数学コラムの目次
京の算数学問題#1491

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算数学コラム
”金融教育”と言う言葉をお聞きになられた事があるかと思います。
成人年齢の引き下げ等を背景として2022年より高校の家庭科等の中には金融教育が義務化されるという流れも出てきました。
では金融教育は小学生にも必要なのでしょうか?
もちろん必要だとは思いますが金融教育というと、難しい投資や経済の話をイメージするかもしれません。
しかし、小学生に必要なお金の勉強は、もっと身近なものです。
たとえば、
- 100円玉を何枚出せばよいか
- 500円で何が買えるか
- おつりはいくらか
- 10%オフはいくら安いのか
- ポイントと値引きはどう違うのか
- 欲しいものを買うために、いくら残せばよいのか
こうしたことは、すべて算数とつながっています。
金融教育は、単に「節約しなさい」と教えることではありません。
数字を見て、自分で考えて選ぶ力を育てることです。
子どもにお金の勉強は必要?
結論から言うと、子どもにもお金の勉強は必要です。
ただし、大人のように難しい金融知識を教える必要はありません。
小学生のうちは、
- お金には限りがあること
- 欲しいものを全部は買えないこと
- 値段を比べること
- おつりを考えること
- 割合や単価でお得を考えること
- 必要なものと欲しいものを分けること
を、生活の中で少しずつ学んでいくことが大切です。
お金は、毎日の生活に関わるものです。
だからこそ、算数を「テストのための勉強」で終わらせず、生活で使う力として身につけておきたいところです。
算数はお金ととても相性がよい
算数の中には、お金とつながる内容がたくさんあります。
たし算
買い物で合計金額を考えるときに使います。
お菓子120円
ジュース150円
なら、
120円 + 150円 = 270円
です。
ひき算
おつりを考えるときに使います。
500円を出して270円の買い物をしたら、
500円 − 270円 = 230円
おつりは230円です。
かけ算
同じものをいくつか買うときに使います。
110円のノートを3冊買うなら、
110円 × 3 = 330円です。
わり算
1個あたりの値段を考えるときに使います。
300円で6個入りのお菓子なら、
300円 ÷ 6 = 50円
1個あたり50円です。
割合
割引やポイントを考えるときに使います。
1,000円の10%オフなら、
1,000円の10% = 100円なので、900円になります。
このように、算数はお金の場面で毎日のように使われています。
「算数って何の役に立つの?」への答えになる
子どもから、
「算数って何のために勉強するの?」と聞かれることがあります。
そんなとき、お金の話はとても分かりやすい例になります。
買い物をするとき。
おこづかいを使うとき。
セールを見るとき。
ゲームや文房具を買うか迷うとき。
お年玉をどう使うか考えるとき。
そこには、必ず数字があります。
算数が分かると、
「今いくら持っているか」
「買ったらいくら残るか」
「本当にお得なのか」
「何回分ためれば買えるのか」
を自分で考えられるようになります。
算数は、教科書の中だけにあるものではありません。
生活の中で、自分を助けてくれる道具です。
逆に言えば算数がわからないと損をすることが増えると言い換えることができますよね。
お金の勉強で育つ力
①数字を具体的に見る力
「高い」「安い」という感覚だけでは、正しく判断できないことがあります。
たとえば、同じ500円でも、
- 100円の商品5個
- 250円の商品2個
- 500円の商品1個
では買い方が違います。
お金の勉強をすると、数字を具体的に見る力が育ちます。
「なんとなく高い」ではなく、
「あと何円足りない」
「こっちの方が1個あたり安い」
「全部買うと予算を超える」
と考えられるようになります。
②比べる力
買い物では、比べる場面がたくさんあります。
- どちらが安いか
- どちらが多いか
- どちらが長く使えそうか
- 1個あたりはいくらか
- セールとポイントのどちらが得か
これは算数の力です。
特に、単価や割合が分かるようになると、見た目の金額だけでなく、中身を比べられるようになります。
300円で6個入りのお菓子
400円で10個入りのお菓子
を比べるとき、合計金額だけ見ると300円の方が安いです。
でも、1個あたりで見ると、
300円 ÷ 6個 = 50円
400円 ÷ 10個 = 40円
なので、1個あたりは400円の商品方が安くなります。
数字の見方を変えると、判断も変わります。
③我慢ではなく、選ぶ力
お金の勉強というと、「無駄づかいしない」「我慢する」というイメージがあるかもしれません。
もちろん、使いすぎないことは大切です。
でも、本当に育てたいのは、我慢だけではありません。
大切なのは、限りあるお金の中で、何を選ぶかを考える力です。
たとえば、
「今日はお菓子を買う」
「ゲームのために少し残しておく」
「欲しいものが2つあるけれど、どちらか一つにする」
「今は買わずに、来月まで待つ」
このように考えることは、自分で決める経験にもつながります。
④見通しを持つ力
お金の勉強では、先を考える力も育ちます。
たとえば、3,000円のものが欲しいとします。
毎月500円ずつためるなら、
3,000円 ÷ 500円 = 6
6か月で買えることになります。
このように、数字を使うと、
「どれくらい時間がかかるか」
「毎月いくらためればよいか」
「今使うと、あとで足りるか」を考えられます。
これは学習計画にも似ています。
テストまでに何ページ進めるか。
宿題を何日で終わらせるか。
毎日どれくらい取り組むか。
お金の見通しを考えることは、勉強の見通しを持つ力にもつながります。
⑤数字にだまされにくくなる力
お店には、お得に見える言葉がたくさんあります。
「10%オフ」
「ポイント10倍」
「2個目半額」
「まとめ買いがお得」
「今だけセール」
こうした言葉を見ると、つい買いたくなることがあります。
でも、算数が分かると、
「本当に必要かな」
「何円安くなるのかな」
「ポイントは使えるのかな」
「1個あたりはいくらかな」
「たくさん買っても使い切れるかな」
と考えられます。
数字を見る力は、ただ計算する力ではありません。
生活の中で落ち着いて判断する力にもなります。
小学生に教えたいお金の基本
①お金には限りがある
まず大切なのは、お金には限りがあるということです。
あたりまえと思われるかもしれませんが体感として子どもはわかっていないことが多いです。
欲しいものをすべて買えるわけではありません。
だからこそ、何を買うか、何を残すかを考える必要があります。
②値段を見る
買い物をするとき、まず値段を見る習慣をつけます。
「これはいくら?」
「こっちと比べるとどう?」
「持っているお金で買える?」
こうした会話だけでも、お金と算数の勉強になります。
③おつりを考える
おつりの計算は、ひき算のよい練習になります。
300円のものを買って500円を出す。
おつりはいくらか。
500円 − 300円 = 200円
最初は簡単な金額で構いません。
買い物の中で、おつりを一緒に考えると、算数が身近になります。
④予算を決める
「今日は300円まで」
「文房具は500円以内」
「お祭りでは1,000円まで」
のように、予算を決めることも大切です。
予算があると、子どもはその中で選ぶ練習をします。
全部は買えないけれど、自分で選べる。
この経験が、お金の使い方を考える入口になります。
⑤必要なものと欲しいものを分ける
お金の勉強では、
- 必要なもの
- 欲しいもの
を分けることも大切です。
たとえば、学校で使うノートは必要なもの。
新しいキャラクターの文房具は欲しいものかもしれません。
もちろん、欲しいものを買ってはいけないわけではありません。
大切なのは、自分で分けて考えられることです。
「これは必要だから買う」
「これは欲しいものだから、おこづかいで考える」
というように、判断の練習になります。
おこづかいは必要?
おこづかいの考え方は家庭によって違います。
毎月決まった金額を渡す家庭もあれば、必要なときに渡す家庭もあります。
どちらが正解というわけではありません。
ただ、おこづかいには、子どもが自分で考える機会を作る役割があります。
- 今使うか
- 少し残すか
- 何に使ったか記録するか
- 欲しいもののためにためるか
を考えることができます。
大切なのは、金額の大きさではありません。
小さな金額でも、自分で考えて使う経験があることです。
お金の勉強で気をつけたいこと
①怖がらせすぎない
「お金がないと困るよ」
「無駄づかいしたら大変だよ」
「将来困るよ」
と強く言いすぎると、子どもがお金に対して不安を感じすぎることがあります。
お金は怖いものではなく、生活を支える大切な道具です。
不安をあおるより、使い方を一緒に考えることが大切です。
②失敗を全部防がない
子どもが自分のお金で買ったものを、あとから
「やっぱり別のものにすればよかった」
と感じることがあります。
これは悪い経験ではありません。
大きな金額でなければ、失敗も学びになります。
「だから言ったでしょ」ではなく、
「次はどう選ぶとよさそう?」と振り返ることで、次の判断につながります。
③損得だけで考えすぎない
お金の勉強では、お得を考えることも大切です。
ただし、すべてを損得だけで判断する必要はありません。
少し高くても大切に使えるもの。
友達や家族へのプレゼント。
自分が本当に楽しみにしているもの。
こうしたものにも価値があります。
数字で比べることと、気持ちを大切にすることはどちらも必要です。
④家庭の事情を細かく背負わせすぎない
子どもにお金の大切さを伝えることは大切ですが、家庭の経済的な不安を必要以上に背負わせる必要はありません。
小学生には、小学生に合った範囲で、
「お金は限りがある」
「大切に使おう」
「必要なものから考えよう」
「買う前に一度考えよう」
と伝えるだけでも十分です。
算数が苦手な子ほど、お金の話は入口になる
算数が苦手な子は、教科書の数字を見るだけで苦手意識が出ることがあります。
でも、お金の話は生活に近いため、少し入りやすい場合があります。
「500円で何が買える?」
「100円のお菓子を3つ買ったら?」
「1,000円からいくら残る?」
「10%オフなら何円安い?」
「1個あたりはいくら?」
こうした身近な問いは、算数の練習になります。
大切なのは、いきなり難しい割合や文章題にしないことです。
まずは、生活の中の数字に目を向けることから始めます。
勉強にもつながるお金の考え方
お金の勉強で身につく力は、勉強にもつながります。
- 予算を決める → 勉強時間を決める
- 欲しいものを選ぶ → やることを選ぶ
- 残金を確認する → 残りの宿題を確認する
- 少しずつためる → 毎日少しずつ勉強する
- 使い方を振り返る → テスト直しをする
お金の使い方を考えることは、計画、振り返り、判断の練習になります。
これは、小学生の学習習慣にも大切な力です。
アイデア数理塾が大切にしていること
アイデア数理塾では、算数をただ計算問題として見るのではなく、生活の中で使える考え方として大切にしています。
お金の勉強は、算数が生活に直結していることを感じやすいテーマです。
- 何円必要か
- いくら残るか
- どちらがお得か
- 何%安いのか
- 1個あたりはいくらか
- 今買うか、あとで買うか
こうした考え方は、算数の力そのものです。
京都市中京区・烏丸御池周辺で、小学生の算数に苦手意識がある方は、教科書の問題だけでなく、お金や買い物など身近な数字から学ぶことも大切です。
算数は、テストのためだけではありません。
自分の生活を考え、選び、判断するための力でもあります。
まとめ お金の勉強は、算数を生活に結びつける学び
子どもにお金の勉強は必要です。
ただし、小学生に必要なのは、難しい経済の話ではありません。
まずは、
- お金には限りがあること
- 値段を見ること
- おつりを考えること
- 予算の中で選ぶこと
- 必要なものと欲しいものを分けること
- 割合や単価で比べること
を、生活の中で少しずつ経験することです。
お金の勉強は、算数と直結しています。
たし算、ひき算、かけ算、わり算、割合、単価、見通し。
これらはすべて、買い物や生活の中で使われています。
算数が分かると、数字を見て自分で考えられるようになります。
そして、お金の勉強は、自分で選ぶ力、比べる力、見通す力、判断する力を育てるきっかけになります。
「算数は何の役に立つの?」と思ったときこそ、身近なお金の話から始めてみる。
それが、算数を生活に結びつける第一歩になります。
京の算数学 解答#1491





