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京の算数学問題#1242

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算数学コラム
塾で長く指導していると、
「中1の1学期までは大丈夫だったのに、気づいたらつまずいていた」
という話を本当にたくさん聞きます。
でもこれ、珍しいことではありません。
むしろ中1は “つまずきやすい構造になっている” と言ってもいいくらい。
今日は、保護者の方にぜひ知ってほしい
「中1の壁」について、できるだけやさしくお伝えします。
① 小学生の“積み木”と、中学生の“階段”はまったく違う
小学生の勉強は、
たとえるなら積み木。
- 単元ごとに完結していて
- 前の理解が浅くてもなんとか乗り切れて
- “なんとなく”でも進めてしまう
こんな構造になっています。
一方、中学生の勉強は 階段 です。
- 1段ぬけると次が登れない
- 前の理解がそのまま今につながる
- “あいまいな理解”がちゃんと足を引っ張る
つまり、
小6までの“なんとなく”が全部ツケとして回収されるのが中1。
これを知らないまま進むと、
本人も保護者も「急につまずいた」と感じてしまうんです。
② 授業のスピードが“倍”になる
中学の授業は、とにかく速い。
小学生:
→ ゆっくり・反復多め・例題がやさしい
中学生:
→ 説明は短い・演習量で吸収させる・予習前提の授業も多い
子どもたちはよくこう言います
「先生、一回で説明終わっちゃう…」
「聞き逃したらもうついていけない…」
これはその子の能力ではなく
“中学モード”に体がまだ切り替わっていないだけ。
そしてこの切り替えが遅れると
最初のテストから差が出てしまい、不安が大きくなる。
③ 英語と数学が“構造的にむずかしい”
中1で特につまずきやすい2教科があります。
それが 英語 と 数学。
どちらも
「わかる/わからない」じゃなくて
“積み重ねでしか伸びない教科”。
英語
- 小学校の“コミュニケーション英語”と中学英語は別物
- 文法が急に増える
- 単語が覚えきれないと授業が追えない
数学
- 文字式・方程式など抽象度が一気に上がる
- 小学校の計算の甘さがそのまま問題になる
- 文章題の読み取りが難しくなる
- 専門用語が増える
中1の前半で
「英語と数学が苦手だ…」と感じる子が多いのは、
自然なことなんです。
④ 勉強の「自己管理」が突然要求される
小学生では
「宿題を出されたらやる」「言われたら動く」でOKでしたが、
中学生になると急に
- 自分でいつ勉強するか決める
- 提出物を管理する
- 部活との両立を考える
など、大人への階段を登らされます。
でも、中1の子にとってこれは正直かなりしんどい。
“自分でやる”経験が不足しているまま、
急に責任が増えるんです。
ここでつまずく子も非常に多いです。
⑤ 子ども自身が「つまずいた理由」を説明できない
中1の特徴として、
「つまずきの原因」を自分で説明できない、があります。
- なにがわからないのか、わからない
- どこから崩れたのか、言語化できない
- とにかく“焦り”だけが増える
この状態になると、
「勉強が急に嫌いになる」
「やってるのに伸びない」
という悪循環に入りやすいです。
だからこそ、
大人側が原因を探してあげる必要があるんですね。
中1のつまずきは“早めに気づけば”立て直せる
中1でつまずくのは珍しいことではないし、
むしろ自然なこと。
大切なのは、
- どこで止まっているのか
- それは勉強の問題か、環境の問題か
- 生活リズムなのか、気持ちの問題なのか
これを一緒に整理していくことです。
中1のつまずきは
早めに気づけば必ず立て直せます。
ゆっくり、一緒に階段を登っていけばいいだけです。
京都市中京区・アイデア数理塾では
中1の“急なつまずき”に対しては、特に丁寧にサポートしています。
- 小学生内容の“穴”をまず見つける
- 英語・数学の基礎をもう一度固める
- 勉強のやり方そのものを再設計
- 部活との両立まで含めてスケジュールを作る
- 本人が「何がわからないか」言えるようにサポート
中1の子は、
やり方さえ整えば必ず伸びます。
“急に落ちた成績”は、ただのサインです。
気になることがあれば、
いつでも相談してくださいね。
京の算数学 解答#1242




