数学は縦割りで考える!? 復習の方法について 京の算数学#001

京の算数学問題#001

次の計算をしてみよう!

京の算数学問題の画像

算数学コラム

数学は積み上げ教科だから1年生からやり直したほうがいい!

大人になってから方程式なんて使うの?

学習指導をしているとこのような声はよく聞きますが、本当にそうなのでしょうか?
今日は実際に中学3年生を2ヶ月で30点代から80点にまでアップさせた勉強のコツをお伝えいたします。


数学には流れがある

数学は積み上げ教科だ!
これは間違いではありません。むしろ正しいです。
ですがやみくもに初めからやり直しても非効率になります。

大切なのは「流れを読むこと」

流れがわかれば、対策も立てやすいです。

中学数学の流れ

概念→計算→関数→図形→統計

この流れを3年間繰り返します。

まず数学とはどんなものか?数字ってなに?整数って何?など、概念を学びます。
その後、中1なら文字式の基本計算、方程式 中2なら連立方程式 中3なら展開、因数分解、2次方程式など計算に入ります。
そして比例反比例、一次関数、二次関数の関数分野に入り、平面図系や立体図系を学びます。
最後にヒストグラム、正規分布や確率など統計分野に入りまた計算に戻ります。

公立ではこの流れが比較的顕著ですが、私立を含む一部の学校では代数、幾何という2分野に分け並行して進んでいくこともありますが、基本的な流れは並行しているだけで同じです。

流れを読む① 次のテストに対しての対策を立てる

例えば私が指導した中学3年生の場合ですが、彼が入塾してきたのは4月でした。
その時点では30点代の生徒です。

ということは、次のテストは1学期の中間テストです。
上記の流れによれば「計算」がテーマになります。
展開・因数分解さえしっかり出来ていれば点数は取ることができます。

ここで過去のテスト分析をすると点数の推移が1年、2年時ともに1学期から徐々に下がってきていることがわかりました。1学期のテストは、1年生の時は60点代、2年生の時は40点代でした。

この事から、つまづきは1年生の図形分野あたりにある事がわかります。

なぜかと言うと、小学生は100点を取る事が比較的簡単です。テストが単元ごとにあるからです。
中学生になるとテストは年間5〜6回しかありません。
そうなると当然勉強していないと忘れてしまいますし、理解が追いついていないと難しくなってしまいます。それゆえモチベーションの維持が難しく、関数で点数が下がり、図形でトドメをさされたのかもしれません。

ここあたりでやる気を無くしてしまいます。

「やっても難しい」「わからない」

それから意欲や効率が低下していきます。
ただ、最初のテストから点数が下がるということはある意味流れには沿っているので、この場合必要な復習は中2、1学期の単項式多項式、連立方程式で十分です。

その中で見えてきた苦手があれば1年生の問題から抜粋して確認します。
そして、少し授業では予習をします。
授業で予習、宿題で復習 これを繰り返しました。

そうして、本番彼は80点をとってきたのです。

予想より高い点数におどろきました。

流れを読む② モチベーションの持続

「おれ数学得意かもしれへん笑」

80点をとってきた彼は言いましたが、、、
「いや、まってくれ笑」
僕は釘を刺しました。

ここで重要なポイントは、彼は一度モチベーションが崩れているということです。
真面目な生徒でしたが、どうしても頑張って結果が出ると気が抜けます。

難しいのが中間テストから期末テストまでそんなに時間がないのです。
「夏休みに気を抜いてくれ笑」
僕は伝えました。

そして、「次のテストなみんな絶対成績下がるから同じ点数ぐらいとれたら相当すごいんだよ」そう伝えました。

計算の次は得意不得意が分かれる関数があります。
大抵ここで点数が下がるので、先に伝えておきます。
もちろん保護者の方にもご連絡をし理由を説明し了承いただいています。

「次点数が65点以上であれば全力で褒めてあげてください。」

そうして迎えたテストは、67点でした。
彼は不服そうでしたが、決してモチベーションが下がってはいませんでした。

むしろ流れが掴めたことで「次はどうしたらいい?」と意欲的に質問するようになりました。

結果には原因がある

結局起こることは全部その人の責任なんです。
ですけど、これを子ども達に伝えるのは時期尚早だと思います。

きちんとした理由や流れを説明する事で、原因を探すようになります。
そこで大人は解決方法を提案します。
自分で考え自分で行動する。
数学だけでは無く勉強には成長に大きく手助けをしてくれます。

数学なんて何に使うの?

この質問も多いですよね笑
結論は「自分で考えてください」なんですよ。

突き放している訳では無く、
使い方は教えられるものでは無く自分で見つけるものだからです。

ちなみに私はプレゼン力や論理的な考え方など全て数学が役に立っています。


最後に

色々と書きましたが人生は苦しむものでは無く楽しむものだと思います。
どうせみんな最後の最後は死んでしまうんです。

どうせ人生に限りがあるなら勉強1つでも楽しんだり、自分のために使った方が得じゃないでしょうか?^^

別にやりたくなければやらなけばいいと思うんです。
僕は必要だと感じたから勉強にトライしてみたんですよね。

私は、両親から「勉強しなさい!」とは言われた事がないです。
むしろ「遅くまで勉強ばかりやらずに、さっさと寝なさい。遊んで来なさい」と怒られていました。

勉強っていくらでも面白くできるんですよ^^
全部やろうとせず興味ありそうな教科だけまずはやってみましょう^^


京の算数学 解答#001

今日の考え方のポイント!

京の算数学解答の画像1

割り算は上記のように分数で表すことができます。
割られる数(赤丸)は分子に、割る数(青丸)は分母に来ます。

京の算数学解答の画像2

つまり、この式は6を6で割っているだけなのでした!

ということで、答えは「1」でした!

ただ!!!
この問題は論争になるくらい有名な問題で答えは1派と9派に分かれます。
というのも、1917年に論文が出ていて、あくまで×や÷に関する計算順序は決まっていない、4aなどの文字と係数を塊として扱うのは習慣である。とされています。ですので1でも9でもどちらでも正解と言えてしまうのです。

結論は「定義不足」
この2(1+2)は2×(1+2)を表しているのか?2(1+2)という1つの数字として表しているのかが定義されていないと言う事です。

解答者としては、自分の意図を示した上で9なのか1なのかを解答できるとそれが正解になります^^

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