京の算数学問題#1560

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算数学コラム
分母の有理化は、分子と分母に同じ式をかけて、分母から根号をなくす計算です。
分母が「√だけ」なのか、「√を含む和や差」なのかを見分けると、かける式が決まります。
教室で答案を見ていると、方法は分かっているのに「分母だけに根号をかけた」「共役な式の符号を間違えた」「最後の約分を忘れた」という惜しいミスが目立ちます。今回は、分母の形ごとに手順を整理して、テストでの書き方まで確認しましょう。
分母の有理化とは?
分母に√がある分数に、分子・分母の両方へ同じ数や式をかけて、分母を根号のない形に直すことを「分母の有理化」といいます。
たとえば、1/√2は分母にも分子にも√2をかけます。
1/√2 = (1×√2)/(√2×√2) = √2/2
分子と分母に同じ数をかけているので、分数の値は変わりません。分母は√2×√2=2となり、根号がなくなります。
まずは分母の形を見分ける
有理化で最初にすることは、分母を見ることです。分母の形によって、分子・分母にかける式を使い分けます。

- 分母が√aなら、分子・分母に√aをかける。
- 分母が√a+√bなら、分子・分母に√a−√bをかける。
- 分母が√a−√bなら、分子・分母に√a+√bをかける。
このように、符号だけを反対にした式を「共役な式」といいます。和と差をかけると、公式 (x+y)(x−y)=x²−y² によって分母の根号を消せます。
例題1|分母が√1つのとき
次の分数を有理化します。
3/(2√5)
分母の√5をなくすため、分子・分母に√5をかけます。
3/(2√5) = (3×√5)/(2×√5×√5) = 3√5/10
分母は2×5=10です。分子に√5をかけ忘れないように、分数全体に√5/√5をかけると考えると安全です。
例題2|分母が√の和・差のとき
次は、分母が2つの根号の和になっています。
2/(√3+√2)
共役な式の√3−√2を、分子・分母の両方にかけます。
2/(√3+√2)
= 2(√3−√2)/((√3+√2)(√3−√2))
= 2(√3−√2)/(3−2)
= 2√3−2√2
分母は3−2=1になりました。和と差の順番を逆にしてかけると、√の部分が消えるのがポイントです。

もう一つ、分母に整数と根号がある場合も、整数を2乗した差として計算します。
3/(√5−2) = 3(√5+2)/((√5−2)(√5+2))
= 3(√5+2)/(5−4) = 3√5+6
問題#1560を解いてみよう
問題の分母は√5−1です。共役な式は√5+1なので、分子と分母の両方にかけます。
2/(√5−1) = 2(√5+1)/((√5−1)(√5+1))
= 2(√5+1)/(5−1)
= 2(√5+1)/4
= (√5+1)/2
答えが分数になっても問題ありません。分母の√がなくなり、約分できるところまで整理できていれば完成です。
定期テストで多い3つのミス
- 分母だけに√をかける。分子にも同じ式をかけないと、分数の値が変わってしまいます。
- 共役な式の符号を間違える。分母が√a+√bなら、かけるのは√a−√bです。符号をそろえてしまわないように注意します。
- 分母を計算し違える。(√a+√b)(√a−√b)は、a+bではなくa−bです。差の平方の公式を使いましょう。
特に、分母に3−√5があるとき、共役な式は3+√5です。整数部分も含め、分母全体の符号だけを反対にします。
答案はこの順番で書く
- 分母の形を確認する(√1つか、和・差か)。
- 分子・分母に同じ式をかける。
- 分母を計算し、根号をなくす。
- 分子を展開して、約分や整理をする。
途中式では、何をかけたかが見えるように書きましょう。式を省略しすぎると、正しい考え方でも符号や約分のミスを見つけにくくなります。
一問一答PDFで練習
分母が√1つの基本問題から、共役な式を使う問題、誤りを直す問題まで、12問を用意しました。まずは問題ページを解き、解答ページで途中の考え方も確認してみてください。
※A4・全3ページ(表紙/問題/解答)。テスト前の確認にご利用ください。
よくある質問
なぜ分母を有理化するのですか?
分数を扱いやすい標準的な形に整理するためです。分子・分母に同じ数や式をかけるので、分数の値を変えずに分母の根号をなくせます。
分母が√3+√2なら、何をかけますか?
共役な式の√3−√2をかけます。分母は(√3+√2)(√3−√2)=3−2=1となり、根号が消えます。分子にも同じ式をかけてください。
分子にも同じ式をかけるのはなぜですか?
分母だけを変えると分数の値が変わるからです。分子と分母に同じ0でない式をかけると、全体としては1をかけたことになり、値を保てます。
まとめ|かける式を見分けて、分母を確認
- 分母が√aなら、√aを分子・分母にかける。
- 分母が√a±√bなら、符号を反対にした共役な式をかける。
- 分母の計算には、(x+y)(x−y)=x²−y²を使う。
- 最後に分子を整理し、約分できるか確認する。
「何をかけたか」「分母はいくつになったか」を一行ずつ確かめれば、有理化の計算は落ち着いて進められます。
京の算数学 解答#1560

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