数学コラムの目次
京の算数学問題#1498

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算数学コラム
「中1の最初のテストで思ったより点数が取れた」
「小学校のときより勉強していないのに、数学は悪くなかった」
「最初のテストがよかったから、このまま大丈夫そう」
中学校に入って最初の定期テストで良い点数が取れると、保護者の方も少し安心すると思います。
新しい環境、教科数の増加、部活動、提出物。
小学校とは違う生活が始まる中で、最初のテストを無事に乗り越えられたことは、もちろん大切なことです。
ただし、中1の最初のテストが良くても、そこで安心しすぎるのは少し注意が必要です。
なぜなら、中1の数学は、最初のテストよりもその後の単元で差が広がりやすいからです。
最初に点数が取れたからといって、中学数学の土台がすべて整っているとは限りません。
中1最初のテストは点数が取りやすいことがある
中1の最初の定期テストは、比較的点数が取りやすいことがあります。
理由はいくつかあります。
- テスト範囲がまだ広すぎない
- 内容が正負の数の基本中心になりやすい
- 小学校の計算力で対応できる問題もある
- 学校側も最初は基本問題を多めに出すことがある
- 英語や数学は導入内容が中心になりやすい
- 本人も最初なので少し緊張感を持っている
もちろん学校によって難易度は違いますし、テストの回数も全国的に減ってきているので、定期テスト5回の学校と4回の学校では、第一回のテスト範囲は大きく異なります。
それでも、中1最初のテストは「中学校の勉強に慣れるためのテスト」という面もあり、2回目以降より点数が取りやすく見えることがあります。
そのため、最初の点数だけで「数学は大丈夫」と判断するのは早い場合があります。
最初のテストで良い点を取った子が油断しやすい
最初のテストで良い点を取ると、子ども自身も安心しやすくなります。
「中学のテストって意外といける」
「数学はそんなに勉強しなくても大丈夫」
「小学校のときと同じ感じで何とかなる」
「テスト前に少しやれば点が取れる」
このように感じる子もいます。
しかし、中学校の勉強は、最初だけで判断できません。
中1数学は、正負の数から始まり、文字式、方程式、比例・反比例、図形へと進んでいきます。
内容が進むにつれて、ただ計算できるだけではなく、意味を理解し、式を作り、考え方を説明する力が必要になります。
最初のテストでうまくいった勉強法が、その後も通用するとは限りません。
理由① 正負の数は「ルール暗記」で乗り切れてしまうことがある
中1最初の数学では、正負の数が中心になることが多いです。
正負の数では、
- プラスとマイナス
- 数直線
- 加法・減法
- 乗法・除法
- 累乗
- 計算の順序
などを学びます。
最初のうちは、計算ルールを覚えることで点数が取れることがあります。
「マイナス同士のかけ算はプラス」
「マイナスとプラスのかけ算はマイナス」
「かっこを外して計算する」
このようなルールを使えば、基本問題は解けます。
ただし、ここで意味を理解せず、ルールだけで処理していると、後で崩れやすくなります。
たとえば、文字式や方程式でマイナスが出てきたときに、符号ミスが増える子がいます。
これは、最初のテストでは表に出なかった理解不足が、後の単元で出てきている可能性があります。
理由② 文字式で一気に抽象度が上がる
中1数学で最初に大きな壁になりやすいのが、文字式です。
小学校算数では、数字を使って計算することが中心でした。
しかし、中学校では、
x、y、a、b
のような文字を使って考えます。
ここで、数学が急に難しく感じる子が出てきます。
たとえば、
- 文字を数として見られない
- 3xの意味が分からない
- x+x=2xがしっくりこない
- 2xとx²を混同する
- 文字式の表し方で止まる
- 文章から文字式を作れない
ということがあります。
最初のテストで正負の数ができていても、文字式で点数が下がる子は少なくありません。
文字式は、計算力だけでなく、数量を抽象的に見る力が必要になるからです。
理由③ 方程式で「文章題の弱さ」が表に出る
方程式に入ると、さらに差が出やすくなります。
計算だけの方程式なら、練習で解けるようになる子も多いです。
x+5=12
3x=18
2x−4=10
のような問題です。
しかし、文章題になると急にわからなくなる子がいます。
方程式の文章題では、
- 何をxにするか
- 何が分かっているか
- 何を求めるか
- 数量の関係をどう式にするか
を考える必要があります。
小学生のころから文章題で数字だけを見ていた子は、方程式の文章題でつまずきやすくなります。
最初のテストでは計算中心で点が取れていても、文章題が増えると点数が落ちることがあります。
理由④ 小学校算数の穴が後から出てくる
中1数学で点数が落ちる原因は、中学内容だけにあるとは限りません。
小学校算数の穴が、後から表に出ることがあります。
特に影響しやすいのは、
- 分数
- 小数
- 割合
- 比
- 速さ
- 単位変換
- 文章題
- 図形
- 逆算
- 途中式を書く習慣
最初のテストでは整数の計算が中心で点数が取れても、分数や小数が混じると崩れる子がいます。
方程式の考え方は分かっているのに、分数計算で間違える。
比例の意味は何となく分かるのに、割合の感覚が弱くて文章題が解けない。
図形の性質は習ったのに、図に情報を書き込む習慣がない。
このように、小学校算数の土台が中1数学に影響します。
理由⑤ テスト範囲が広くなると、勉強のやり方が問われる
最初のテストでは、範囲が比較的狭く、テスト前に集中して勉強すれば間に合うことがあります。
しかし、2回目以降は範囲が広くなりやすくなります。
さらに、教科数も増え、提出物や部活動も重なります。
すると、次のような子は苦しくなります。
- テスト直前だけ勉強する
- ワークを提出前にまとめて終わらせる
- 丸つけを後回しにする
- 間違い直しをしない
- 分からない問題を質問しない
- どこを復習すればよいか分からない
中学校のテストでは、内容そのものだけでなく、勉強の進め方も大切です。
最初のテストが良かった子ほど、「このやり方で大丈夫」と思い込みやすいので注意が必要です。
理由⑥ ワークを終わらせるだけでは点数につながりにくい
中学生になると、学校ワークの提出があります。
最初のテストでは、ワークを一通り終わらせるだけで点数につながることもあります。
しかし、内容が難しくなると、ワークを終わらせるだけでは足りません。
- 間違えた問題に印をつける
- 解き直しをする
- 答えを写して終わらない
- テスト前に間違えた問題へ戻る
- 分からない問題を質問する
など勉強のやり方自体を工夫していく必要があります。
ワークは提出物であると同時に、テスト勉強の材料です。
「終わったか」だけでなく、「できるようになったか」を見る必要があります。
理由⑦ 最初の点数が良いと、間違い直しを軽く見やすい
最初のテストで高得点を取ると、間違い直しをあまりしない子がいます。
「まあ点数は良かったからいい」
「少しミスしただけ」
「次は気をつける」
「分かっていたのに間違えた」
このように考えてしまうことがあります。
しかし、高得点の中にも、次につながる小さなサインが隠れていることがあります。
- 符号ミス
- 問題文の読み間違い
- 途中式の省略
- 分数計算のミス
- 単位の見落とし
- 時間配分の失敗
最初のテストで良い点を取ったときこそ、間違えた問題を見直すことが大切です。
点数が良かったからこそ、次のつまずきを早めに見つけるチャンスになります。
理由⑧ 平均点との関係だけでは判断できない
中学校のテストでは、平均点も気になるところです。
平均点より高いと、安心しやすいと思います。
もちろん、平均点との比較は一つの目安になります。
学校により平均点の開示がないこともありますのでその場合は塾の先生などにどこの問題ができていればいいのか?
大体の目安を教えてもらいましょう。
ただし、平均点より高いからといって、苦手がないとは限りません。
- 基本問題だけで点数を取っている
- 応用問題はほとんど取れていない
- 計算問題はできるが文章題は弱い
- 符号ミスが多い
- 解き直しをすると自力ではできない
- 時間が足りず見直しできていない
ということがあります。
見るべきなのは、点数だけではありません。
どの問題で点を取れていて、どの問題で落としているかです。
最初のテスト後に見たいポイント
中1の最初のテストが良かった場合でも、次のポイントを確認しておくと安心です。
①間違えた問題の種類
何を間違えたのかを見ます。
- 計算ミス
- 符号ミス
- 問題文の読み間違い
- 途中式不足
- 時間不足
- 理解不足
同じバツでも、原因によって対策は変わります。
「点数が良かったから大丈夫」ではなく、間違いの中身を見ることが大切です。
②途中式が残っているか
中1数学では、途中式がとても大切です。
最初のテストでは答えだけで合っていても、後の単元では途中式がないことでミスが増えます。
特に、正負の数、文字式、方程式では、途中式が理解を支えます。
答えが合っているかだけでなく、途中の考え方が残っているかを見ましょう。
③ワークを何周できたか
ワークを1回終わらせただけで安心していないかを確認します。
大切なのは、
- 1回目でできなかった問題
- 解説を見た問題
- 自信がなかった問題
- テスト前にもう一度解いた問題
2回目以降のテストでは、ワークの使い方が点数に大きく影響します。
④分からない問題を質問できているか
最初のテストでは、分からない問題が少なかったかもしれません。
しかし、今後は分からない問題が増えることもあります。
そのときに、
「どこが分からないか言えるか」
「先生や塾で質問できるか」
「分からない問題に印をつけているか」
が大切になります。
中学数学では、分からないところを放置しない力が必要です。
⑤勉強開始がテスト直前になっていないか
最初のテストは、直前の勉強で何とかなったかもしれません。
しかし、テスト範囲が広がると、直前だけでは間に合いにくくなります。
普段から、
- 学校ワークを少しずつ進める
- 授業後に分からないところを確認する
- 間違えた問題に印をつける
- テスト前に解き直す
という流れを作っておきたいところです。
最初のテストが良かった子に伝えたいこと
最初のテストが良かったことは、しっかり認めてよいことです。
「よく頑張ったね」
「中学校の生活が始まって大変な中で、ここまでできたのは大事だね」
と伝えることは大切です。
ただし、そのあとに、
「次も同じように取れるとは限らないから、間違えた問題だけ見ておこう」
「今回は何がよかったのか確認しておこう」
「次は範囲が広くなるから、ワークの進め方を考えよう」
と、次につなげる声かけをしたいところです。
安心しすぎず、でも不安をあおりすぎず。
最初のテストを、次の学習の材料にすることが大切です。
中1の数学で本当に差がつくのはいつ?
中1数学で差がつきやすいのは、最初のテスト後です。
特に、
- 文字式
- 方程式
- 比例・反比例
に進むにつれて、理解の差が見えやすくなります。
ここで必要なのは、ただ計算を速くすることだけではありません。
- 文字の意味を理解する
- 式を作る
- 数量関係を見る
- 途中式を書く
- 間違い直しをする
- 分からない問題を質問する
といった力です。
最初のテストが良かった子ほど、ここで油断しないことが大切です。
塾の先生として見ていること
塾で中1の生徒を見るとき、最初のテストの点数だけでは判断しません。
見るのは、
- どの問題で点を取れているか
- どのミスをしているか
- 途中式を書いているか
- ワークをどう使っているか
- 分からない問題を質問できるか
- 小学校算数の穴が残っていないか
- 次の単元に進んでも対応できそうか
という部分です。
最初のテストで良い点数を取った子でも、途中式がなく、符号ミスが多く、文章題で不安がある場合は、早めに整える必要があります。
反対に、点数が少し低くても、間違い直しができていて、どこで止まったか説明できる子は、伸びる可能性があります。
点数は大切です。
でも、点数だけでは学習の中身は見えません。
アイデア数理塾が大切にしていること
アイデア数理塾では、中1の最初のテスト結果を、良い悪いだけで判断しません。
大切にしているのは、
- 最初の点数が何によって取れたのか
- どの単元に不安が残っているのか
- 小学校算数の穴がないか
- 文字式や方程式に進んだとき対応できるか
- ワークや間違い直しの習慣ができているか
を見ることです。
京都市中京区・烏丸御池周辺で、中学生の数学や定期テストに不安がある方は、最初のテストが良かった場合でも、次に向けて学習の中身を確認しておくことが大切です。
中学数学は積み上げの教科です。
最初の点数に安心しすぎず、次の単元に向けて土台を整えることが、2学期以降の数学につながります。
まとめ 中1最初のテストは、ゴールではなくスタートです
中1の最初のテストが良かったことは、とても良いことです。
新しい環境の中で点数を取れたことは、しっかり認めてあげたいところです。
ただし、そこで安心しすぎるのは注意が必要です。
中1数学は、このあと、
- 文字式
- 方程式
- 方程式の文章題
- 比例・反比例
- 図形
と進む中で、差が広がりやすくなります。
最初のテストで点が取れていても、
- ルール暗記で乗り切っていないか
- 途中式を書いているか
- 間違い直しをしているか
- 小学校算数の穴がないか
- ワークを提出で終わらせていないか
- 分からない問題を質問できるか
を見ておくことが大切です。
中1の最初のテストは、ゴールではありません。
中学校の勉強のやり方を整えるためのスタートです。
良い結果を安心材料にしつつ、次の単元へ向けて学習の土台を整えていきましょう。
京の算数学 解答#1498





