中1理科|溶解度と再結晶の求め方【定期テスト対策】 京の算数学#1579

京の算数学問題#1579

仮想物質Aの溶解度は60℃で60g、20℃で20g。いずれも水100gあたり。60℃の水50gに限界まで溶かし、20℃まで冷やしたときに出る結晶の質量を求める。

物質Aの溶解度は、水100gあたり60℃で60g、20℃で20gです。
60℃の水50gにAを限界まで溶かしました。
20℃まで冷やすと結晶は何g出ますか。
Aは計算用の仮想物質で、蒸発・こぼれはなく、冷却後は十分に結晶が出たものとします。解答は記事の下部です。

算数学コラム

溶解度は、ある温度で水100gに溶ける物質の最大質量です。

水が50gなら、溶ける最大量も半分に換算します。

冷やして出る結晶は、最初に溶けていた量−冷やした後に溶けたまま残る量で求めましょう。

前回の質量パーセント濃度では「水溶液全体」が基準でした。

溶解度は「水100g」が基準です。

この違いを曖昧にすると、公式を覚えていても使う数字を間違えます。

今回は水の量を先に確かめる手順で解説していきます。

溶解度と飽和水溶液

一定量の水に溶ける物質の量には、温度ごとに限界があります。

その温度で限界まで物質が溶けた水溶液を飽和水溶液といいます。

溶解度の値を見るときは、必ず温度と水の量を一緒に確認しましょう。

Aの60℃での溶解度60gは「60℃の水100gに最大60g溶ける」という意味です。

水溶液全体が100gという意味ではありません。このとき飽和水溶液全体は、水100g+A60g=160gです。

水50gなら、溶解度の値を半分にする

実際に溶ける最大量は、溶解度×水の質量÷100で計算します。

水が50gなら50÷100=0.5倍、水が200gなら2倍です。

これは水の量に比例して溶ける量を換算しているだけです。

Aは60℃の水100gに60g、水50gに30g溶ける。20℃では水100gに20g、水50gに10g溶ける。各値を水の質量に合わせて換算。

今回の水50gでは、60℃で60×50÷100=30g、20℃で20×50÷100=10gです。

表の横に「水50g用」の欄を作り、両方の温度で換算してから引き算すると、100g基準の数値をそのまま使うミスを防げます。

再結晶とは?溶けていた物質を結晶として取り出すこと

物質をいったん溶かし、再び結晶として取り出すことを再結晶といいます。

温度が下がると溶解度が大きく小さくなる物質では、熱い水に多く溶かして冷やすと、溶けきれなくなった分が結晶になります。

すべての物質で、冷やすだけで同じように多くの結晶が出るわけではありません。

食塩のように温度による溶解度の変化が小さい物質では、水を蒸発させて取り出す方法が適しています。

実験では、物質の性質や先生の指示に合わせて方法を選びます。

例題|最初の30gから、溶けたままの10gを引く

60℃の水50gにAを限界まで溶かしたので、最初に溶けているAは30gです。

20℃では同じ水50gに10gまで溶けます。

したがって、結晶は30−10=20gです。

最初に溶けたA30gは、冷却後に溶けたまま残る10gと結晶20gに分かれる。水は50gのまま。

蒸発・こぼれがなければ水の質量は50gのままです。

Aが20g結晶になるのであって、水が20g減るわけではありません。

冷却後の水溶液は水50g+溶けているA10g=60gで、別にAの結晶20gがあります。合計は最初と同じ80gです。

飽和していない場合は「最初に溶けた量」を使う

60℃の水50gにAを25gだけ溶かした場合、最大30gより少ないので、最初は飽和していません。

20℃まで冷やして出る結晶は、25−10=15gです。

30−10にすると、実際には溶かしていない5gまで数えてしまいます。

「高温の溶解度−低温の溶解度」で計算できるのは、同じ水の量で高温時に飽和していた場合です。

問題文の「限界まで」「飽和」という言葉に印を付けましょう。

書かれていなければ、実際に何g溶かしたかを探します。

冷やしても結晶が出ない場合もある

60℃の水50gにAを5gだけ溶かした場合、20℃でも10gまで溶けるので、5gはすべて溶けたままです。

結晶は0g。5−10=−5gとは答えません。

教室で考え方を確かめるなら、「冷やした後の限界より、今溶けている量は多い?少ない?」と先に問いかけるのが有効です。

結晶が出るかどうかを判断してから計算すると、機械的な引き算になりにくくなります。

溶け残りと、冷やして出た結晶を区別する

60℃の水50gにAを40g加えた場合、溶けるのは最大30gなので、最初から10gが溶け残ります。

この10gは、冷却で新たに出た結晶とは別に考えます。

溶け残りを取り除いた水溶液を20℃まで冷やしたなら、新たに出る結晶は30−10=20gです。

溶け残りを残したままなら、最後にある固体は最初の10gと新たな20gを合わせて30gになります。

「新たに出た結晶」か「最後の固体全体」か、問いを読み分けましょう。

定期テストの見直し|基準・最初の量・引く量

基準:溶解度は水100gあたりの値か。水50gの問題なのに、そのままの値を使っていないか。

最初の量:高温時に飽和しているか。実際に溶けていた量を超えて結晶を数えていないか。

引く量:冷却後に溶けたまま残れる量を引いているか。水の質量や水溶液全体を引いていないか。

保護者の方が復習を手伝うときも、まず「水は何g?」「最初に溶けていたAは何g?」と尋ねてみてください。
答えの数字だけを直すより、どの段階で基準を取り違えたかを見つけやすくなります。

よくある質問

溶解度は水100gと水溶液100gのどちらが基準?

中学理科で扱う溶解度は、水100gが基準です。溶質を含む水溶液全体100gではありません。

水が50gならどう計算しますか?

溶解度の値を50÷100倍、つまり半分にします。高温・低温の両方で同じように換算します。

再結晶の計算は、溶解度の差を取ればよいですか?

高温で飽和していた場合は、水の量に合わせた最大量の差で求められます。飽和していなければ、最初に実際に溶けていた量を使います。

冷やせば必ず結晶が出ますか?

必ずではありません。冷却後に溶ける最大量より、実際に溶けている量が少なければ、結晶は出ません。物質ごとの温度による溶解度の変化も関係します。

まとめ|水の量をそろえてから、溶けた量を比べる

溶解度は水100gあたりの最大量です。水50gなら半分に換算し、最初に溶けていた量と冷却後に溶ける量を比べます。飽和かどうか、溶け残りを取り除いたかまで読み取り、結晶の量を求めましょう。

定期テスト直前対策|溶解度と再結晶 一問一答PDF

水50gへの換算、飽和・未飽和、結晶が出ない場合、溶け残りを8問で確認できます。1ページ目が問題、2ページ目が解答です。最初は表を見て構わないので、毎問「水の量」と「最初に溶けた量」を書いて解いてみてください。

中1理科|溶解度と再結晶 一問一答8問(PDF)をダウンロード
※A4・全2ページ(問題/解答・確認ポイント)。

京の算数学 解答#1579

水50gなので、60℃では60×50÷100=30g、20℃では20×50÷100=10g溶ける。冷却で出る結晶は30−10=20g。

60℃で溶けているAは60×50÷100=30g、20℃で溶けたまま残るAは20×50÷100=10gです。
したがって、出る結晶は20gです。

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