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京の算数学問題#867
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算数学コラム
みなさんこんにちは!京都市中京区で塾を運営しております。油谷拓哉(ゆたに たくや)です!
子どもが苦手を避けるのは自然なこと?
日々子どもたちを見ていて、「この子は苦手なことから逃げているんじゃないか?」と思ったことはありませんか?実はこのようなご相談を受けることは珍しくありません。
特に最近は「得意なことを伸ばそう」という教育の流れが広がっており、だからこそ苦手を避けてしまう子どもが増えているのでは?と心配される方もいます。
もしかして、自分の考え方が間違っているのでは…と不安になることもあるでしょう。
結論から言うと、「得意なことを伸ばす」という考え方には私も賛成です。
ただし、「苦手なことに挑戦しない」とは意味が異なることも大切なポイント。
今回は、子どもが苦手から逃げてしまう理由や、その向き合い方について、私の考えをお伝えします。
情報は極端になりやすい
メディアやSNSでは、インパクトを与えるために情報が極端に発信されがちです。
特にSNSの短文コミュニケーションでは、真意が伝わりづらいことも多々あります。
たとえば「子どもは褒めて伸ばそう!」という言葉。
叱ることが悪いとは一言も書いていないのに、「褒めるべきだ」と思い込んでしまうことがあります。
私たちが普段目にする情報やアドバイスは、極端なものであることを前提に受け取ることが大切です。
実際には、「バランスの取れた成長」を意識することが重要で、得意なことを伸ばしつつも苦手にも向き合うアプローチが理想的なのです。
「得意を伸ばそう」の真意
「得意を伸ばそう!」という考え方には、ある本質があります。
それは「まずは好きなこと、得意なことに取り組むことで自信をつけよう」という意味です。自信がついてくると、子どもたちは自然に苦手なことにも挑戦できるようになります。
ただ、得意なことだけをやっていればいいわけではなく、「好きなことを通じて自信を育む」ことがポイントです。
この自信の積み重ねが、苦手な分野に対する抵抗を和らげてくれるのです。
「向いている・いない」とは何か?
先日、こんな話を聞きました。「生理的に無理ではないなら、そのことに向いている可能性がある」という考え方です。
好きとか得意といった明確な感情がなくても、「やってもいいかな?」と思えることなら、才能が育つ余地があるのです。
才能は、金平糖のようにいろんな角が合わさって少しずつ形をなしていくもの。
小さな興味や「やれそう」と思えることが集まって、やがて大きな自信や得意に繋がっていきます。
「好きなこと」や「得意なこと」というだけでハードルが上がりがちですが、実は「まあやってもいいかな?」と思えることも、十分に伸びる可能性があります。
特に今の子どもたちは「生理的に無理ではないけど、なんとなく嫌だ」と感じることが多いように見えます。
このときに無理にやらせようとするのではなく、「やれる」という自信がつくサポートをしてあげることが、苦手を克服するための第一歩です。
苦手から逃げてしまう理由とその対策
では、子どもが苦手に向き合えないのはなぜでしょうか?大きく分けて3つの理由があります。
1. 現状を把握する力が不足している
自分の気持ちや状況を理解できる力がまだ発達していないと、何が苦手で、なぜやる必要があるのかを把握できません。
例えば、勉強が嫌いだとしても、受験に合格したいという明確な目標があれば「やらなきゃ」と奮起できるものです。
しかし、子どもが苦手意識を持っているとき、まずは「今どんな気持ちで、何が嫌なのか」を一緒に考えてあげることが大切です。
自分の気持ちを理解し、受け入れるプロセスが、成長への第一歩です。
2. 自信がない
自信がないと、挑戦する意欲が湧きません。
小さな成功体験が少ないと、何をしても「自分には無理だ」と思い込みがちです。
そこで、取り組む内容を少しずつステップアップし、小さな成功体験を積み重ねていくことで、次第に「できるかもしれない」という感覚が育ちます。
子どもが「少しやってみようかな」と思えるように、小さな達成感を積み重ねさせてあげましょう。
成功体験は大人が主導で積ませる事はできません。
あくまで子ども自身が自分で決めた事をやり遂げた時についてくるものです。
3. やらされ感が強い
大人も子どもも、誰かに「やれ」と言われたことはやりたくないものです。
特に、理由がわからないまま「やりなさい」と言われると、子どもは反発しがちです。
まず「なぜこれが必要なのか」を一緒に話し合い、子ども自身が納得することが重要です。
そして、自分で「やってみよう」と感じられるよう、無理に押し付けるのではなく、できるだけ自発的に取り組めるよう導いてあげましょう。
たとえば、「宿題をやるとテストで得点できる」「数学を学ぶと将来の仕事に役立つかも」など、少しでも必要性を感じると、「嫌だけどやってみようかな」という意識が生まれます。
このとき、指示を出すのではなく、一緒に取り組む姿勢が大切です。
苦手克服のためのスモールステップ
苦手を克服するためには、「スモールステップ」での取り組みが大切です。
大きな目標をいきなり目指すのではなく、最初はほんの小さな挑戦から始めてみましょう。
たとえば、数学が苦手な子どもには「計算問題だけやってみよう」といった具合に少しずつハードルを下げ、達成感を得られる体験を重ねるのです。
こうした小さな成功体験を積み重ねることで、子どもは次第に「自分にもできるかも」という気持ちになり、苦手にも向き合えるようになります。
重要なのは、結果よりもプロセスを評価してあげること。
親からの「ここまでできたね」「頑張ったね」という言葉が、子どもの自信に繋がります。
子どもが苦手なことにも向き合い、少しずつ克服できるようになるには、私たち大人のサポートが不可欠です。
ぜひ、無理にやらせるのではなく、子どものペースに寄り添いながら、ゆっくりと成長を支えてあげましょう。
何かあればいつでも当学習塾にご連絡くださいね!
以上、京都市中京区のアイデア数理塾、油谷がお届けしました!
算数好きあつまれ〜!