京の算数学問題#1487

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算数学コラム
「うちの子はマイペースで、なかなか焦らない」
「周りの子は早く準備できるのに、うちはいつもゆっくり」
「勉強も宿題も、本人のペースで進めていて心配」
お子さまの様子を見ていると、「マイペース」という言葉が気になることがあります。
周りと比べると動きが遅く見える。
急かしてもあまり変わらない。
本人は困っていなさそうに見える。
そんなとき、保護者の方は「このままで大丈夫なのかな」と不安になると思います。
結論から言うと、マイペースであること自体が問題とは限りません。
大切なのは、そのペースがその子に合っているのか、
それとも生活や学習で困りごとにつながっているのかを見分けることです。
マイペースは悪いことではない
マイペースな子には、よい面もたくさんあります。
- 周りに流されにくい
- 自分の世界を大切にできる
- 一つのことにじっくり取り組める
- 焦らず考えられる
- 競争に振り回されにくい
といった力です。
学校や家庭では、どうしても「早くできること」が評価されやすい場面があります。
しかし、早いことだけがよいわけではありません。
じっくり考える子。
慎重に進める子。
自分なりの納得を大切にする子。
そうした子にも、その子なりの強さがあります。
問題になるのは「マイペース」そのものではない
保護者が見たいのは、マイペースかどうかではありません。
見たいのは、マイペースによって困っていることがあるかどうかです。
- 宿題が毎日終わらない
- 朝の準備が間に合わない
- 提出物を出し忘れる
- テストで時間が足りない
- 授業中に作業が終わらない
- 分からない問題で長く止まる
- 周りとのやりとりで困る
このようなことが続いている場合は、「性格だから」と片づけず、具体的なサポートを考えたいところです。
反対に、ペースはゆっくりでも、生活や学習が大きく崩れていないなら、無理に周りと同じ速さに合わせる必要はありません。
ただ難しいのが客観的に見ると苦労してそうなのに本人には自覚がないケースです。
その場合は本人が気づいていないことが多いので外からどのように見えるかを伝えた上で本人交えてじっくり話し合うことが大切です。もしかすると外部とは違うところで引っかかっている可能性もあります。
「マイペース」に見える子の中身はいろいろ
同じようにゆっくり見えても、その理由は子どもによって違います。
①じっくり考えている
算数の問題や作文などで、時間はかかるけれど、しっかり考えている子がいます。
この場合、ただ急がせると、考える時間を奪ってしまうことがあります。
もちろん、テストや学校生活では時間内に終える力も必要です。
ただ、まずは「考えているから時間がかかっているのか」「手が止まっているのか」を見分けることが大切です。
②何から始めればよいか分からない
マイペースに見えて、実は始め方を整理している間に時間が過ぎている子もいます。
宿題を前にしてぼんやりしている。
準備を始めるまでに時間がかかる。
声をかけると動くけれど、自分からは始めない。
この場合は、性格というより、行動の最初の一歩が見えていない可能性があります。
「早くしなさい」よりも、
「まず何から始める?」
「鉛筆を出すところから始めよう」
と具体的にすると動きやすくなります。
③完璧にやりたい気持ちが強い
マイペースな子の中には、実はとても慎重な子もいます。
- 間違えたくない
- きれいに書きたい
- 失敗したくない
- 最初から正しくやりたい
- 納得してから進みたい
という気持ちが強いと、始めるまでに時間がかかったり、一つの問題に長く止まったりします。
この場合、「急いで」と言われるほど不安が強くなることがあります。
まずは、全部を完璧にしなくてもよいこと、途中で直してもよいことを伝える必要があります。
④時間の見通しが持てていない
子どもは、大人ほど時間の感覚がはっきりしていません。
「あと10分」
「そろそろ出る時間」
「宿題を先に終わらせる」
と言われても、どれくらい急げばよいのか分かりにくいことがあります。
特に小学生は、時間を逆算して行動する力がまだ育っている途中です。
この場合は、
- タイマーを使う
- 時計を一緒に見る
- 出発時間から逆算する
- やることを順番に書く
など、時間を見える形にするサポートが役立ちます。
⑤勉強でつまずいている
勉強がゆっくりなのは、マイペースだからではなく、そもそも理解不足が原因かもしれません。
- 計算に時間がかかる
- 文章題を読むのに時間がかかる
- どの式にすればよいか分からない
- 間違えるのが怖くて手が止まる
- 途中式を書けず混乱している
という場合です。
この状態で「マイペースだから」と見守るだけでは、つまずきが残ってしまいます。
勉強の場合は、どの単元で止まっているか、どの段階で時間がかかっているかを見ることが大切です。
見守ってよいマイペース
次のような場合は、過度に心配しすぎなくてもよいことがあります。
- 時間はかかるが、最後まで取り組める
- 自分なりに考えて進めている
- 宿題や提出物はおおむね終わっている
- 生活リズムが大きく崩れていない
- 困ったときに相談できる
- 周りと比べても本人が強く苦しんでいない
- 少し声をかけると切り替えられる
この場合、子どものペースをすべて直そうとするより、必要な場面だけサポートする方がよいこともあります。
マイペースな子には、自分のリズムを持っているよさがあります。
それを全部なくそうとしなくても大丈夫です。
サポートが必要なマイペース
一方で、次のような状態が続く場合は、少し手立てを考えたいところです。
- 宿題が毎日終わらない
- 朝の準備で毎日大きく遅れる
- 学校の提出物が出せない
- テストで時間が足りず空欄が多い
- 授業中の作業がいつも終わらない
- 分からない問題で止まり続ける
- 声をかけないと何も始められない
- 親子げんかが増えている
- 本人が困っている、または自信をなくしている
この場合は、「マイペースだから仕方ない」と見守るだけではなく、生活や学習の流れを整える必要があります。
家庭でできる関わり方
①「早くして」より「次に何をする?」と聞く
マイペースな子に「早くして」と言っても、具体的に何をすればよいか分からないことがあります。
「次に何をする?」
「まず何から始める?」
「ランドセルを開けるところから始めようか」
「宿題は算数と漢字、どちらからする?」
と聞くと、行動が見えやすくなります。
急がせるより、次の一歩を具体的にすることが大切です。
②時間を見える形にする
「もうすぐ」「あと少し」は、子どもには分かりにくい表現です。
時計やタイマーを使って、
「この針がここに来たら出発」
「10分だけ計算する」
「5分で準備するものを出す」
というように、時間を見える形にしましょう。
時間を責めるためではなく、見通しを持つために使います。
③やることを小さく分ける
「宿題をしなさい」
「準備をしなさい」
「片づけなさい」
という言葉は、子どもにとって大きすぎることがあります。
小さく分けると動きやすくなります。
たとえば宿題なら、
- 連絡帳を見る
- 教科書を出す
- 算数プリントを1枚する
- 丸つけをする
- 間違えた問題を1問直す
このように順番が見えると、マイペースな子でも進めやすくなります。
④すべてを急がせない
毎日の生活すべてで「早く」と言われると、子どもは疲れてしまいます。
急ぐ必要がある場面と、そうでない場面を分けましょう。
たとえば、
- 朝の登校準備は時間を意識する
- 宿題は最初の10分だけ集中する
- 読書や工作はゆっくり楽しむ
- 難しい問題は考える時間を取る
というように、場面ごとに考えます。
マイペースな子に必要なのは、いつでも速くすることではありません。
必要な場面でペースを調整する力です。
⑤できたことを具体的に見る
マイペースな子は、周りより遅い部分ばかり指摘されやすいです。
そのため、
「また遅い」
「いつもゆっくり」
「早くできない」
と言われ続けると、自信をなくすことがあります。
できたことも具体的に伝えましょう。
「今日は自分で始められたね」
「昨日より準備が早かったね」
「最後まで考えられたね」
「途中で止まったところを言えたね」
速さだけでなく、行動の中身を見ることが大切です。
勉強でマイペースな子に必要なこと
勉強では、ただ速く解くことだけを目標にしない方がよい場合があります。
まず見たいのは、
- どこで時間がかかっているか
- 考えているのか、止まっているのか
- 計算が遅いのか、問題文で止まっているのか
- 分からない問題を質問できるか
- 間違い直しまでできているか
「遅いからもっと練習」ではなく、何が原因で時間がかかっているかを見ることが大切です。
テストで時間が足りない場合
普段はマイペースでも、テストでは時間内に解く力が必要になります。
ただし、いきなり速く解かせようとすると、ミスが増えることがあります。
まずは、
- 解ける問題から解く
- 分からない問題は印をつけて飛ばす
- 最後に戻る
- 見直す場所を決める
- 計算問題だけ時間を測る
など、テストの進め方を練習します。
速くする前に、進め方を整えることが大切です。
「マイペースだから大丈夫」と見落としやすいこと
マイペースという言葉は便利です。
でも、ときには本当の困りごとを隠してしまうことがあります。
- 計算が定着していない
- 文章題を読めていない
- 宿題のやり方が分からない
- 時間管理が苦手
- 忘れ物が多い
- 間違えるのが怖い
- 質問できない
- 学校で困っている
こうしたことがある場合、単なる性格として見守るだけではなく、具体的に支える必要があります。
「マイペースだから」とまとめる前に、どの場面で困っているのかを見ることが大切です。
アイデア数理塾が大切にしていること
アイデア数理塾では、「マイペース」という言葉だけで子どもを判断しません。
大切にしているのは、
- その子がどこで時間を使っているのか
- 考えているのか、止まっているのか
- 自分で始める流れがあるか
- 分からないときに質問できるか
- 必要な場面でペースを調整できるか
を見ることです。
急がせるだけでは、勉強への不安が強くなることがあります。
一方で、何も整えずに見守るだけでは、つまずきが残ることもあります。
勉強のやり方を伝えたうえで、少しずつ本人に任せ、自分のペースを整える力を育てることを大切にしています。
京都市中京区・烏丸御池周辺で、小学生・中学生の学習ペースや算数・数学に不安がある方は、「マイペースだから」とまとめず、どこで困っているのかを一緒に見ていくことが大切です。
まとめ マイペースは問題ではなく、見方が大切
「うちの子はマイペース」ということ自体は、悪いことではありません。
マイペースな子には、
- じっくり考えられる
- 周りに流されにくい
- 自分の世界を大切にできる
- 慎重に進められる
というよさがあります。
ただし、
- 宿題が終わらない
- 朝の準備が間に合わない
- テストで時間が足りない
- 分からない問題で止まり続ける
- 本人が困っている
場合は、具体的なサポートが必要です。
大切なのは、マイペースを直すことではありません。
その子が自分のペースを理解し、必要な場面で少しずつ調整できるようにすることです。
「早くして」だけではなく、
「次に何をする?」
「どこで止まっている?」
「どこまでならできそう?」
と聞いてみる。
その関わりが、子どものペースを整える第一歩になります。
京の算数学 解答#1487





