数学コラムの目次
京の算数学問題#1502

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算数学コラム
受験生が夏以降に伸びなくなる原因は、勉強時間だけではありません。
もちろん、受験勉強では一定の勉強時間が必要です。
しかし、夏休みにたくさん勉強したのに、秋以降の模試や実力テストで思うように点数が伸びない子もいます。
その場合、原因は「時間が足りない」だけではなく、
- 解き直しができていない
- 苦手の原因を見ていない
- 基礎の穴が残っている
- 入試問題への切り替えができていない
- 得意教科ばかり勉強している
- 間違えた問題を分類できていない
- 志望校との距離を具体的に見ていない
- 不安や疲れで勉強が作業になっている
などさまざまな原因が重なって起きたものです。
夏以降の受験勉強で大切なのは、「何時間やったか」だけでなく、「何ができるようになったか」を見ることです。
今日のお話は、次のような中学生・保護者の方に向けて書いています。
- 中3の夏休み以降、勉強しているのに成績が伸びない
- 勉強時間は増えたのに、模試や実力テストの点数が上がらない
- 数学や英語で苦手単元が残っている
- 学校ワークや問題集は進めているが、解き直しが弱い
- 入試問題になると急に解けなくなる
- 「頑張っているのに結果が出ない」と本人が不安になっている
- 京都市中京区・烏丸御池周辺で高校受験対策の学習塾を検討している
高校受験では、夏以降の勉強の進め方で差が出やすくなります。
夏以降に伸びる子と伸び悩む子の違い
受験生の夏以降は、ただ長く勉強すれば伸びる時期ではありません。
同じように机に向かっていても、伸びる子と伸び悩む子には違いがあります。
| 見るポイント | 伸びる子 | 伸び悩む子 |
|---|---|---|
| 勉強時間 | 時間と中身をセットで見る | 長時間やったことで安心する |
| 間違い直し | 答えを閉じてもう一度解く | 赤で直して終わる |
| 苦手分析 | 単元やミスの種類で分ける | 「数学が苦手」で止まる |
| 問題集 | できない問題に印をつける | 最初から最後まで同じように進める |
| 模試 | 失点原因を見直す | 点数と偏差値だけを見る |
| 入試対策 | 過去問や実戦形式に切り替える | 基礎問題だけを続ける |
| 教科バランス | 苦手教科にも早めに触る | 得意教科ばかり進める |
| 質問 | 分からない問題を具体的に出す | 何を聞けばよいか分からない |
夏以降に伸びる子は、特別なことをしているわけではありません。
自分がどこで点を落としているのかを見て、次に何を直すかを決めています。
勉強時間は増えたが、解き直しが足りない
夏以降に伸び悩む受験生に多いのが、問題を解く量は増えているのに、解き直しが足りない状態です。
問題集を進める。
過去問を解く。
模試を受ける。
ワークを何ページもやる。
これらは大切です。
ただし、解きっぱなしでは点数につながりにくいです。
特に数学では、解説を読んで「分かった」で終わる子が多くいます。
でも、入試本番では解説はありません。
大切なのは、答えを閉じてもう一度自分で解けるかです。
実際に見られる例
数学の方程式の文章題を間違えたあと、解説を読んで、
「分かった」
「次はできる」
と言う。
しかし、翌日に同じ問題を出すと、また式が立てられない。
この場合、理解したつもりで終わっている可能性があります。
解き直しは、ただ答えを写すことではありません。
次に自分で解ける状態にすることです。
「苦手」が大きすぎて、直す場所が見えていない
受験生がよく言う言葉に、
「数学が苦手」
「英語が苦手」
「理科が苦手」
があります。
もちろん、苦手意識を持っていることは分かります。
ただし、「数学が苦手」のままだと、何を直せばよいかが見えません。
数学が苦手と言っても、原因はさまざまです。
- 計算ミスが多い
- 関数のグラフが読めない
- 方程式の文章題で式が作れない
- 図形の証明が書けない
- 比例・反比例があいまい
- 分数や符号で崩れる
- 問題文を読み取れない
同じ数学の苦手でも、対策はまったく違います。
夏以降に伸びる子は、苦手を細かく分けます。
伸び悩む子は、「数学が苦手」で止まってしまいます。
受験対策は抽象的なものを具体化していく作業です。
小学校算数や中1・中2内容に穴がある
高校受験の勉強は、中3内容だけではありません。
中1・中2の内容も出ます。
さらに、数学では小学校算数の土台も関係します。
- 分数
- 小数
- 割合
- 比
- 速さ
- 単位変換
- 文章題の読み取り
- 図形の基本
があいまいなまま中3内容を進めると、入試問題で一気につまづきます。
実際に見られる例
関数の問題で、考え方は合っているのに、最後の分数計算で間違える。
方程式の文章題で、割合の意味が分からず式が作れない。
図形問題で、角度や面積の基本があいまいなために手が止まる。
この場合、中3の問題を何度も解くより、必要なところまで戻った方が早いことがあります。
戻ることは遠回りではありません。
どこに穴があるかを見つけることが、夏以降の伸びにつながります。
基礎問題だけで止まり、入試問題への切り替えができていない
夏までは、基礎固めが大切です。
ただし、夏以降も基礎問題だけを続けていると、入試問題への対応が遅れることがあります。
入試問題では、
- 問題文が長い
- 複数の単元が混ざる
- 図や表を読み取る
- 条件を整理する
- 途中の考え方が必要になる
など複合的な問題が多いです。
近年では思考力を問われることが多いので特に複数の単元の組み合わせが出題されます。
基礎問題では解けるのに、実力テストや模試になると点数が取れない子は、入試形式への切り替えは全く別物です。
伸びる子の動き
伸びる子は、基礎を確認しながら、少しずつ実戦形式に移ります。
たとえば、
- 大問ごとに時間を測る
- 間違えた単元を戻る
- 過去問で出題形式に慣れる
- 解けなかった問題を分類する
- 取るべき問題と後回しにする問題を分ける
という動きができるようになってきます。
得意教科ばかり勉強している
夏以降に伸び悩む子の中には、勉強時間は長いのに、得意教科ばかりやっている子がいます。
得意教科は進めやすいです。
問題も解けるので、勉強した実感があります。
一方で、苦手教科は時間がかかります。
間違いも多く、気持ちも重くなります。
そのため、つい後回しにしがちです。
しかし、高校受験では、苦手教科を放置すると大きな失点につながります。
特に数学と英語は、積み上げの教科です。
苦手を後回しにするほど、戻るのに時間がかかります。
模試や実力テストを受けっぱなしにしている
夏以降は、模試や実力テストを受ける機会が増えます。
ここで大切なのは、点数や偏差値を見ることだけではありません。
もちろん結果は大切です。
しかし、もっと大切なのは、どこで点を落としたかを見ることです。
- 取れるはずの問題を落としていないか
- 時間が足りなかったのか
- 知識不足なのか
- 計算ミスなのか
- 問題文の読み間違いなのか
- どの単元で失点しているのか
- もう一度解いたらできるのか
模試は、今の弱点を教えてくれる材料です。
受けっぱなしにすると、点数だけ見て終わってしまいます。
伸びる子は、模試を受けたあとに解き直します。
伸び悩む子は、模試を受けただけで勉強した気になってしまいます。
勉強が作業になっている
受験生は夏以降、やることが増えます。
やることが多いからこそ、勉強が作業になってしまうことがあります。
たとえば、
- 問題集を終わらせることが目的になる
- 英単語をただ書くだけになる
- 社会の用語を眺めるだけになる
- 数学の解説を写して終わる
- 間違えた理由を見ない
- 今日何ができるようになったか分からない
この状態では、時間をかけても点数につながりにくいです。
受験勉強では、終わらせることも大切です。
ただし、それ以上に大切なのは、できるようになることです。
不安や焦りで勉強の質が下がっている
夏以降は、受験生の不安が強くなりやすい時期です。
「このままで間に合うのかな」
「志望校に届かないかもしれない」
「周りはもっと伸びている気がする」
「頑張っているのに結果が出ない」
こうした不安があると、勉強に集中しにくくなります。
不安が強い子は、やるべきことを整理する前に、あれもこれも手を出してしまうことがあります。
その結果、
- 問題集が増える
- どれも中途半端になる
- 解き直しができない
- 苦手が整理されない
- 勉強したのに不安が残る
という状態になります。
夏以降は、勉強量だけでなく、優先順位を決めることも大切です。
原因別の対策
解き直し不足の場合
対策
- 間違えた問題に印をつける
- 答えを閉じてもう一度解く
- 翌日か数日後に再度解く
- 解説を写すだけで終わらない
- 同じ種類の問題をもう1問解く
数学や英語では、解き直しの質が点数に大きく関わります。
苦手が抽象的すぎる場合
対策
- 「数学が苦手」ではなく単元名で分ける
- 模試やテストの失点を分類する
- 計算・文章題・関数・図形などに分ける
- 1週間で直す単元を1つにしぼる
- 取るべき問題から優先する
苦手は、細かく分けるほど対策しやすくなります。
基礎の穴が残っている場合
対策
- 中1・中2内容に戻る
- 小学校算数の分数・割合も確認する
- 基本問題を短時間で復習する
- できない原因を「前の単元」まで戻って見る
- 先に進みすぎず、必要な穴を埋める
受験生でも、予習や演習ばかりではなく、復習することは大切です。
戻ることで、今の問題が解けるようになることがあります。
入試形式に慣れていない場合
対策
- 大問ごとに時間を測る
- 過去問や実力問題に触れる
- 解く順番を考える
- 捨てる問題と取る問題を分ける
- 解けなかった問題を単元に戻して復習する
入試問題は、基礎問題とは見え方が違います。
夏以降は、少しずつ実戦形式にも慣れていきたいところです。
教科バランスが悪い場合
対策
- 1週間単位で教科の配分を見る
- 得意教科だけに偏らない
- 苦手教科は短時間でも毎日触れる
- 暗記教科はまとめてではなく分散する
- 数学・英語は放置しない
苦手教科は、完全にやる気が出てから始めるのでは遅くなりやすいです。
短時間でも触れ続けることが大切です。
不安で勉強が散らかっている場合
対策
- 問題集を増やしすぎない
- 今週やることをしぼる
- 模試の失点から優先順位を決める
- できたことも確認する
- 一人で抱えず相談する
不安なときほど、やることを増やしすぎないことが大切です。
注意点 勉強時間を減らせという意味ではありません
ここまで、勉強時間だけでは伸びない理由を説明してきました。
ただし、勉強時間が不要という意味ではありません。
受験生には、一定の勉強量が必要です。
しかし、時間だけを増やしても、
- 解き直しをしない
- 苦手を分類しない
- 分からない問題を質問しない
- 入試形式に慣れない
- 基礎の穴を放置する
状態では、点数につながりにくくなります。
大切なのは、勉強時間と勉強の質をセットで見ることです。
夏以降に一時的に伸び悩んでいる可能性もあります
夏以降に成績がすぐ伸びないからといって、必ず失敗しているわけではありません。
受験勉強は、努力がすぐ点数に表れるとは限りません。
特に、
- 苦手単元を戻している時期
- 基礎を固め直している時期
- 入試形式に慣れている途中
- 模試の難易度が上がった時期
- 周りも勉強を始めて平均が上がる時期
には、点数が伸びていないように見えることがあります。
大切なのは、点数だけでなく、解ける問題が増えているかを見ることです。
塾の先生として見ていること
塾で夏以降の受験生を見るとき、私は勉強時間だけでは判断しません。
- 何を解いているか
- 間違えた問題を直しているか
- どの単元で失点しているか
- 基礎の穴が残っていないか
- 志望校の問題に向けて何が足りないか
- 問題集を増やしすぎていないか
- 質問できる状態になっているか
- 不安で勉強が作業になっていないか
という部分をみます。
夏以降の受験勉強は、ただ頑張る時期ではありません。
頑張り方を整える時期です。
同じ1時間でも、解きっぱなしの1時間と、間違いを直して次に解けるようにする1時間では、意味が違います。
アイデア数理塾が大切にしていること
アイデア数理塾では、受験生の夏以降の学習を、勉強時間だけで見ません。
大切にしているのは、
- 志望校までの距離を見ること
- 苦手単元を具体的に分けること
- 数学の基礎の穴を確認すること
- 間違えた問題を解き直すこと
- 入試問題への切り替えを進めること
- 質問できる状態を作ること
- 本人が自分の課題を少しずつ把握すること
です。
京都市中京区・烏丸御池周辺で、高校受験に向けた中学生の勉強に不安がある方は、「勉強時間が足りない」と決めつける前に、勉強の中身を確認してみることが大切です。
受験生が夏以降に伸びるためには、努力を点数につながる形に変えていく必要があります。
まとめ 夏以降に伸びないときは、勉強時間より中身を見直す
受験生が夏以降に伸びなくなる原因は、勉強時間だけではありません。
もちろん勉強時間は必要です。
しかし、時間をかけているのに伸びない場合は、
- 解き直しができているか
- 苦手を細かく分けているか
- 基礎の穴が残っていないか
- 入試問題への切り替えができているか
- 得意教科ばかりになっていないか
- 模試を受けっぱなしにしていないか
- 勉強が作業になっていないか
- 不安でやることが散らかっていないか
を確認することが大切です。
夏以降の受験勉強で見るべきなのは、
何時間やったかだけではなく、何ができるようになったか
です。
点数がすぐに伸びない時期でも、正しく直し、必要なところに戻り、入試形式に慣れていけば、秋以降に変化が出ることがあります。
受験勉強は、量だけでなく方向性が大切です。
努力を結果につなげるために、夏以降こそ勉強の中身を見直していきましょう。
京の算数学 解答#1502





