【中1数学】点と直線の距離はなぜ垂線で測るの? 京の算数学#1564

京の算数学問題

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算数学コラム

中学1年生の数学「平面図形」では、点と直線の距離を学習します。

この単元でよくあるのが、

「点から直線につながっている線分なら、どれでも距離になるの?」

「どうして斜めの線分ではダメなの?」

「直線が斜めに描かれていたら、どこを測ればいいの?」

という疑問です。

点と直線の距離を垂線で測るのは、点から直線までの最も短い長さが、垂線の足までの線分の長さになるからです。

今回は、垂線で測る理由と、図から距離を読み取るときのポイントを整理していきましょう。

点と直線の距離とは?「最も短い長さ」のこと

点Pと直線lの距離とは、点Pと、直線l上の点を結ぶ線分の長さのうち、最も短い長さのことです。

直線上には、いろいろな位置に点を取ることができます。結ぶ点を変えると、線分の長さも変わります。

そこで、数学では、その中で最も短い長さを「点と直線の距離」として扱います。

点Pから直線lに垂線を引き、その交点をHとすると、最も短い線分はPHです。

この点Hを、垂線の足(すいせんのあし)といいます。

つまり、点Pと直線lの距離=線分PHの長さとなります。

点と直線の距離

なぜ垂線が最も短くなるの?

直線上の、Hとは別の点Aに向かって線分を引くと、PAは斜めになります。

このPAは、垂線の足までのPHより長くなります。

「なぜそうなるのか」を、点を鏡写しにして考えてみましょう。

①直線の反対側に、点Pを鏡写しにする

直線lを鏡だと思って、その反対側に点Pを写した点P′を置きます。

P・H・P′は一直線に並び、PHとHP′の長さは等しくなります。

また、直線l上の点Aから見ると、PAとAP′の長さも等しくなります。

②2つの道のりを比べる

ここで、PからP′へ進む、次の2つの道を比べます。

  • P → H → P′:一直線に進む道
  • P → A → P′:Aで折れ曲がる道

2点を結ぶ道のりは、一直線に進むときが最も短くなります。

一直線の道のりはPHの2倍、折れ曲がる道のりはPAの2倍です。

それぞれ半分にして比べても、PHの方が短いことが分かります。

つまり、直線上のほかの点へ斜めに進むより、垂線の足まで進む方が短くなるのです。

「垂線で測る」というルールだけでなく、最も短い長さを測るために垂線を使うと理解しておきましょう。

なぜ垂線が最短?

図から距離を求めるときの3ステップ

問題を解くときは、次の順番で確認すると迷いにくくなります。

  1. どの点と、どの直線の距離を求めるのか確認する。
  2. その点から直線に引いた垂線を探す。
  3. 点から垂線の足までの線分の長さを答える。

図に小さな四角の印があれば、その角は直角です。

距離を表す線分を探す手がかりになります。

また、PH ⊥ lと書かれていれば、PHは直線lに垂直です。

Hが直線l上にあることも確認しましょう。

例:PH=3cm、PA=5cmの場合

点Pから直線lに引いた垂線の足がHで、

  • PH=3cm
  • PA=5cm

と分かっている場合、点Pと直線lの距離は3cmです。

PAも点Pと直線上の点を結んでいますが、垂線ではありません。

書かれている数字をそのまま選ぶのではなく、どの線分の長さなのかを確かめましょう。

直線が斜めでも、垂線で測る

直線が斜めに描かれていても、距離の考え方は同じです。

「紙の真下に向かう線分」ではなく、「その直線に垂直な線分」の長さを使います。

図を回転させても、点と直線の距離は変わりません。縦・横という見た目ではなく、90°で交わっているかどうかを確認してください。

また、垂線の足が、図に描かれた直線の部分から外れる場合もあります。

直線は両側に限りなく続いているので、必要なら延長して垂線を引きます。

描かれた線の端まで測るわけではありません。

図の向きや、描かれた長さに注意

点が直線上にあるとき、距離はどうなる?

点Pが直線l上にあるとき、点Pと直線lの距離は0です。

点Pそのものが直線上にあるため、直線まで移動する必要がないからです。

点と直線の距離は、必ず正の数になるとは限りません。点が直線上にある場合は0になることも覚えておきましょう。

定期テストでよくある間違い

①斜めの線分の長さを答えてしまう

点と直線がつながっていても、その線分が垂直とは限りません。直角の印や「⊥」の条件を確認しましょう。

②図にある数字のうち、小さいものを選んでしまう

「最も短い長さ」と聞いて、図の中で一番小さい数字を選ぶのは危険です。その数字が、点から垂線の足までの長さを表しているかを確認してください。

③直線が斜めなのに、紙の真下へ測ってしまう

基準になるのは、紙の向きではなく、問題で指定された直線です。その直線と90°で交わる方向を探しましょう。

④直線と線分を混同する

直線には端がありません。図に描かれた部分から垂線の足が外れても、直線を延長して考えられます。

なお、「点と線分の距離」は、垂線の足が線分上にあるかによって考え方が変わります。今回は「点と直線の距離」を扱っていることを確認しましょう。

テスト前に最低限ここだけは確認しよう

確認すること覚えておきたい内容
点と直線の距離点から直線までの最も短い長さ
測る線分点から垂線の足までの線分
垂線が最短になる理由鏡写しの図で、一直線の道が最短になるため
垂線の足垂線と元の直線が交わる点
図が斜めの場合直線に垂直な方向で測る
垂線の足が図の外にある場合直線を延長して考える
点が直線上にある場合距離は0

確認問題

  1. 点と直線の距離とは、点から直線までのどのような長さですか。
  2. 点から直線までの距離を測るために、何を引きますか。
  3. 垂線と元の直線の交点を何といいますか。
  4. 垂線の足がHのとき、点Pと直線の距離は、どの線分の長さですか。
  5. 垂線PHが4cm、斜めの線分PAが6cmのとき、点Pと直線の距離は何cmですか。
  6. 垂線の足が図に描かれた部分の外にあるとき、直線を延長してよいですか。
  7. 点Pが直線上にあるとき、点Pとその直線の距離はいくつですか。

確認問題の答え

問題解答
問1最も短い長さ
問2その直線に対する垂線
問3垂線の足
問4線分PH
問54cm
問6よい
問70

中1数学「点と直線の距離」一問一答PDF

今回の内容を、定期テスト対策用の一問一答PDFにまとめました。

距離の意味、垂線の足、図からの読み取り、斜めの図や延長線での考え方を、全16問で確認できます。A4・2ページで、1ページ目が問題、2ページ目が解答です。

▶ 中1数学_点と直線の距離_一問一答.pdf

まとめ|最も短い長さを測るために、垂線を使う

点と直線の距離は、点から直線までの最も短い長さです。

その最も短い長さが、点から引いた垂線の足までの線分の長さになります。

問題を解くときは、どの点と直線の距離なのか、どこに直角の印があるかを確かめましょう。

垂線で測る理由まで理解できると、図の向きが変わっても、自信を持って距離を読み取れるようになります。

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