京の算数学問題#1482

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算数学コラム
「褒めているのに、なかなか自分から勉強しない」
「声をかけないと宿題を始めない」
「親が管理しているうちはやるけれど、見ていないと止まってしまう」
子どものやる気を引き出すために、褒め方を意識している保護者の方は多いと思います。
もちろん、褒めることは大切です。
できたことを認めてもらえると、子どもは安心します。
ただ、勉強へのやる気を育てるうえで、褒め方と同じくらい大切なのが、どこまで子どもに任せるかです。
子どもは、すべてを管理されていると、勉強を「親にやらされるもの」と感じやすくなります。
反対に、やり方を教えてもらったうえで少しずつ任せてもらえると、勉強が少しずつ自分ごとになっていきます。
私が運営している学習塾がよく「子どもが勉強するようになった」と言われるのはこの点を徹底しているからだと考えています。とはいえ、もちろん全ての生徒が勉強するようになるわけではありませんが、、、、、ただ、体感的に変わる生徒の割合は高いと思います。
褒めても動かない子がいる理由
「すごいね」
「よく頑張ったね」
「えらいね」
こうした言葉をかけても、子どもがなかなか動かないことがあります。
それは、褒め方が悪いというより、子どもの中で勉強がまだ自分のものになっていない可能性があります。
- 親に言われたからやる
- 褒められるためにやる
- 怒られないためにやる
- 終わったかどうかだけを気にする
- 自分で何をするか決めていない
という状態です。
この場合、いくら褒めても、親が声をかけないと始められないことがあります。
子どもの心の中では、「自分に勉強をやらせようとしている」と捉えられている可能性もあるのです。
やる気を育てるには、褒めるだけでなく、子どもが自分で考え、選び、進める経験が必要です。
「任せる」とは放置することではない
ここで大切なのは、任せることを放置と考えないことです。
「もう小学生だから自分でやりなさい」
「受験すると言ったんだから自分で考えなさい」
「任せたから親は何も見ない」
これは、子どもにとっては急に突き放されたように感じることがあります。
本当に必要な任せ方は、やり方を教えたうえで、できる範囲を少しずつ本人に渡していくことです。
- 今日やる教科を選ばせる
- 宿題を始める時間を決めさせる
- 丸つけを自分でやってみる
- 間違えた問題を一つ選ばせる
- 分からない問題に印をつけさせる
- 次の日に何をするか本人に考えさせる
このように、小さく任せることから始めます。
管理しすぎると、やる気が育ちにくい
子どもが勉強しないと、保護者はどうしても管理したくなります。
「何時からやるの?」
「今日は何ページ?」
「まだ終わっていないの?」
「丸つけした?」
「間違い直しは?」
「ちゃんと集中している?」
心配だからこその声かけです。
ただ、すべてを親が確認し続けると、子どもは勉強を自分のものとして受け取りにくくなります。
「親が言うからやる」
「親が見ているからやる」
「親が確認するまで終わりではない」
という形になると、親がいない場面で動かなくなります。
意思決定は進路にも影響します。
制服が可愛いや将来やりたいことに直結する、部活がやりたいなど理由は様々ですが、自分で行きたいと思う理由を出しそれに従って意思決定をすることが人生においては最重要です。
あまり親がレールを引きすぎてしまうと、どんどん他責思考になっていきます。
管理は短期的には効果があることもあります。しかし、長く続けると、自分で考える機会が減ってしまうんです。
ただ根底には「子どもに苦労させたくない」という親心なのも理解しています。
子どもがやる気を出しやすい任せ方
①いきなり全部任せない
やる気を育てたいからといって、急にすべてを本人に任せる必要はありません。
特に、まだ学習習慣が整っていない子に、
「今日から自分で全部決めなさい」
と言っても、何をすればよいか分からず止まることがあります。
まずは一部だけ任せます。
「算数と漢字、どちらから始める?」
「今日は3問と5問、どちらにする?」
「丸つけは自分でして、最後に一緒に確認しよう」
このくらいで十分です。
任せる範囲を小さくすると、子どもも選びやすくなります。
②選択肢を渡して任せる
完全に自由にすると、子どもは迷うことがあります。
そのため、最初は選択肢を渡すのがおすすめです。
「何をする?」ではなく、
「計算と文章題、どちらからする?」
「何分勉強する?」ではなく、
「10分と15分なら、どちらにする?」
「どこを直す?」ではなく、
「この2問のうち、どちらを直す?」
という形です。
選択肢があると、子どもは自分で決めた感覚を持ちやすくなります。
自分で決めたことは、少しだけ取り組みやすくなります。
③結果ではなく、決めて動いたことを見る
任せたあと、すぐに結果だけを見ると、子どもは緊張します。
「結局できていない」
「自分で決めたのに終わっていない」
「だから任せられない」
と言われると、次から自分で決めることを嫌がるかもしれません。
最初は、結果よりも行動を見ます。
「自分で先に算数を選んだね」
「10分だけでも始められたね」
「分からない問題に印をつけられたね」
「途中で止まったところを言えたね」
任せたことを完璧にできたかではなく、任されたことに向き合えたかを見ることが大切です。
④失敗しても取り上げない
子どもに任せると、うまくいかない日もあります。
予定通りに始められない。
丸つけを忘れる。
思ったより進まない。
間違い直しを後回しにする。
そうなると、保護者は「やっぱり任せるのは早かった」と感じるかもしれません。
ただ、一度失敗したからといって、すぐに全部取り上げてしまうと、子どもは任される経験を積めません。
大切なのは、失敗したあとに振り返ることです。
「どこが難しかった?」
「次はどうしたら始めやすい?」
「時間を決めるのが難しかったなら、一緒に決めようか」
任せることは、失敗しないようにすることではありません。
失敗したあとに、次のやり方を一緒に考えることです。
⑤困ったときに戻れる場所を作る
任せるときに必要なのは、安心して質問できる環境です。
「任せたから一人でやって」では、子どもは困ったときに止まってしまいます。
任せるときは、同時にこう伝えておくとよいでしょう。
「まずは自分でやってみて、分からない問題には印をつけてね」
「途中で止まったら、どこで止まったか教えて」
「全部聞くのではなく、困ったところだけ一緒に見よう」
このようにすると、子どもは一人で抱え込まずに済みます。
任せることと、助けないことは違います。
褒め方と任せ方はセットで考える
任せたあとに大切なのが、どこを認めるかです。
褒めるときは、結果だけではなく、任されたことに取り組んだ姿を見ます。
「自分で始める時間を決められたね」
「分からない問題に印をつけられたね」
「今日は途中で止まったことを言えたね」
「丸つけまで自分でやってみたね」
「昨日より少し早く始められたね」
こうした声かけは、子どもに「自分で進めるところを見てもらえている」という感覚を与えます。
褒め方だけを工夫するより、任せた部分を具体的に認める方が、やる気につながりやすくなります。
任せ方を間違えると、逆効果になることもある
任せることは大切ですが、やり方によっては逆効果になることもあります。
①できないことまで任せる
まだやり方が分かっていないことを任せると、子どもは困ってしまいます。
たとえば、間違い直しの方法を知らない子に、
「自分で直しておきなさい」と言っても、答えを写して終わるかもしれません。
任せる前には、やり方を教えることが必要です。
②任せたあとに細かく口を出す
「自分で決めていいよ」と言ったあとに、
「やっぱりそれは違う」
「こっちからやった方がいい」
「その量では少ない」
と何度も口を出すと、子どもは自分で決める意味を感じにくくなります。
もちろん、明らかに無理な計画なら調整は必要です。
ただ、任せると決めた部分については、少し見守ることも大切です。
③失敗したときに責める
任せたことがうまくいかなかったときに、
「ほら、やっぱりできない」
「だから言ったでしょ」
「もう任せられない」
と言われると、子どもは挑戦しにくくなります。
失敗したときこそ、
「どこを変えたら次はできそう?」
「量が多かったかな?」
「時間を決めるところだけ一緒にやろうか」
と、次の方法を考える機会にしたいところです。
小学生のうちは「小さく任せる」で十分
小学生に、最初から完璧な自己管理を求める必要はありません。
むしろ、小学生のうちは、
- 今日やるものを一つ選ぶ
- 10分だけ自分で始める
- 丸つけを一部やってみる
- 間違えた問題に印をつける
- 明日の準備を確認する
くらいの小さな任せ方で十分です。
この積み重ねが、中学生になったときの学習習慣につながります。
中学生には「管理」より「確認」を増やす
中学生になると、保護者がすべてを管理するのは難しくなります。
部活動、提出物、定期テスト、友人関係など、子どもの生活も広がります。
この時期に必要なのは、細かく管理することより、本人が自分で進められるように確認することです。
「今日は何を進める予定?」
「提出物はどこまで終わっている?」
「テスト前に見直す問題は残している?」
「分からないところは質問できそう?」
このように、親が全部決めるのではなく、本人が状況を説明する機会を作るとよいでしょう。
ただ言い過ぎは御法度です。
確認もしすぎると逆効果です。
中学生にもなると反抗期に差し掛かりますから、その場合は第三者に任せてしまいましょう。
アイデア数理塾が大切にしている「任せ方」
アイデア数理塾では、子どもにすべてを任せきりにするのではなく、勉強のやり方を伝えたうえで、少しずつ本人に任せることを大切にしています。
- 何から始めるか
- どこでつまずいているか
- どの問題を直すか
- 宿題をどう進めるか
- 分からないときにどう質問するか
こうしたことを一緒に確認しながら、少しずつ自分で進められる範囲を広げていきます。
任せることは、放置することではありません。
子どもが困ったときに戻れる環境を作りながら、自分で考える経験を増やすことです。
京都市中京区・烏丸御池周辺で、小学生・中学生の算数・数学や家庭学習に悩んでいる方は、「どう褒めるか」だけでなく、「どこを任せるか」を見直してみることも大切です。
まとめ やる気は、信頼されて任される経験から育つ
子どものやる気を育てるために、褒めることは大切です。
ただし、褒め方だけでやる気が変わるとは限りません。
大切なのは、やり方を教えたうえで、少しずつ本人に任せることです。
任せることで、子どもは、
- 自分で決める
- 自分で始める
- 自分で間違いを見る
- 自分で質問する
- 自分で次を考える
経験を積んでいきます。
管理しすぎると、勉強は親のものになりやすくなります。
放置しすぎると、子どもは何をすればよいか分からなくなります。
その間にあるのが、支えながら任せる関わり方です。
子どものやる気は、褒め方だけでなく、任せ方で変わります。
「今日は何から始める?」
「どこまでなら自分でできそう?」
そんな小さな任せ方から始めてみましょう。
京の算数学 解答#1482





