数学コラムの目次
京の算数学問題#1506

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算数学コラム
算数や数学の計算では、式を左から順番に計算すればよいわけではありません。
計算には、決まった順序があります。
基本は、
- かっこの中を先に計算する
- かけ算・わり算を先に計算する
- たし算・ひき算をあとで計算する
- 同じ優先順位なら左から計算する
という流れです。
さらに、式の中に複数の括弧が出てくることがあります。
たとえば、
- 小括弧:
( ) - 中括弧:
{ } - 大括弧:
[ ]
です。
小学校高学年や中学生になると、
[12-{3×(2+1)}]
のように、括弧が何重にもなった式が出てきます。
このときに大切なのは、一番内側の括弧から順番に計算することです。
括弧の種類を覚えることも大切ですが、本来括弧は計算の優先順位を示す目標のようなものです。
本格化するのは中学になってからですが、計算の順序では、「どこを先に計算するのか」を見えるようにすることが重要です。
この記事は、次のようなお子さまの保護者の方を対象に書いています。
- 小学生で計算の順序を習い始めた
- かけ算とたし算が混ざると間違える
- 括弧が出てくると急に手が止まる
- 中学生で正負の数や文字式の計算ミスが多い
- 小括弧・中括弧・大括弧の違いがあいまい
- 「左から順番に計算してしまう」癖がある
- 京都市中京区・烏丸御池周辺で算数・数学の学習塾を探している
計算の順序は、小学生の算数だけでなく、中学生の数学にもつながる大切な土台です。
まず押さえたい計算の順序
計算の順序で大切なのは、次の4つです。
| 優先順位 | 内容 | 例 |
|---|---|---|
| 1 | 括弧の中 | (3 + 2) を先に計算 |
| 2 | かけ算・わり算 | 2 + 3 × 4 なら 3 × 4 が先 |
| 3 | たし算・ひき算 | かけ算・わり算のあとに計算 |
| 4 | 同じ優先順位は左から | 12 ÷ 3 × 2 は左から |
たとえば、
2 + 3 × 4
を左から計算すると、
2 + 3 = 55 × 4 = 20
となります。
しかし、正しい計算順序では、かけ算を先にします。
3 × 4 = 122 + 12 = 14
なので、答えは14です。
また現場で見ていてよくあるミスとしては、
6÷2×3のケースです。
正しい答えは6÷2=3 3×3=9なのですが、計算の順序が曖昧だと、
2×3=6を先にしてしまい、6÷6=1としてしまうケースが多いです。
ここでつまずく子は、計算力がないのではなく、計算の順序がまだ定着していない可能性があります。
括弧の種類 小括弧・中括弧・大括弧
算数や数学では、式が複雑になると括弧を使って計算する順番を分かりやすくします。
よく出てくる括弧は、次の3種類です。
| 名前 | 記号 | 読み方の例 |
|---|---|---|
| 小括弧 | ( ) | しょうかっこ |
| 中括弧 | { } | ちゅうかっこ |
| 大括弧 | [ ] | だいかっこ |
学校や教材によって、括弧の表記や呼び方に少し違いがある場合もあります。
ただし、計算で大切なのは、名前を完璧に覚えることよりも、どの括弧の中を先に計算するかです。
括弧が何重にもあるときは「内側から」
複数の括弧があるときは、一番内側から計算します。
たとえば、
[ 12 − { 3 × ( 2 + 1 ) } ]
という式を見てみましょう。
この式では、
( 2 + 1 ){ 3 × 3 }[ 12 − 9 ]
の順番で計算します。
実際に計算すると、
( 2 + 1 ) = 3
なので、
[ 12 − { 3 × 3 } ]
次に、
3 × 3 = 9
なので、
[ 12 − 9 ]
最後に、
12 − 9 = 3
答えは3です。
括弧が多いと難しく見えますが、やることは一つです。
一番内側から、順番に外へ向かって計算する。
この流れを押さえることが大切です。
現場で見られるつまずきパターン
塾で子どもたちを見ていると、計算の順序でつまずく子にはいくつかの共通点があります。
パターン1 左から順番に計算してしまう
たとえば、
4 + 2 × 5
を、
4 + 2 = 66 × 5 = 30
としてしまう子がいます。
正しくは、
2 × 5 = 104 + 10 = 14
です。
これは、かけ算・わり算を先に計算するルールがまだ定着していない状態です。
パターン2 括弧を見落とす
たとえば、
3 × ( 4 + 2 )
を、
3 × 4 + 2
のように考えてしまうことがあります。
正しくは、括弧の中を先に計算します。
4 + 2 = 63 × 6 = 18
答えは18です。
括弧を見落とすと、式の意味が変わってしまいます。
パターン3 同じ優先順位の計算で右から計算してしまう
たとえば、
12 ÷ 3 × 2
を、
3 × 2 = 612 ÷ 6 = 2
としてしまう子がいます。
しかし、わり算とかけ算は同じ優先順位です。
同じ優先順位の計算は、左から進めます。
12 ÷ 3 = 44 × 2 = 8
答えは8です。
パターン4 中括弧・大括弧が出ると混乱する
( ) だけならできるのに、{ } や [ ] が出てくると止まる子もいます。
これは、括弧の種類が増えたことで、式が難しく見えている状態です。
でも、考え方は変わりません。
一番内側から計算します。
[ { ( 2 + 3 ) × 4 } − 6 ]
なら、
( 2 + 3 )
から始めます。
括弧の名前より、内側から外側へという流れを意識することが大切です。
保護者が家庭で試せる見分ける質問
計算の順序が分かっているかを見るには、答えだけで判断しないことが大切です。
次のような質問をしてみると、つまずきが見えやすくなります。
質問1 「最初にどこを計算する?」
計算を始める前に聞きます。
ここで、括弧の中やかけ算を指せるかを確認します。
質問2 「どうしてそこを先に計算するの?」
順序の理由を言えるかを見ます。
「なんとなく」ではなく、
「括弧があるから」
「かけ算が先だから」
と言えれば、理解ができています。
質問3 「同じ優先順位のときはどうする?」
12 ÷ 3 × 2 のような問題で確認します。
かけ算とわり算、たし算とひき算は、同じ優先順位なら左から計算します。
質問4 「一番内側の括弧はどこ?」
中括弧や大括弧がある式で使える質問です。
最初に計算する場所を見つけられるかを見ることができます。
質問5「途中式を1行ずつ書ける?」
計算の順序が苦手な子ほど、頭の中で一気に処理しようとします。
途中式を1行ずつ書けるかを見ると、理解の状態が分かります。
原因別の対策
原因1 左から順番に計算してしまう場合
この場合は、計算の優先順位を確認します。
- かけ算・わり算に先に印をつける
- たし算・ひき算より先に処理する練習をする
- 短い式で反復する
- 「最初に計算する場所」を声に出す
たとえば、
3 + 5 × 2
なら、まず 5 × 2 に印をつけます。
見る場所をはっきりさせると、順序のミスは減りやすくなります。
原因2 括弧を見落とす場合
括弧を見落とす子には、括弧に印をつける習慣が役立ちます。
- 括弧を丸で囲む
- 括弧の中だけ先に計算する
- 計算した括弧は次の行で数字に置き換える
- 一度に式全体を計算しようとしない
たとえば、
4 × ( 6 − 2 )
なら、
まず ( 6 − 2 ) に印をつけます。
6 − 2 = 4
次に、
4 × 4 = 16
というように、1行ずつ進めます。
原因3 同じ優先順位の計算で迷う場合
かけ算とわり算、たし算とひき算は、同じ優先順位です。
この場合は、左から計算します。
×と÷が並んだ式を練習する+と−が並んだ式を練習する- 「同じ強さなら左から」と覚える
- 途中式で順番を飛ばさない
特に、
18 ÷ 3 × 2
のような式は、右から計算すると答えが変わることがあります。
原因4 括弧が何重にもなると混乱する場合
小括弧・中括弧・大括弧が出ると、見た目で難しく感じる子がいます。
- 一番内側の括弧を探す
- そこだけ計算する
- 計算したら次の行で式を書き直す
- 外側へ一つずつ進む
- 一度に全部解こうとしない
大切なのは、内側から外側へです。
これは、中学生の文字式や方程式でも必要になります。
原因5 途中式を書かずに頭の中で計算している場合
計算の順序が苦手な子ほど、途中式を省略するとミスが増えます。
- 1行に1つの処理だけを書く
- 計算した場所を次の行で数字にする
- 式を縦にそろえる
- 答えだけを書かない
- どの順番で計算したか残す
途中式は、先生に見せるためだけのものではありません。
自分がどこを計算したか確認するための道具です。
計算の順序は中学数学にもつながる
計算の順序は、小学生の算数で終わる内容ではありません。
中学生になると、
- 正負の数
- 文字式
- 方程式
- 展開
- 因数分解
- 平方根
- 関数
などで、計算の順序がさらに大切になります。
たとえば、
−3²
と
(−3)²
は意味が違います。
−3² は、3を2乗してからマイナスをつけるので、
−9
です。
一方、
(−3)² は、−3全体を2乗するので、
9
です。
このように、括弧の有無で答えが変わります。
小学生のうちに計算の順序と括弧の意味を理解しておくことは、中学数学のつまずきを防ぐ土台になります。
⚠️教材によって括弧の使い方が違うことがあります
一般的には、
( )小括弧{ }中括弧[ ]大括弧
として扱われることが多いです。
ただし、教材や学校、表記の仕方によって、括弧の呼び方や使い方に違いがある場合があります。
そのため、呼び方にこだわりすぎる必要はありません。
大切なのは、
- 括弧の中を先に計算する
- 括弧が重なっているときは内側から計算する
- かけ算・わり算はたし算・ひき算より先
- 同じ優先順位なら左から
という基本です。
名前を覚えることより、計算の流れを正しく使えることを大切にしましょう。
塾の先生として見ていること
塾で計算の順序を見るとき、私は答えだけでは判断しません。
見るのは、
- 最初にどこを計算しているか
- 括弧を見落としていないか
- かけ算・わり算を先にできているか
- 同じ優先順位を左から処理しているか
- 中括弧・大括弧が出ても内側から計算できるか
- 途中式を1行ずつ書けているか
- ミスをしたときに、どの順番が違ったか見直せるか
です。
計算の順序のミスは、単なる不注意に見えることがあります。
しかし実際には、ルールの理解や途中式の書き方がまだ安定していない場合があります。
だからこそ、答えが合っているかだけでなく、どの順番で考えたかを見ることが大切です。
アイデア数理塾が大切にしていること
アイデア数理塾では、計算の順序をただ暗記させるのではなく、式の意味を見ながら確認することを大切にしています。
特に、
- 括弧の中を先に計算する理由
- かけ算・わり算を先にする流れ
- 同じ優先順位なら左から進めること
- 小括弧・中括弧・大括弧が出たときの見方
- 途中式を残す習慣
を丁寧に確認します。
京都市中京区・烏丸御池周辺で、小学生の算数や中学生の数学に不安がある方は、計算ミスを「うっかり」で終わらせる前に、計算の順序が定着しているかを見てみることが大切です。
計算の順序は、算数・数学の土台です。
ここが安定すると、分数、正負の数、文字式、方程式にもつながりやすくなります。
まとめ 括弧の種類より大切なのは、計算する順番を見つける力
計算の順序で大切なのは、左から順番に計算しないことです。
基本は、
- 括弧の中を先に計算する
- かけ算・わり算を先に計算する
- たし算・ひき算をあとで計算する
- 同じ優先順位なら左から計算する
という流れです。
括弧には、
- 小括弧
( ) - 中括弧
{ } - 大括弧
[ ]
があります。
括弧が何重にもあるときは、一番内側から外側へ向かって計算します。
計算の順序でつまずく子は、計算そのものが苦手なのではなく、
どこを先に計算するかを見つける力
で止まっていることがあります。
答えだけを見るのではなく、途中式や計算の順番を見る。
そこから、算数・数学の理解は少しずつ安定していきます。
京の算数学 解答#1506





