数学コラムの目次
京の算数学問題#1523

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算数学コラム
テストが返ってきた日。
点数を見て、丸とバツを確認して、そのままかばんにしまう。
その日のうちに直す子もいれば、数日後にまとめて直す子もいます。
面談でも「うちの子、テスト直しをずっと後回しにしてて」という相談は結構多いです。
経験則ですが、返却日に直す子と数日後に直す子では、違いが出やすいです。
ただ、誤解してほしくないのは、「返ってきた日に全部完璧に直さなきゃいけない」という話ではないということ。
違いが出るのは、返却された日ほど、
自分がどう考えたかを覚えている
どこで迷ったかを思い出しやすい
テスト中の焦りや読み間違いに気づきやすい
先生の解説や返却時の話が残っている
次に何を直すべきか判断しやすい
こういう条件が揃っているからです。
テスト直しって、正しい答えを書き写す時間じゃないんですよね。
自分がどこでわからなくなったのか?を、記憶が残っているうちに確認する時間だと思っています。
記憶が新しいうちが一番わかりやすい
テスト直しで本当に確認したいのは、答えそのものより
なぜその答えを書いたのか
どこで迷ったのか
どの条件を見落としたのか
どの計算でずれたのか
時間が足りなかったのか
理解不足だったのか
というところです。
こういう情報は、時間が経つほど薄れていきます。
返却された当日は、間違えたときの考え方や迷った場所がまだ見えていて、気持ちも残っているぶん向き合いやすい。
翌日でもまだ思い出せることは多いですが、細部は少しずつ薄れます。
数日後になると、答えの確認はできても「なぜ間違えたか」を忘れていることが多く、テスト前まで放置してしまうと、直しというよりほぼ再学習になってしまいます。
数日後のテスト直しが無意味というわけではありません
ただ、間違えた理由を見つける力は、返ってきた日の方が働きやすい、というだけの話です。
返ってきた日に直す子に起きていること
返却日は、まだ自分がどう考えたかを覚えていることが多いです。
「ここ、時間がなくて急いだ」
「この問題、迷ったけどこっちにした」
「途中まで分かっていた」
「最後の単位を見ていなかった」
こういう記憶が残っていると、直しがぐっと深くなります。
たとえば 2x + 3 = 11 を 2x = 11 + 3、x = 7 と間違えたとして、返ってきた日に見れば「ここで移項の符号を逆にした」「急いでいて、+3をそのまま右に持っていった」と気づきやすい。
でも数日後に見ると、「なんでこう書いたんだろう」「たぶんケアレスミス」で終わってしまうことがよくあります。
返却日は点数に気持ちが向きやすい日でもありますが、少しでも中身を見る子は点数だけで終わりにしにくくなります。
どの単元で落としたか、基本問題で落としたのか応用問題で止まったのか、時間配分に問題があったのか。
ここを見られるかどうかで、次の勉強のつながり方が変わってきます。
あと意外と大事なのが、先生の解説とのつながりです。
返却時に「ここはよく間違えていました」「この式の立て方に注意しましょう」といった話をすることがありますが、これも時間が経つと忘れやすい。
返ってきた日に直す子は、この解説と自分の答案をつなげやすいんです。
数日後だと、解説を聞いたこと自体は覚えていても、どの問題の話だったかが薄れてしまいがちです。
数日後に直す子に起きやすいこと
数日後に見直すと、問題は読めても、テスト中に自分がどう考えたかは思い出しにくくなっています。
そうなると、直しは「正しい答えを書く」「解説を写す」「赤で直して終わる」「ケアレスミスとまとめる」だけになりやすい。
これでは、次に同じミスを防ぐ方法が見えてきません。
数日後の直しは、提出物のような作業になりやすいのも気になるところです。
「直しを出さないといけない」「赤で書けばいい」という感覚になると、学習というより作業になってしまう。
特に中学生の定期テストでは、これが続くと同じ単元・同じミスが次のテストにも残りやすくなります。
返却から数日経つと、授業は次の単元に進んでいて、部活も宿題もある。
その中で前のテストに戻ろうとすると、どうしても優先順位が下がって「あとでやる」「週末にやる」のまま見直さずに終わることも珍しくありません。
返ってきた日に見たい問題・数日後でもいい問題
返却日にすべてを完璧に直す必要はなくて、大事なのは優先順位です。
なぜ間違えたか自分でも気になる問題、途中までできていた問題、ケアレスミスだと思った問題、問題文を読み飛ばした問題、符号・単位・計算順序のミス、時間が足りずに焦った問題、先生が返却時に解説した問題。このあたりは、できれば返却日のうちに見ておきたいところです。
一方で、そもそも単元理解が足りていない問題、まったく手が出なかった応用問題、解くのに時間がかかる問題、前の単元に戻る必要がある問題は、数日後にじっくり取り組んでも大丈夫です。この場合は無理に返却日に直そうとするより、「これはあとで戻る問題」として印をつけておくだけで十分です。
返却日に最低限やっておきたいこと
長時間の直しをする必要はありません。まずはこの3つだけで十分です。
間違えた問題すべてを同じように見るのではなく、もう少しでできた問題や同じミスをした問題に印をつける。
計算ミス・読み間違い・単位ミス・符号ミス・理解不足・時間不足くらいの大まかな種類に分ける。細かく分析しすぎなくて大丈夫です。
そして、答えを閉じて1問だけ自力で解き直してみる。正しい答えを写すのではなく「今なら自分で解けるか」を確認するのが目的です。
この1問が、次のテストにつながる直しになります。
家庭で聞いてみてほしい質問
「この問題、テスト中はどう考えた?」は返却日に聞くと思い出しやすい質問です。
数日後だと答えにくくなります。
「これは分からなかった問題?それともミス?」で、理解不足か確認不足かを分ける。
「今なら、答えを見ずにもう一回できる?」は返却日向きの質問で、ここで解ける問題は次のテストで取りたい問題です。
「次に同じミスを防ぐなら、どこを見る?」は「気をつける」ではなく見る場所を具体的にするための質問。
「これは今日直す問題?あとで戻る問題?」は、全部その日にやろうとして子どもが疲れてしまうのを防ぐための質問です。
返却日の声かけで気をつけたいこと
テストが返ってきた日は、子どもにとって気持ちが揺れやすい日です。点数が良ければ安心するし、悪ければ落ち込むし、思ったより取れていなければ言い訳をしたくなることもある。
だからこそ、「なんでこんな点数なの?」「また同じミスしてる」「すぐ直しなさい」といった言葉は、直しに向き合う前に気持ちを閉じさせてしまいます。
代わりに、「まず一緒に見てみよう」「点数より、どこで落としたか見てみよう」「今日は1問だけ直そう」「これはミス?それとも分からなかった問題?」くらいの声かけの方が、次につながりやすいです。返却日は叱る日ではなく、記憶が残っているうちに確認する日、というだけの話です。
塾の先生として見ていること
塾でテスト返却後の様子を見ていると、点数以上に見えてくるものがあります。
返ってきた日に答案を見ているか、間違えた理由を覚えているか、ミスと理解不足を分けられているか、答え写しで終わっていないか、もう一度自力で解ける問題があるか、同じミスを次に防ぐ方法を持っているか。
テスト直しは「早ければいい」という単純な話ではありませんが、返却日にしか見えない情報があるのも事実です。その情報を何かしら残せる子は、次の学習につなげやすくなります。
アイデア数理塾が大切にしていること
アイデア数理塾では、テスト直しを「提出するための作業」だとは考えていません。テストが返ってきたときの記憶を活かすこと、どこで間違えたかを見ること、ミスと理解不足を分けること、答えを写して終わらせないこと、次に同じミスを防ぐ方法を決めること、後日戻る問題を残しておくこと。このあたりを大事にしています。
京都市中京区・烏丸御池周辺で、小学生の算数や中学生の数学、定期テスト対策に不安がある方は、テスト直しの「方法」だけでなく「タイミング」も一度見直してみてください。
返ってきた日に少し見る。全部でなくても、1問だけ直す。なぜ間違えたかを覚えているうちに印をつける。それだけでも、次のテストへのつながり方は変わってきます。
まとめ
テストが返ってきた日に直す子と、数日後に直す子では違いが出るのか。
答えは、違いは出やすいです。
テスト中にどう考えたかを覚えている、どこで迷ったかを思い出しやすい、ミスと理解不足を分けやすい、先生の解説が残っている、次に直すべき問題を選びやすい。理由はこのあたりに尽きます。
もちろん、返却日に全部直す必要はありません。大切なのは、記憶が残っているうちに、少しでも答案を見ること。1問だけでもいいし、ミスの種類を分けるだけでもいいし、後日戻る問題に印をつけるだけでも意味があります。
テスト直しは、点数を責めるための時間じゃありません。次に同じミスを減らすために、返ってきた日の記憶を使う時間です。
以上!京都市中京区のアイデア数理塾 油谷がお届けいたしました!
京の算数学 解答#1523





