算数を解くのが遅い子と、じっくり考えている子の違い 急がせる前に見たいポイント 京の算数学#1495

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京の算数学問題#1495

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算数学コラム

「うちの子は算数に時間がかかる」
「宿題がなかなか終わらない」
「計算も文章題も、周りの子より遅い気がする」

お子さまの算数を見ていると、「遅いこと」が気になる場面があります。

保護者としては、
「もっと早く解けるようになった方がいいのでは」
「テストで時間が足りなくなるのでは」
「このままで大丈夫なのかな」
と心配になると思います。

ただ、ここで大切なのは、算数を解くのが遅い子と、じっくり考えている子は違うということです。

どちらも見た目は「時間がかかる」ように見えます。
しかし、子どもの頭の中で起きていることはまったく違う場合があります。

急がせる前に見たいのは、考えているのか、止まっているのかです。


「遅い」だけでは判断できない

算数に時間がかかる子を見ると、つい「遅い」とまとめてしまいがちです。

でも、同じように時間がかかっていても、理由はさまざまです。

  • 問題文を丁寧に読んでいる
  • 図を書いて整理している
  • 途中式をしっかり書いている
  • 間違えないように確認している
  • 解き方を自分で考えている

この場合は、時間はかかっていても、学習として意味のある時間です。

一方で、

  • 何をすればよいか分からず止まっている
  • 計算の手順が分からない
  • 問題文の意味が分からない
  • 失敗が怖くて手が動かない
  • 途中式を書けず頭の中で混乱している

この場合は、ただ待っていても進みにくい状態です。

つまり、見るべきなのは速さそのものではなく、時間の中身です。


じっくり考えている子の特徴

じっくり考えている子には、いくつかの特徴があります。

①手が動いている

考えている子は、ゆっくりでも何かしら手が動いています。

  • 式を書いている
  • 図を書いている
  • 問題文に線を引いている
  • 数字を整理している
  • 途中式を書き直している

すぐに答えは出なくても、考えるための行動があります。

このような場合は、急がせすぎると考える流れを止めてしまうことがあります。

②途中まで説明できる

じっくり考えている子は、答えまでたどり着いていなくても、途中までなら説明できることがあります。

「ここまでは分かった」
「この数字を使うと思う」
「たぶん面積を出す問題」
「まず分母をそろえようとしている」
「図にしたら分かりそう」

このように、考えの途中が言葉にできます。

答えが出るまでに時間がかかっていても、考え方が動いているなら、それは大切な学習時間です。

③間違えても直そうとする

じっくり考えている子は、間違えたときに見直そうとします。

「ここで計算が違ったかも」
「問題文を読み間違えた」
「もう一回図を書いてみる」
「別の式で考えてみる」

このように、自分で修正しようとする姿があります。

これは、算数の力としてとても大切です。

速く解けることも大事ですが、間違えたときに戻れる力は、学年が上がるほど必要になります。

④答えより考え方を見ている

じっくり考える子は、すぐに答えを出すことよりも、どう考えるかを大切にしていることがあります。

特に文章題や図形問題では、答えを急ぐより、

  • 何を求める問題か
  • どの数字を使うか
  • どんな図にするか
  • どの公式が使えるか

を確認する時間が必要です。

この時間を「遅い」と見てしまうと、子どもは考える前に答えを出そうとしてしまいます。


算数が遅くて困っている子の特徴

一方で、算数が遅くて困っている子には、次のような特徴があります。

①手が止まっている時間が特に長い

問題を見たまま、鉛筆が動かない。
式も図も書かない。
何分も同じところを見ている。

この場合は、じっくり考えているというより、最初の一歩が分からない可能性があります。

「考えなさい」と言われても、何を考えればよいか分からない状態です。

②何で止まっているか言えない

「どこが分からない?」と聞いたときに、

「全部」
「分からない」
「なんとなく」
「無理」

となる場合は、考える前の整理で止まっている可能性があります。

もちろん、うまく説明できない子もいます。

ただ、毎回「全部分からない」となる場合は、問題の読み方や最初の一歩を一緒に整える必要があります。

③計算の基本で毎回時間がかかる

文章題や応用問題ではなく、基本の計算で毎回時間がかかる場合は、計算の土台が不安定かもしれません。

  • くり上がり・くり下がり
  • 九九
  • わり算
  • 小数
  • 分数
  • 通分
  • 約分

で毎回止まる場合、考えているというより、手順がまだ定着していない可能性があります。

この場合は、急がせるよりも、どの計算で止まっているかを見つけることが大切です。

④問題文を読めていない

文章題で時間がかかる子の中には、計算が遅いのではなく、問題文を整理できていない子がいます。

  • 何を求めるか分からない
  • 数字の意味が分からない
  • 単位を見ていない
  • 出てきた数字を全部使おうとする
  • 何算にすればよいかだけを考えている

この場合、時間をかけても式が作れません。

必要なのは、もっと速く読むことではなく、問題文を分けて読む練習です。

⑤失敗が怖くて書けない

算数が遅い子の中には、考えていないのではなく、間違えることを怖がっている子もいます。

「書いて間違えたら嫌だ」
「バツをつけられたくない」
「怒られるかもしれない」
「正解だと分かるまで書きたくない」

このような気持ちがあると、手が止まりやすくなります。

この場合は、速さの問題ではなく、安心して試せる環境が必要です。


見分けるポイントは「手・言葉・直し」

算数が遅い子と、じっくり考えている子を見分けるには、次の3つを見ると分かりやすいです。

①手が動いているか

じっくり考えている子は、ゆっくりでも手が動いています。

式、図、線、メモ、途中式。
何かしら考えた跡があります。

反対に、手が止まっている時間が長い場合は、どこで止まっているかを見る必要があります。

②言葉にできるか

「どこまで分かった?」
「何をしようとしている?」
「この数字は何を表している?」

と聞いたとき、少しでも言葉にできるなら、ちゃんと考えています。

何も言えない場合は、理解の入口で止まっている可能性があります。

ただし、説明が苦手な子もいるので、無理に完璧な説明を求める必要はありません。

③直そうとしているか

間違えたあとに、自分で見直そうとしているかも大切です。

じっくり考えるタイプの子は、間違いを見て修正しようとします。

一方で、困っている子は、バツがついたあとに何をすればよいか分からないことがあります。

その場合は、間違い直しのやり方から教える必要があります。


急がせてもよい場合、急がせない方がよい場合

算数では、速さも大切です。

テストでは時間がありますし、基本計算があまりに遅いと、考える問題に時間を使えません。

ただし、何でも急がせればよいわけではありません。

急がせてもよい場合

  • 基本計算の手順がある程度定着している
  • 同じ計算で毎回時間がかかりすぎている
  • 見直しをせず、だらだらしている
  • もう理解している内容を必要以上に慎重に進めている
  • テストで毎回時間不足になる

この場合は、少し時間を測る練習を入れてもよいでしょう。

ただし、最初から速さだけを求めるのではなく、正確さが安定してからが基本です。

急がせない方がよい場合

  • 新しい考え方を学んでいる
  • 文章題を整理している
  • 図形問題で図を書いている
  • 間違い直しをしている
  • 分数や割合の意味を考えている
  • なぜその式になるか説明しようとしている

このような場面で急がせると、考える力が育ちにくくなることがあります。

算数では、速く答える時間と、じっくり考える時間を分けることが大切です。


「速く解く力」と「深く考える力」は別

算数で大切なのは、速く解く力だけではありません。

もちろん、計算の基本はある程度スムーズにできる必要があります。

でも、学年が上がるほど必要になるのは、

  • 問題文を読み取る力
  • 数字の意味を見る力
  • 図を書いて整理する力
  • 途中式で考えを残す力
  • 間違いを見直す力
  • なぜそうなるか説明する力

速く解けるけれど、意味が分かっていない子もいます。
ゆっくりだけれど、しっかり考えている子もいます。

だから、速さだけで算数の力を判断しないことが大切です。


算数を解くスピードが遅い子に必要なサポート

算数が遅くて困っている場合は、原因によってサポートが変わります。

計算で止まっている場合

基本計算を短時間で練習します。

ただし、長時間やる必要はありません。

5分から10分程度で、同じ種類の計算を少しずつ確認する方が続けやすいです。

文章題で止まっている場合

すぐに式を作らせるのではなく、

「何を求める問題?」
「この数字は何を表している?」
「答えの単位は何?」
「図にするとどうなる?」

と確認します。

文章題は、計算の前に読み取りがあります。

図形で止まっている場合

図を書かせるだけでなく、図に何を書き込むかを教えます。

「分かっている角度を書こう」
「同じ長さに印をつけよう」
「求める場所を丸で囲もう」

このように、図を考える道具として使う練習が必要です。

失敗が怖くて止まっている場合

まずは、間違えても大丈夫な空気を作ることが大切です。

「途中まで書いてみよう」
「間違えても直せばいいよ」
「答えじゃなくて、考え方を見たいよ」

と伝えると、少しずつ手が動きやすくなります。


じっくり考える子に必要なサポート

じっくり考える子には、そのよさを残しながら、必要な場面でペースを調整する練習が必要です。

①考えた過程を認める

「途中式が残っているね」
「図を書いて考えているね」
「どこで迷ったか分かるね」

このように、考え方を認めることが大切です。

まずは合っているか?どうか?よりも過程を褒めましょう。

②時間を区切る

じっくり考えることは大切ですが、いつまでも1問に止まると負担になります。

「まず5分考えてみよう」
「5分考えて分からなければ、どこで止まったか教えて」
「今日はこの1問だけじっくりやろう」

というように、時間の枠を作るとよいでしょう。

③解ける問題と考える問題を分ける

すべての問題をじっくり考える必要はありません。

基本計算は少しスムーズに。
文章題や図形はじっくり。
間違い直しは丁寧に。

このように、問題によって使う時間を変える練習も大切です。

塾の先生として見ていること

塾で算数が遅い子を見るとき、私は最初から「もっと速く」とは言いません。

まず見るのは、

  • 手が動いているか
  • 途中式があるか
  • 図を書いているか
  • どこで止まっているか
  • 計算で時間がかかるのか
  • 問題文で時間がかかるのか
  • 考え方を説明できるか
  • 間違えたあとに直せるか

同じ「遅い」でも、じっくり考えている子と、つまずいて止まっている子では、必要な声かけが違います。

考えている子には、考え方を大切にしながらペースを整える。
止まっている子には、最初の一歩やつまずいている単元を見つける。

この見極めが大切です。


アイデア数理塾が大切にしていること

アイデア数理塾では、算数や数学で時間がかかる子を、ただ「遅い」とは見ません。

大切にしているのは、

  • どこで時間がかかっているのか
  • 考えている時間なのか
  • 分からなくて止まっている時間なのか
  • 途中式や図で考えた跡があるか
  • どの単元に戻ればよいか
  • どの場面では速さが必要か

を見ることです。

京都市中京区・烏丸御池周辺で、小学生の算数や中学生の数学に不安がある方は、「遅いからもっと練習」と決めつける前に、まず時間の中身を見てみることが大切です。

算数は、速く解くことだけが目的ではありません。
考え方を理解し、自分で使えるようにすることが大切です。


まとめ 大切なのは、遅いかどうかより「何に時間を使っているか」

算数が遅い子と、じっくり考えている子は、見た目は似ています。

どちらも時間がかかります。

でも、中身は違います。

じっくり考えている子は、

  • 手が動いている
  • 途中式や図がある
  • 途中まで説明できる
  • 間違えたあとに直そうとする
  • 答えより考え方を見ている

という特徴があります。

一方で、困って止まっている子は、

  • 手が止まっている
  • 何で止まっているか言えない
  • 基本計算で毎回時間がかかる
  • 問題文を整理できていない
  • 失敗が怖くて書けない

ことがあります。

大切なのは、ただ急がせることではありません。

考えている時間なのか、分からなくて止まっている時間なのかを見分けることです。

その違いが分かると、必要なサポートも変わります。

速さだけで判断せず、子どもの考えた跡を見る。
それが、算数の力を育てる第一歩になります。

京の算数学 解答#1495

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