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京の算数学問題#1084

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算数学コラム
こんにちは!京都市中京区で塾を運営している「アイデア数理塾」塾長の油谷拓哉(ゆたに たくや)です。
夏になると、セミの声がにぎやかだったり、カブトムシやトンボをつかまえたりと、虫がたくさん見られますよね。
でも、冬になると急に虫がいなくなったように感じませんか?
「冬って虫が死んでるの?」
「どこにかくれてるの?」
「春になるとまた出てくるのはどうして?」
今回は、小学生理科でよく聞かれる「冬になると虫がいなくなる理由」について、わかりやすく説明していきます!
冬は虫にとって生きづらい季節!
虫は、変温動物(へんおんどうぶつ)といって、体温がまわりの気温に影響される生き物です。
つまり、冬のように寒くなると、体の動きがにぶくなり、生きることがむずかしくなってしまうのです。
そこで虫たちは、寒い冬を生きのびるためにいろいろな「冬ごし」の方法を使います。
虫の冬のすごしかたは4つある!
虫によって、冬のすごしかたはちがいます。代表的な方法を4つ紹介します。
① タマゴのまま冬をこす虫
たとえば「カマキリ」や「トンボ」などは、タマゴのまま冬をこえます。
お母さん虫が、秋のうちにタマゴを産んでおき、タマゴはじっと寒さにたえながら春を待ちます。
春になると、気温があたたかくなり、タマゴがかえって子どもが生まれるのです。
② サナギで冬をこす虫
「チョウ」や「ガ」などは、サナギのまま冬をこえる虫が多いです。
夏の終わりに幼虫がサナギになって、じっとしたまま春までねむるようにすごします。
春になるとサナギの中から美しいチョウが出てくるのは、とてもふしぎで感動的ですね。
③ 成虫のままかくれて冬をこす虫
「テントウムシ」や「カメムシ」のように、成虫のまま冬をこす虫もいます。
これらの虫は、木の皮の下、落ち葉の中、家のすきまなどあたたかい場所にかくれて、ほとんど動かずに寒さをしのぎます。
中には、体の中に「ふゆごし用の成分(グリセリン)」を出して、自分がこおらないようにする虫もいるんです!
④ 幼虫のまま冬をこす虫
「セミ」や「ホタル」などは、土の中で幼虫のまま冬をすごします。
たとえばセミは、土の中で何年もすごしてから、ようやく夏に成虫になるんですよ!
虫が“いなくなる”わけではない!
冬になると虫が見えなくなるので「いなくなった」と思うかもしれませんが、
実はタマゴやサナギ、幼虫、成虫などちがうすがたで静かに冬をこしているだけなのです。
冬ごしにも「しぜんの知恵」がいっぱい!
虫たちはとても小さい生き物ですが、寒さをしのぐために
- 土の中にかくれる
- 木のすきまにかくれる
- 体の中にこおりにくい成分を作る
といったように、自分の身を守るすごい工夫をしています。
こういった自然のしくみを学ぶと、理科がもっと楽しくなりますね。
まとめ:冬の虫のすがたをふりかえろう!
- 虫は気温がさがると動けなくなる(変温動物)
- 虫によって「タマゴ・サナギ・幼虫・成虫」で冬をこす
- 冬に見えなくなるだけで、ちゃんと生きている
おわりに:春になったら虫を観察してみよう!
春になったら、あたたかくなった外で虫たちが活動を始めます。
「この虫は冬のあいだ、どうやって生きのびてたのかな?」と考えてみると、
もっと自然を見る目が変わってきますよ!
以上、京都市中京区の「アイデア数理塾」塾長、油谷拓哉(ゆたに たくや)がお届けしました!
算数好き・理科好き、あつまれ〜!
京の算数学 解答#1084
