京の算数学問題

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算数学コラム
中学1年生の数学「平面図形」では、点と直線の距離を学習します。
この単元でよくあるのが、
「点から直線につながっている線分なら、どれでも距離になるの?」
「どうして斜めの線分ではダメなの?」
「直線が斜めに描かれていたら、どこを測ればいいの?」
という疑問です。
点と直線の距離を垂線で測るのは、点から直線までの最も短い長さが、垂線の足までの線分の長さになるからです。
今回は、垂線で測る理由と、図から距離を読み取るときのポイントを整理していきましょう。
点と直線の距離とは?「最も短い長さ」のこと
点Pと直線lの距離とは、点Pと、直線l上の点を結ぶ線分の長さのうち、最も短い長さのことです。
直線上には、いろいろな位置に点を取ることができます。結ぶ点を変えると、線分の長さも変わります。
そこで、数学では、その中で最も短い長さを「点と直線の距離」として扱います。
点Pから直線lに垂線を引き、その交点をHとすると、最も短い線分はPHです。
この点Hを、垂線の足(すいせんのあし)といいます。
つまり、点Pと直線lの距離=線分PHの長さとなります。

なぜ垂線が最も短くなるの?
直線上の、Hとは別の点Aに向かって線分を引くと、PAは斜めになります。
このPAは、垂線の足までのPHより長くなります。
「なぜそうなるのか」を、点を鏡写しにして考えてみましょう。
①直線の反対側に、点Pを鏡写しにする
直線lを鏡だと思って、その反対側に点Pを写した点P′を置きます。
P・H・P′は一直線に並び、PHとHP′の長さは等しくなります。
また、直線l上の点Aから見ると、PAとAP′の長さも等しくなります。
②2つの道のりを比べる
ここで、PからP′へ進む、次の2つの道を比べます。
- P → H → P′:一直線に進む道
- P → A → P′:Aで折れ曲がる道
2点を結ぶ道のりは、一直線に進むときが最も短くなります。
一直線の道のりはPHの2倍、折れ曲がる道のりはPAの2倍です。
それぞれ半分にして比べても、PHの方が短いことが分かります。
つまり、直線上のほかの点へ斜めに進むより、垂線の足まで進む方が短くなるのです。
「垂線で測る」というルールだけでなく、最も短い長さを測るために垂線を使うと理解しておきましょう。

図から距離を求めるときの3ステップ
問題を解くときは、次の順番で確認すると迷いにくくなります。
- どの点と、どの直線の距離を求めるのか確認する。
- その点から直線に引いた垂線を探す。
- 点から垂線の足までの線分の長さを答える。
図に小さな四角の印があれば、その角は直角です。
距離を表す線分を探す手がかりになります。
また、PH ⊥ lと書かれていれば、PHは直線lに垂直です。
Hが直線l上にあることも確認しましょう。
例:PH=3cm、PA=5cmの場合
点Pから直線lに引いた垂線の足がHで、
- PH=3cm
- PA=5cm
と分かっている場合、点Pと直線lの距離は3cmです。
PAも点Pと直線上の点を結んでいますが、垂線ではありません。
書かれている数字をそのまま選ぶのではなく、どの線分の長さなのかを確かめましょう。
直線が斜めでも、垂線で測る
直線が斜めに描かれていても、距離の考え方は同じです。
「紙の真下に向かう線分」ではなく、「その直線に垂直な線分」の長さを使います。
図を回転させても、点と直線の距離は変わりません。縦・横という見た目ではなく、90°で交わっているかどうかを確認してください。
また、垂線の足が、図に描かれた直線の部分から外れる場合もあります。
直線は両側に限りなく続いているので、必要なら延長して垂線を引きます。
描かれた線の端まで測るわけではありません。

点が直線上にあるとき、距離はどうなる?
点Pが直線l上にあるとき、点Pと直線lの距離は0です。
点Pそのものが直線上にあるため、直線まで移動する必要がないからです。
点と直線の距離は、必ず正の数になるとは限りません。点が直線上にある場合は0になることも覚えておきましょう。
定期テストでよくある間違い
①斜めの線分の長さを答えてしまう
点と直線がつながっていても、その線分が垂直とは限りません。直角の印や「⊥」の条件を確認しましょう。
②図にある数字のうち、小さいものを選んでしまう
「最も短い長さ」と聞いて、図の中で一番小さい数字を選ぶのは危険です。その数字が、点から垂線の足までの長さを表しているかを確認してください。
③直線が斜めなのに、紙の真下へ測ってしまう
基準になるのは、紙の向きではなく、問題で指定された直線です。その直線と90°で交わる方向を探しましょう。
④直線と線分を混同する
直線には端がありません。図に描かれた部分から垂線の足が外れても、直線を延長して考えられます。
なお、「点と線分の距離」は、垂線の足が線分上にあるかによって考え方が変わります。今回は「点と直線の距離」を扱っていることを確認しましょう。
テスト前に最低限ここだけは確認しよう
| 確認すること | 覚えておきたい内容 |
|---|---|
| 点と直線の距離 | 点から直線までの最も短い長さ |
| 測る線分 | 点から垂線の足までの線分 |
| 垂線が最短になる理由 | 鏡写しの図で、一直線の道が最短になるため |
| 垂線の足 | 垂線と元の直線が交わる点 |
| 図が斜めの場合 | 直線に垂直な方向で測る |
| 垂線の足が図の外にある場合 | 直線を延長して考える |
| 点が直線上にある場合 | 距離は0 |
確認問題
- 点と直線の距離とは、点から直線までのどのような長さですか。
- 点から直線までの距離を測るために、何を引きますか。
- 垂線と元の直線の交点を何といいますか。
- 垂線の足がHのとき、点Pと直線の距離は、どの線分の長さですか。
- 垂線PHが4cm、斜めの線分PAが6cmのとき、点Pと直線の距離は何cmですか。
- 垂線の足が図に描かれた部分の外にあるとき、直線を延長してよいですか。
- 点Pが直線上にあるとき、点Pとその直線の距離はいくつですか。
確認問題の答え
| 問題 | 解答 |
|---|---|
| 問1 | 最も短い長さ |
| 問2 | その直線に対する垂線 |
| 問3 | 垂線の足 |
| 問4 | 線分PH |
| 問5 | 4cm |
| 問6 | よい |
| 問7 | 0 |
中1数学「点と直線の距離」一問一答PDF
今回の内容を、定期テスト対策用の一問一答PDFにまとめました。
距離の意味、垂線の足、図からの読み取り、斜めの図や延長線での考え方を、全16問で確認できます。A4・2ページで、1ページ目が問題、2ページ目が解答です。
▶ 中1数学_点と直線の距離_一問一答.pdf
まとめ|最も短い長さを測るために、垂線を使う
点と直線の距離は、点から直線までの最も短い長さです。
その最も短い長さが、点から引いた垂線の足までの線分の長さになります。
問題を解くときは、どの点と直線の距離なのか、どこに直角の印があるかを確かめましょう。
垂線で測る理由まで理解できると、図の向きが変わっても、自信を持って距離を読み取れるようになります。
京の算数学 解答





