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京の算数学問題#564
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算数学コラム
みなさんこんにちは!京都市中京区で学習塾を運営しております。油谷拓哉(ゆたに たくや)です!
氷に塩を加えると温度がさらに下がることを知っていますか?
よく小学生の夏休みの自由研究やアイスクリームづくりなどで用いられるこの手法ですが、一体なぜ氷に塩を加えると温度が下がるのでしょうか?
水の状態変化
基本的には水は3つの変化を起こします。
1つは水です。これを液体と言います。
2つめは氷です。これを個体と言います。
3つめは水蒸気です。これを気体と言います。
氷に対して温度を加えていくと氷が解け水になります。さらに温度を加えていくと水が蒸発し水蒸気になっていきます。
逆に水蒸気を冷やすと水になり水をさらに冷やすと氷になります。
これを状態変化(じょうたいへんか)と言います。
状態変化はエネルギーのやりとり
物質は外部とのエネルギーのやり取りを頻繁に行なっています。
例えば、氷は溶けると水になりますが、溶けるということは周りの気温(熱エネルギー)を吸収して水になっていると言い換えることができます。
実は食塩を氷に加えると温度が下がる現象はこのエネルギーのやり取りが原因です。
なぜ氷に塩をかけると温度が下がるの?
塩が水に溶けるときも先ほどど同様に塩が周りの水から温度(熱エネルギー)を奪います。
氷に塩をかけると、氷が水になると同時に、塩が水から熱エネルギーを奪いますので、さらに温度が低くなります。
また、水は通常0度で氷になりますが、塩が水に溶け食塩水になると0度では凍らなくなります。
これは水の分子が規則正しい配列になっている間に塩の分子が入り込み構造が変わってしまうことから起こります。
これって何に使えるの?
冬になり気温が下がると道路が凍結してしまいます。
よく白い粉のようなものをトラックで巻いている様子をみたことがあるかもしれません。
あれは融雪剤と言って中には食塩の原料である塩化ナトリウムが含まれています。
それにより0度で凍らないようにし凍結を防いでいるのです。
料理においても、アイスクリームやジェラートづくりはこの手法が使われることが多いです。
理科は小学3年生から科目化されていますが、実は初めは座学というよりも身近な現象について触れる場合が多いです。
理科は子どもたちにも人気の科目なので勉強のきっかけには最適ですね!
以上!京都市中京区のアイデア数理塾 油谷拓哉(ゆたに たくや)がお届けいたしました!
算数好きあつまれ〜!