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京の算数学問題#1023

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算数学コラム
みなさんこんにちは!京都市中京区で塾を運営しております、油谷拓哉(ゆたに たくや)です。
最近、保護者の方からこんなご相談をいただくことが増えました。
「うちの子、帰ってきたらゲームばかりして勉強しないんです……」
「注意してもやめないんです……」
そんな時、つい怒ってしまいたくなる気持ちもよくわかります。でも、そもそもなぜ子どもはゲームにここまで夢中になるのでしょうか?
今回は、子どもがゲームにハマる理由や、ゲームとの上手な付き合い方についてお話ししていきます。
子どもはなぜゲームにハマるのか?
原因①:報酬の仕組みが巧妙
ゲームというのは、非常に短いスパンで「報酬」を得られる仕組みになっています。
例えばスマートフォンのゲームでは、
- 毎日ログインするだけでアイテムがもらえる
- 数分でクリアできるステージでポイントが手に入る
- ガチャで運よく強いキャラが当たる
といったように、「すぐに成果が手に入る」構造が整っています。
この「報酬」は脳の中でドーパミンという物質を分泌させ、快感や満足感を引き起こします。
そのため「またやりたい」「もっとやりたい」と、無意識のうちに依存的な行動になっていくのです。
原因②:成功体験が得やすい
ゲームは、ステージごとに達成感を得られるように設計されています。
勉強やスポーツでは「うまくできない」「怒られる」といった経験が多い子にとって、ゲームは比較的簡単に達成感を得られる場でもあるのです。
そしてオンラインゲームでは、友達と協力したり、チャットで会話したりと**“つながり”の場**にもなっており、単なる遊び以上の意味を持つこともあります。
今は依存しやすい時代
ゲームの歴史を振り返ると、かつてはファミコンやスーパーファミコンなど家でしかできないものでした。
しかも、カセットを少しでも動かすとフリーズするような時代です(笑)
ところが今はどうでしょう?
- スマートフォンでどこでもプレイできる
- Wi-Fi環境があれば誰とでもつながれる
- 基本無料で始められる
このような環境の手軽さが、より依存しやすい状況を作っているのです。
特に現代のゲームは「終わりがない」ものも多く、
・期間限定イベント
・レベル上限の更新
・毎週のランキング戦
など、次々と新しいコンテンツが登場します。
つまり「やめどきがない」設計になっているのです。
では、どう付き合う?ゲームと家庭教育
まずは“敵”にしないこと
「ゲーム=悪」と決めつけると、子どもは隠れてやるようになります。
大事なのは、ルールを決めたうえで「味方」として付き合うことです。
例えば…
- 宿題が終わったら30分やっていい
- 休日は1時間までならOK
- お手伝いをしたら+10分追加
このように「やるべきことをやればゲームもOK」という報酬型のルールを設けることで、子どもも納得しやすくなります。
ルールを決めるときには、ぜひお子さんと一緒に相談してみてください。
「他の家はいいのに!」と言われたら
よくあるのが「○○くんの家では何も言われないのに!」というセリフ。
でも、他所は他所、うちはうちでいいのです。
この違いこそが、「世の中にはいろいろな価値観がある」「人によってルールが違う」ということを知るチャンスでもあります。
ある意味での“社会の理不尽さ”を、家庭内で自然と学べるきっかけにもなるのです。
ゲームに向く力を学びに変えるには?
ゲームが好きな子は、実は集中力や記憶力が優れていることもあります。
ただ、それが「勉強」には活かされていないだけなんです。
例えば…
- ゲームのセリフをすぐ覚える → 暗記力がある
- ゲームの操作方法を自分で調べる → 自主学習の意欲がある
- アイテムの使い方を工夫する → 論理的思考力がある
このように、ゲームで使っている力を“勉強にも応用できるよ”と伝えることも大切です。
「ゲームのやり方を教えてくれるくらい詳しいんだから、理科のまとめノートもできそうだね!」など、ポジティブに促す言葉かけも効果的ですよ。
おわりに
ゲームは子どもにとって楽しい存在であり、うまく使えば成長の糧にもなります。
しかし、やみくもにやりすぎると、依存や生活習慣の乱れを招くこともあります。
大切なのは、親子でルールを決め、楽しく・ほどよく付き合うこと。
そして、ゲームを通して子どもの得意や強みを見つけ、勉強や生活に生かす視点をもっていただければと思います。
以上、京都市中京区のアイデア数理塾、油谷拓哉(ゆたに たくや)がお届けしました!
算数好きあつまれ〜!
京の算数学 解答#1023
