京の算数学問題#1587

銅3.2gを空気中で加熱し、途中でやめたところ、皿の中の固体全体が3.6gになりました。
反応しないで残っている銅は何gですか。
銅:酸素:酸化銅=4:1:5の質量比とします。
固体は銅と酸化銅だけで、粉末の飛散や付着などによる損失はなく、皿の質量は含めません。解答は記事の下部です。
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算数学コラム
銅の酸化では、増えた質量が結びついた酸素の質量です。
反応しない銅を求めるときは、
①増えた酸素を引き算で求める
②質量比4:1から反応した銅を求める
③もとの銅から反応した銅を引くの順で考えます。
「銅:酸素=4:1」は覚えていても、どの数字が銅で、どの数字が酸化銅なのかが曖昧だと、式を逆にしがちです。
今回は金属をまとめて扱わず、銅の問題に絞って、質量比の使い分けと加熱途中の計算を確認します。
なぜ銅を加熱すると質量が増えるのか
銅が酸素と結びつくと、黒色の酸化銅になります。
銅だけをはかっていたところへ、空気中の酸素が加わるため、皿の中の固体の質量は増えます。
銅そのものが加熱で重くなる、という意味ではありません。
式で整理すると、反応した銅の質量+結びついた酸素の質量=できた酸化銅の質量です。
本記事の計算では、銅と酸化銅以外の固体はなく、固体の損失もないものとします。
実際の実験では粉末の付着などで理論値とずれる場合があるので、問題文の条件と実験結果を区別しましょう。
銅:酸素:酸化銅=4:1:5の意味
ここで使う質量比は、反応する銅4に対して酸素1が結びつき、酸化銅5ができるという関係です。
銅4gなら酸素1g、酸化銅5g。銅0.8gなら酸素0.2g、酸化銅1.0gです。
比はg単位の質量の関係であり、粒の個数の比ではありません。

求めたいものが酸素なら銅×1/4、全部の銅が反応してできる酸化銅なら銅×5/4です。
4:1だけを唱えるのではなく、比の上に「銅・酸素・酸化銅」と名前を書いてみましょう。
教室や家庭で確認するときも、「4は何の質量?」と説明してもらうと、比の意味を確かめられます。
基本例題|銅2.4gをすべて酸化すると
銅2.4gがすべて酸化銅になる場合、結びつく酸素は2.4×1÷4=0.6gです。
できる酸化銅は2.4+0.6=3.0g。直接2.4×5÷4=3.0と求めてもかまいません。
求めた酸化銅の質量は、もとの銅より大きくなっていますか。
酸素が加わる変化なので、全部が反応するこの問題で答えが2.4gより小さければ、4/5と5/4を逆にしていないか見直します。
加熱途中の計算① 増えた酸素を求める
冒頭の問題は、すべての銅が反応し終わる前に加熱をやめています。
最初の銅は3.2g、途中の固体全体は3.6g。
その差3.6−3.2=0.4gが、結びついた酸素です。
「加熱後の3.6gだから酸化銅3.6g」とは限りません。
加熱途中では、できた酸化銅のほかに、まだ反応していない銅が混ざっています。
まず「固体全体」と書かれた数字を、そのまま酸化銅の質量にしないことが重要です。
加熱途中の計算② 反応した銅を求める
銅:酸素=4:1なので、酸素0.4gと反応した銅は0.4×4=1.6gです。
比の大きい側が銅なので、酸素の質量からは4倍します。
「銅から酸素へ」と「酸素から銅へ」で、掛ける数が逆になることを確認しましょう。
加熱途中の計算③ 反応しないで残る銅を求める
もとの銅3.2gのうち、反応したのは1.6gです。
したがって反応しないで残った銅は3.2−1.6=1.6g。
今回の数字では、反応した量と残った量がたまたま同じですが、常に半分になるわけではありません。

検算すると、できた酸化銅は1.6+0.4=2.0g。
残った銅1.6gと合わせて2.0+1.6=3.6gとなり、問題の固体全体の質量と一致します。
答えだけでなく、加熱後の中身を2つに分けて確認できると安心ですね。
グラフは縦軸が「酸素」か「酸化銅」かを読む
横軸が銅の質量でも、縦軸が違うと使う比が変わります。
完全に反応したとき、縦軸が結びついた酸素なら銅:酸素=4:1、縦軸ができた酸化銅なら銅:酸化銅=4:5です。
どちらも原点を通る比例のグラフになりますが、同じ傾きではありません。
例えば横軸0.8g、縦軸1.0gなら、その縦軸が酸化銅であることを確認します。
酸素は差の1.0−0.8=0.2gです。
グラフを読むときは、線の形より先に、軸の名前と単位に線を引きましょう。
加熱回数と固体の質量のグラフは別の種類です。
十分に酸素と接して反応が完了する基本問題では、加熱を繰り返しても質量が増えなくなります。
ただし実験では酸素不足などもあり得るので、横ばいという情報だけで判断せず、実験条件も読みます。
質量が増えるのに、質量保存の法則と矛盾しない理由
皿の固体だけを見ると質量は増えますが、その分、周囲の酸素が固体へ取り込まれています。
反応に関わった銅と酸素を含めた全体では、反応前後の質量は変わりません。
何を含めてはかった質量なのかを区別すると、質量保存と両立することが分かります。
「加熱後も質量は必ず同じ」「加熱すると必ず増える」と、はかる範囲を抜かして覚えないようにしましょう。
実験は学校で先生の指示に従い、安全に行うものです。家庭で加熱実験を再現する必要はありません。
定期テスト前に防ぎたい3つのミス
3.6gを全部酸化銅にする:「すべて反応した」「途中でやめた」の違いを確認します。途中なら銅と酸化銅の混合物として考えます。
酸素0.4gを答えにする:増えた酸素は途中の値です。問われているのが残った銅なら、反応した銅を求め、最後の引き算まで進めます。
皿の質量を含める:容器込みの測定値が示された問題では、皿の質量を引いてから固体の質量を整理します。本記事の問題は、最初から皿を除いた値です。
解き直しでは、各数値の横に「もとの銅」「固体全体」「増えた酸素」「反応した銅」「残った銅」と書いてください。
計算式を写すだけでなく、数字の役割を言えるようにする練習が効果的です。
一問一答PDF|銅の酸化と質量比を8問で確認
用語と比、完全に反応する計算、加熱途中の計算、酸化銅からの逆算を8問にまとめました。
1ページ目が問題、2ページ目が解答・確認ポイントです。
Q5〜Q7は同じ条件を順に整理する連続問題です。
中2理科|銅の酸化と質量比 一問一答8問PDFをダウンロード
※A4・全2ページ(問題/解答)。
よくある質問
銅と酸素、酸化銅の質量比は?
この中学理科の計算では、銅:酸素:酸化銅=4:1:5として扱います。問題に表や数値が示されているときは、その条件を使いましょう。
銅を加熱して増えた質量は何ですか?
固体の損失がない条件では、銅と結びついた酸素の質量です。加熱後の固体全体から、加熱前の銅の質量を引きます。
反応しない銅はどう求めますか?
増えた酸素の質量を4倍して反応した銅を求め、もとの銅から引きます。途中の固体をすべて酸化銅としないようにします。
酸化銅2.5gに含まれる銅は何gですか?
銅:酸化銅=4:5なので、2.5×4÷5=2.0gです。酸素は残りの0.5gです。
まとめ|比を使う前に、物質の名前をそろえる
銅の酸化では、銅:酸素:酸化銅=4:1:5。加熱途中の問題は「酸素の増加分→反応した銅→残った銅」の順に解きます。最後に、酸化銅と未反応の銅の合計が固体全体の質量になるか確かめましょう。
京の算数学 解答#1587

結びついた酸素は3.6−3.2=0.4g。
反応した銅は0.4×4=1.6g。
したがって、反応せずに残っている銅は3.2−1.6=1.6gです。
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