京の算数学問題#1545

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算数学コラム
動脈・静脈・毛細血管は、どれも血液が流れる管です。
しかし、血液の流れる向きやつくり、働きが異なります。
「赤い血液が流れるのが動脈、青い血液が流れるのが静脈」と覚えていませんか。
図では色分けされることがありますが、それは名前の決め方ではありません。
この単元で最も大切なのは、心臓を基準にして血液がどちらへ流れるかです。
この記事では、3種類の血管を図と表で比較し、テストで間違えやすい肺動脈・肺静脈も整理していきます。
動脈と静脈は「心臓から見た向き」で決まる
| 血管 | 血液の流れ・役割 | つくりの特徴 |
|---|---|---|
| 動脈 | 心臓から送り出された血液が流れる | 壁が厚く、弾力がある |
| 静脈 | 全身や肺から心臓へ戻る血液が流れる | 壁が動脈より薄く、逆流を防ぐ弁がある |
| 毛細血管 | 動脈の枝と静脈の枝をつなぎ、細胞と物質を交換する | 非常に細く、壁がとても薄い |
血液の道すじは、基本的に次のように表せます。
心臓 → 動脈 → 毛細血管 → 静脈 → 心臓
覚え方は、動脈=心臓から/静脈=心臓へ/毛細血管=交換の場です。

動脈とは?
動脈は、心臓から送り出された血液が流れる血管です。
心臓が血液を押し出すとき、動脈には強い圧力がかかります。そのため、動脈の壁は厚く、弾力があります。静脈に比べて血圧が高いことも特徴です。
動脈のポイント
- 血液は心臓から離れる向きに流れる
- 壁が厚く、弾力がある
- 血圧が高い
- 血管の途中に静脈のような逆流防止の弁はない
心臓の拍動が動脈に伝わることで、手首などで脈を感じられます。
静脈とは?
静脈は、血液が心臓へ戻るときに流れる血管です。
静脈の血圧は動脈より低く、壁も動脈より薄くなっています。多くの静脈には、血液の逆流を防ぐ弁があります。
静脈のポイント
- 血液は心臓へ向かって流れる
- 壁が動脈より薄い
- 血圧が動脈より低い
- 逆流を防ぐ弁がある
「弁」は、血液が一方向へ進みやすいようにするつくりです。図の断面や縦方向の血管に描かれることがあるので、見つけられるようにしましょう。
毛細血管とは?
毛細血管は、動脈が細かく枝分かれした先に広がり、静脈へとつながる非常に細い血管です。
壁がとても薄いため、血液とまわりの細胞の間で物質をやり取りできます。
毛細血管で交換するもの
| 血液から細胞へ | 細胞から血液へ |
|---|---|
| 酸素・栄養分 | 二酸化炭素・不要な物質 |
血液が酸素や栄養分を細胞へ渡し、細胞でできた二酸化炭素や不要な物質を受け取ります。
実際には、毛細血管からしみ出した血しょうの一部である組織液を介して、細胞との間で物質が交換されます。
中2理科では、まず「毛細血管は物質交換の場」と覚えればよいでしょう。
3種類の血管を表で整理
| 比べる点 | 動脈 | 静脈 | 毛細血管 |
|---|---|---|---|
| 心臓との関係 | 心臓から出る | 心臓へ戻る | 動脈の枝と静脈の枝をつなぐ |
| 壁 | 厚い | 動脈より薄い | とても薄い |
| 血圧 | 高い | 動脈より低い | 物質交換に適した細い血管 |
| 弁 | 血管の途中にはない | 逆流防止の弁がある | ない |
| 主な働き | 血液を送り出す | 血液を心臓へ戻す | 細胞との物質交換 |
見分ける順番は、血液の向き → 壁の厚さ → 弁の有無です。
「動脈=酸素が多い」とは限らない
動脈・静脈の名前は、酸素の多さではなく、心臓から出るか、心臓へ戻るかで決まります。
肺に関係する血管を見れば、この決まりがよく分かります。
| 血管 | 血液の向き | 血液の特徴 |
|---|---|---|
| 肺動脈 | 心臓 → 肺 | 酸素が少なく、二酸化炭素が多い |
| 肺静脈 | 肺 → 心臓 | 酸素が多く、二酸化炭素が少ない |
肺動脈は、心臓から肺へ向かうので動脈です。肺静脈は、肺から心臓へ戻るので静脈です。
図で赤色・青色を使うことがありますが、色だけで動脈・静脈を判断しないようにしましょう。
肺循環と体循環の中で見る血管
血液の循環は、肺循環と体循環に分けられます。
肺循環
心臓から肺へ行き、再び心臓へ戻る道すじです。
心臓 → 肺動脈 → 肺の毛細血管 → 肺静脈 → 心臓
肺の毛細血管では、肺胞との間で酸素と二酸化炭素が交換されます。酸素は肺胞から血液へ、二酸化炭素は血液から肺胞へ移動します。
体循環
心臓から全身へ行き、再び心臓へ戻る道すじです。
心臓 → 動脈 → 全身の毛細血管 → 静脈 → 心臓
全身の毛細血管では、血液が細胞に酸素や栄養分を渡し、二酸化炭素や不要な物質を受け取ります。
動脈血と静脈血は、血管名とは別の分類
テストでは「動脈」と「動脈血」が別の意味で使われます。
- 動脈・静脈:心臓を基準にした血管の名前
- 動脈血・静脈血:酸素と二酸化炭素の量による血液の呼び名
動脈血は酸素が多い血液、静脈血は酸素が少ない血液です。
そのため、肺動脈には静脈血、肺静脈には動脈血が流れます。
名前が似ていますが、血管の分類と血液の分類を混ぜないことが大切です。
図や断面から見分けるコツ
1.矢印の向きを見る
心臓から離れる向きなら動脈、心臓へ戻る向きなら静脈です。
2.壁の厚さを見る
同じくらいの太さの断面図なら、壁が厚い方が動脈、比較的薄い方が静脈です。
3.弁を探す
血管内に逆流防止の弁が描かれていれば、静脈を考えます。
4.細胞との交換を見る
細かい網のように広がり、まわりの細胞と酸素や栄養分を交換していれば毛細血管です。
定期テストでよくある間違い
間違い1|赤く描かれた血管はすべて動脈
図の色は血液に含まれる酸素の多さを表している場合があります。
動脈・静脈は心臓から見た血液の向きで判断します。
間違い2|動脈には必ず酸素の多い血液が流れる
肺動脈には酸素の少ない血液が流れます。
肺動脈という名前は、心臓から肺へ向かうことで決まります。
間違い3|静脈の壁は動脈より厚い
心臓から強い圧力で送り出された血液が流れる動脈の方が、壁が厚くなっています。
間違い4|弁は動脈にある
逆流を防ぐ弁は、多くの静脈にあります。
心臓にある弁と、血管の途中にある静脈の弁は、図で位置を区別しましょう。
間違い5|物質交換は太い動脈で行う
細胞と物質を交換する主な場所は、壁がとても薄い毛細血管です。
すぐできる確認問題
問題1
心臓から送り出された血液が流れる血管は何ですか。
答え:動脈
問題2
血液が心臓へ戻るときに流れる血管は何ですか。
答え:静脈
問題3
細胞との間で酸素・栄養分などを交換する血管は何ですか。
答え:毛細血管
問題4
動脈と静脈では、壁が厚いのはどちらですか。
答え:動脈
問題5
血液の逆流を防ぐ弁があるのは、主にどちらですか。
答え:静脈
問題6
肺動脈が「動脈」と呼ばれる理由は何ですか。
答え:心臓から肺へ向かう血液が流れるから
まとめ|血液の向きから判断しよう
- 動脈:心臓から出る血液が流れ、壁が厚い
- 静脈:心臓へ戻る血液が流れ、逆流防止の弁がある
- 毛細血管:壁がとても薄く、血液と細胞の間で物質を交換する
- 肺動脈・肺静脈も、名前は心臓から見た血液の向きで決まる
最後に、動脈=心臓から/静脈=心臓へ/毛細血管=交換の場を確認しましょう。
一問一答PDFでは、血管のつくりと肺循環・体循環の基本を20問で復習できます。
ぜひご活用ください。
定期テスト直前対策 中2理科 動脈・静脈・毛細血管 一問一答
京の算数学 解答#1545




