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京の算数学問題#1004

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算数学コラム
みなさんこんにちは!京都市中京区で塾を運営しております。
油谷拓哉(ゆたに たくや)です!
小学1年生は、これからの学習の土台を築くとても大切な時期です。
特に算数は「得意になるか、苦手になるか」が分かれるタイミングであり、この時期につまずいてしまうと、後の学年でも学習意欲に大きな影響が出ることがあります。
小学1年生の算数でつまずきやすい理由は、「抽象的な概念を理解しなければならないこと」と「計算に必要なルールや順序を覚えること」にあります。
また、授業内容自体が日常生活の中で自然に身につくこともあれば、親や教師が意識的にサポートしなければ理解が難しいこともあります。
そこで今回は、小学1年生が特につまずきやすい単元とその対策を詳しく解説します。お子さんが算数を「楽しい!」と思えるようになるために、親御さんができるサポートも合わせてご紹介します。
ぜひ最後まで読んで、家庭での学習に役立ててください。
1. 数の概念を理解しよう
数字の「意味」を知ることが大切
小学1年生で最初に学ぶのが「数字」です。
数字は私たちにとって当たり前の存在ですが、子どもにとっては「1」という数字が何を意味するのかを理解することが最初のハードルとなります。
たとえば「1」という数字は、
- 1番目(順序)
- 1人(人数)
- 1個(個数)
- 1cm(長さ)
このように同じ「1」でも、状況に応じて表す意味が異なります。
この抽象的な理解ができていないと、「1+1」や「1−1」の意味を理解するのも難しくなってしまいます。
つまずきポイント
数の抽象的な理解ができていない
数を「見る」だけでなく「触る」経験が不足している
対策
- 数を視覚化する(おはじきや積み木を使って実際に触る)
- ゲーム感覚で取り組む(すごろくやトランプで数を意識)
- 順序や個数を言葉に出す(「〇番目だね」「〇個あるね」)
おすすめアプローチ
積み木を並べて「これが3つあるね」「1つ取ったらどうなる?」など、実際に触って視覚的に理解を促すのが効果的です。
2. 大きな数(10や100の概念)
まとまりを意識することがカギ
「10」や「100」などのまとまりを理解することは、繰り上がりや繰り下がりの計算に直結します。
たとえば「10のまとまりができたから1つ繰り上がる」という考え方が理解できないと、たし算・ひき算の応用でつまずく原因となります。
つまずきポイント
10のまとまりが理解できていない
数のまとまりを意識していない
対策
- 10個のものをグループ化してみる(おはじきや消しゴムなど)
- 10を「1つの単位」として考える習慣をつける
- お買い物ごっこで「10円」「100円」単位を使って計算
おすすめアプローチ
「10円玉を10枚集めたら100円になるよ」など、日常生活で数のまとまりを実感できる場面を増やしましょう。
3. たし算・ひき算
「文章問題」が最大のハードル
小学1年生のたし算・ひき算でつまずく子が多いのは、文章題の理解が難しいためです。
「増える=たす」「減る=ひく」と単純に考えがちですが、問題文に隠された意図を正しく理解しなければ正解できません。
つまずきポイント
文章題の内容が理解できていない
「増える」「減る」の意味が感覚的に理解できていない
対策
- 文章問題を絵や図にして考える
- 「たす?ひく?」を一緒に考える(親子で対話)
- 「どうしてそう考えたのか?」を聞く
おすすめアプローチ
「りんごが3個ありました。2個食べました。残りはいくつ?」
→ 実際にりんごを並べたり、おはじきで代用して考えることで視覚的な理解が深まります。
4. 時計の読み方
デジタル時計に慣れすぎている現代の課題
現代の子どもはデジタル時計に慣れているため、アナログ時計の読み方が難しくなっています。
「短針」「長針」の概念を理解し、「何時何分」と読むためには視空間認知能力も必要です。
つまずきポイント
短針と長針の役割が理解できていない
12進法の理解が難しい
対策
- アナログ時計を家庭に取り入れる
- 「何時何分?」と親子でクイズを出し合う
- 15分単位で「○時15分は?」「○時45分は?」と段階的に練習
おすすめアプローチ
「今7時30分。長針が12になったら何時になる?」など、遊びながら教えるのが効果的です。
5. いろいろなかたち(図形)
図形認識には「空間認知」が重要
図形問題は、単なる「形を覚える」だけでなく、形を「回転」「反転」させたときにどうなるかを考える力が必要です。
視空間認知能力が弱いと、図形を理解するのが難しくなります。
つまずきポイント
図形を「回す」「動かす」ことが苦手
立体のイメージが湧かない
対策
- ブロックや折り紙を活用する
- パズルや積み木で図形の感覚を育てる
- 鏡を使って左右対称の概念を教える
おすすめアプローチ
「三角形のパズルを組み合わせたらどんな形になる?」など、手を動かして理解を促しましょう。また、アボロやタングラムなどのパズルゲームや、ボードゲームなども活用すると遊びながら身につくのでおすすめです!
まとめ
小学1年生の算数は「抽象的な理解」と「実際の体験」をつなげることが重要です。
親子で一緒に取り組むことで、子どもの理解が深まります。
無理に詰め込むのではなく、「楽しみながら学ぶ」ことで算数が得意になるきっかけを作りましょう。
ボードゲームなどを活用するのもおすすめです!ぜひ参考にしてみてください!
京都市中京区のアイデア数理塾 油谷拓哉(ゆたに たくや)がお届けいたしました!
京の算数学 解答#1004
