数学コラムの目次
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京の算数学問題#1520

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算数学コラム
「あとでやる」
「あとでやるって言ってるやん」
「今やろうと思ってた」
「分かってる」
宿題や学校ワーク、テスト勉強の声かけをすると、こう返ってくるお子さまは少なくありません。
保護者としては、
「じゃあ、いつやるの?」
「期限を決めたら動けるのでは?」
と思うかもしれません。
結論から言うと、期限を決めることは大切です。
ただし、期限を決めさせるだけで必ず変わるわけではありません。
なぜなら、「あとでやる」が口癖の子は、単に期限がないから動けないのではなく、
- “あとで”が具体的な時間になっていない
- 何から始めるかが決まっていない
- やる量が大きすぎて、始める前から重く感じている
ことがあるからです。
大切なのは、「いつまでにやる?」だけで終わらせないこと。
「何時から」
「何を」
「どこまで」
「最初の一歩は何か」
まで小さく決めることで、先延ばしは少しずつ減らしやすくなります。
この記事は、次のようなお子さまの保護者の方に向けて書いています。
- 小学生で、宿題を「あとでやる」と言ってなかなか始めない
- 中学生で、学校ワークやテスト勉強を先延ばしにする
- 期限を決めても、その時間になるとまた後回しにする
- 親が声をかけるたびに親子げんかになる
- 自分で予定を立てる力を少しずつ育てたい
- 京都市中京区・烏丸御池周辺で、家庭学習や学習習慣に不安がある
「あとでやる」は、やる気がない子だけの言葉ではありません。
始め方が分からない子、見通しが立たない子、不安がある子にもよく出る言葉です。
「あとでやる」は約束に見えて、実は約束になっていない
「あとでやる」と聞くと、大人はつい「本人はやると言った」と受け取ります。
でも、子どもにとっての「あとで」は、とてもあいまいです。
| 子どもの言葉 | 実際に決まっていないこと |
|---|---|
| あとでやる | 何時に始めるか |
| 夜にやる | 夜の何時か |
| ごはんのあと | ごはん後すぐか、休んでからか |
| 明日やる | 明日のいつか |
| テスト前にやる | 何日前から何をやるか |
つまり、「あとでやる」は、予定ではなく“気持ち”に近いことがあります。
本人はうそをついているつもりはありません。
その時点では、本当に「やるつもり」がある場合もあります。
ただ、時間も内容も決まっていないため、行動につながらないのです。
「あとでやる」が口癖の子に起きている3つのこと
1. 時間の見通しが立っていない
子どもは、大人が思うほど時間の見通しを立てるのが得意ではありません。
「宿題は30分くらいで終わる」と思っていても、実際には1時間かかる。
「ごはんのあとにやる」と思っていても、眠くなったり、スマホやゲームに気持ちが向いたりする。
「明日でいい」と思っているうちに、提出日が近づいて焦る。
実際に測定して宿題をやったこともあまりなければ、工場の工数測定のように各問題毎にかかる時間の見積もりをとることもありませんので、想定と現実がずれていることがあります。
丸つけと直しを入れれば、もっと時間が必要な場合もあります。
この場合、問題はやる気だけではありません。
本人が、必要な時間を見積もれていないのです。
2.最初何をするか?が決まっていない
「あとでやる」と言う子は、やる内容の抽象度が大きすぎることがあります。
たとえば、
- 宿題をやる
- ワークをやる
- テスト勉強をする
- 数学をやる
- 英語をやる
これらは、子どもにとってはまだ大きい指示です。
大きすぎると、始めにくくなります。
「数学をやる」ではなく、「数学のワークの一次関数を3問解く」
「英語をやる」ではなく、「英単語を5個だけ確認する」
ここまで小さくなると、動き出しやすくなります。
3.失敗や面倒なことを避けている
「あとでやる」の裏には、苦手意識が隠れていることもあります。
- 分からない問題がある
- 間違えるのが嫌
- 量が多くてしんどい
- どこから戻ればよいか分からない
- やり始めると親に見られて注意されそう
- できない自分を見たくない
この場合、期限を決めるだけでは動きにくいです。
なぜなら、先延ばししているのは時間ではなく、不安や面倒さそのものだからです。
このケースが後回しタイプにはもっとも多いのではないでしょうか?
期限を決めれば変わる子・変わりにくい子
期限を決めると動きやすい子
次のような子は、期限を決めることで動きやすくなります。
- やる内容は分かっている
- 始めれば進められる
- 量が多すぎない
- 親との約束を意識できる
- 「何時から」と決まると動ける
- 提出日やテスト日を意識できる
この場合は、
「何時から始める?」
「何時までに終わらせる?」を決めることが効果的です。
期限だけでは変わりにくい子
一方で、次のような場合は、期限を決めるだけでは不十分です。
- 何から始めるか分かっていない
- 問題が難しくて止まる
- 量が多すぎる
- 時間の見積もりが甘い
- 期限になっても気持ちを切り替えられない
- 決めた期限を守れなかったときに責められるのが嫌
この場合は、期限よりも先に、
やることを具体化し行動指標を小さくすることが必要です。
家庭で試せる見分ける質問
質問1 「あとでって、何時?」
まず、「あとで」を時間に変えます。
「夜」ではなく、
「19時30分から」のように具体化します。
ここで答えられない場合、予定がまだぼんやりしています。
質問2 「何から始める?」
時間だけでなく、最初の一歩を決めます。
「宿題」ではなく、
「漢字を1ページ」
「数学ワークを3問」
「英単語を5個」
のようにします。
質問3 「何分くらいかかりそう?」
時間の見積もりをさせます。
予想と実際がずれていても構いません。
大切なのは、子ども自身が
「思ったより時間がかかった」
「これは早く終わった」
と気づくことです。
質問4 「終わらなかったら、いつ続きをする?」
期限を決めても、予定通りに終わらないことはあります。
そのときに怒るだけで終わると、次も同じことが起きます。
あらかじめ、続きをする時間を決めておくと安心です。
質問5 「始める前に困りそうなところはある?」
苦手や不安を確認する質問です。
「この問題が分からない」
「量が多い」
「どこからやるか分からない」
と言えれば、先延ばしの理由が見えてきます。
原因別の対策
「あとで」があいまいな場合
- 何時から始めるか決める
- 何時までやるか決める
- タイマーを使う
- ごはん前・お風呂前など生活の流れに入れる
- 紙やホワイトボードに書く
「あとでやる」を
「19時30分から10分だけやる」に変えるだけでも、動きやすくなります。
原因2 やることが抽象的すぎる場合
- 1ページではなく3問にする
- 30分ではなく10分にする
- 苦手教科は1問だけにする
- 最初の問題だけ一緒に見る
- 終わりをはっきりさせる
始められない子には、量を減らすことが有効です。
「少なすぎる」と感じるかもしれませんが、まずは始める経験を作ることが大切です。
原因3 苦手で避けている場合
- できる問題から始める
- 分からない問題に印をつける
- すぐ答えを写さず、質問に残す
- 親が最初の1問だけ横で見る
- 完璧に終わらせるより、手をつけることを目標にする
苦手なものほど、「あとで」に回りやすくなります。
この場合は、期限よりも安心して始められる形が必要です。
原因4 決めた期限を守れない場合
- 期限を子どもだけに任せすぎない
- 最初は大人と一緒に決める
- 守れなかった理由を確認する
- 次の予定を小さくする
- できた日は短く認める
守れなかったときに、
「ほら、やっぱりできない」と言うと、子どもは期限を決めること自体を嫌がるようになります。
大切なのは、守れなかった理由を見て、次の予定を調整することです。
原因5 親の声かけで反発している場合
- 「やりなさい」を減らす
- 選択肢を出す
- 時間を一緒に決める
- できたかどうかだけでなく、始めたことを見る
- 声かけの回数を決める
たとえば、
「今やりなさい」ではなく、
「18時からと19時からなら、どっちが始めやすい?」と聞く。
子どもが少しでも自分で選ぶ形にすると、反発が減ることがあります。
自己管理の力は、いきなり育つものではありません
「自分で決めて、自分で守る」
これは大切な力です。
ただし、小学生や中学生が最初から自然にできるとは限りません。
自己管理には、いくつかの力が必要です。
- 時間を見積もる力
- やることを分ける力
- 優先順位を決める力
- 始める力
- 続ける力
- 終わらなかったときに調整する力
- 分からないときに質問する力
これらは、少しずつ育てるものです。
「自分で決めなさい」だけでは難しい子もいます。
最初は大人が枠を作り、その中で子どもに選ばせるくらいがちょうどよいこともあります。
先延ばしの裏に疲れや不安があることもあります
「あとでやる」が増えているとき、学習習慣だけが原因とは限りません。
たとえば、
- 学校生活で疲れている
- 部活動や習い事で余裕がない
- 睡眠不足になっている
- 勉強が分からなすぎて避けている
- 失敗するのが怖い
- 親に見られると緊張する
- スマホやゲームの切り替えが難しい
ということもあります。
急に先延ばしが増えた場合は、勉強の声かけだけでなく、生活リズムや気持ちの状態も見てあげたいところです。
塾の先生として見ていること
塾で「あとでやるばかりで動かない」という相談を受けたとき、私はすぐに
「やる気がない」とは判断しません。
見るのは、
- いつやるかが具体的になっているか
- やる内容が大きすぎないか
- どこから始めればよいか分かっているか
- 苦手で避けているのか
- 時間の見積もりができているか
- 親の声かけで反発が強くなっていないか
- 宿題やワークの量が見えているか
- 自分で学習を進める準備ができているか
です。
先延ばしは、性格だけの問題ではありません。
予定の作り方、始め方、見通しの立て方を整えることで変わることがあります。
アイデア数理塾が大切にしていること
アイデア数理塾では、「あとでやる」と言う子に対して、ただ厳しく管理するのではなく、動き出せる形を一緒に作ることを大切にしています。
具体的には、
- 宿題やワークの量を見えるようにする
- 何から始めるかを小さく決める
- 分からない問題を質問できる形にする
- 期限を一緒に確認する
- 丸つけや解き直しまで含めて見る
- 少しずつ自分で進められるようにする
ことを意識しています。
京都市中京区・烏丸御池周辺で、小学生・中学生の家庭学習や自己管理に不安がある方は、
「あとでやる」をやる気の問題だけで見ないことが大切です。
任せることは大切です。
ただし、任せることは放置ではありません。
やり方を教え、始めやすい形を作り、少しずつ本人に渡していくことが、自分で学ぶ力につながっていきます。
まとめ 期限は大切。でも「小さく具体的に決める」ことが必要です
「あとでやる」が口癖の子に、期限を決めさせれば変わるのか。
答えは、期限を決めることは大切ですが、それだけでは変わらないこともあります。
「あとでやる」と言う子には、
- 時間の見通しが立っていない
- 何から始めるか決まっていない
- やる量が大きすぎる
- 苦手で避けている
- 親の声かけに反発している
- 自己管理の力がまだ育っている途中
ということがあります。
大切なのは、
「いつまでにやる?」
だけで終わらせないことです。
何時から。
何を。
どこまで。
何分だけ。
終わらなかったら次はいつ。
ここまで具体的になると、子どもは動き出しやすくなります。
先延ばしを責めるより、始められる形を作ること。
そこから、自己管理の力は少しずつ育っていきます。
京の算数学 解答#1520





