化で具体的なイメージを持つ
- テクニックだけに頼らず、本質を理解する
- 問題文を読み解き、条件を整理する力を鍛える
京都市中京区のアイデア数理塾では、こうした論理的思考力を育む指導を行っています。文章題が苦手なお子さまでも、楽しく学べる方法を一緒に見つけていきましょう!
以上、油谷拓哉(ゆたに たくや)がお届けしました!
算数好きあつまれ〜!
京の算数学 解答#940
