数学コラムの目次
京の算数学問題#1525

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算数学コラム
授業中は問題を解けている。
先生の説明中はうなずいている。
黒板の例題も写せている。
学校では「できている」と言われる。
それなのに、家で宿題になると手が止まる。
このようなお子さまを見ると、保護者の方は、
「授業中はできているのに、なぜ家ではできないの?」
「本当は分かっていないの?」
「家だと集中していないだけ?」
「甘えているのかな?」
と感じるかもしれません。
結論から言うと、授業中にできることと、宿題を一人で解けることは別の問題です。
授業中には
- 先生の説明が直前にある
- 黒板に答えまでの解法の流れがある
- 周りの子の様子がヒントになる
- 先生が途中で声をかけてくれる
- どの単元の問題か分かっている
- 例題と似た問題をすぐ解いている
という助けがあります。
一方で、宿題ではその助けが減ります。
つまり、授業中はできるのに宿題になるとできない子は、理解がないのではなく、ヒントがない状態で自分で始める力がまだ育っていないことがあります。
この記事は、次のようなお子さまの保護者の方に向けて書いています。
- 授業中はできていると言われるのに、家の宿題でフリーズする
- 算数や数学の宿題になると「分からない」と言う
- 先生や親が横にいると解けるが、一人では進まない
- 例題の直後はできるが、時間がたつと解けない
- 学校ワークを自力で進めるのが苦手
- 小学生・中学生の家庭学習の自立度が気になる
- 京都市中京区・烏丸御池周辺で、算数・数学の学習塾を探している
この記事では、授業中と宿題で何が違うのかを、子どもを責めずに整理していきます。
授業中には「見えないヒント」がたくさんあります
授業中に問題が解けると、子どもも大人も「分かった」と感じやすくなります。
もちろん、授業中にできることは大切です。
ただ、授業中には本人が気づいていないヒントがたくさんあります。
| 授業中にあるもの | 子どもへの助け |
|---|---|
| 先生の説明 | 解き方の入口が分かる |
| 黒板の例題 | 手順をまねできる |
| 単元名 | 何の公式を使うか?が分かる |
| 先生の声かけ | 途中で方向修正できる |
| 周りの様子 | 何をすればよいか分かる |
| 授業の流れ | 今使う公式や方法が予想できる |
宿題では、これらが少なくなります。
だから、授業中にできた問題でも、家で一人になると急に難しく感じることがあります。
授業中はできるのに宿題になるとできない子に起きている3つのこと
1.先生のヒントに支えられて解けている
授業中、先生は多くのヒントを出しています。
「まずここに注目して」
「さっきの例題と同じ考え方です」
「単位をそろえましょう」
「かっこの中から計算します」
「この数字は何を表していますか」
子どもはそのヒントを受け取りながら解いています。
これは悪いことではありません。
ただ、宿題ではそのヒントがありません。
そのため、授業中はできても、宿題になると
「最初に何をすればいいんだっけ?」
となることがあります。
2.授業の流れに依存している
授業中は、今何を学んでいるかがはっきりしています。
今日は割合。
今日は速さ。
今日は方程式。
今日は一次関数。
今日は図形の角度。
この「今はこの単元を使う」という情報自体が、大きなヒントになります。
宿題でも単元ごとに並んでいる場合はまだよいのですが、テストや復習問題になると、どの考え方を使うか自分で選ばなければなりません。
例えば方程式の授業では、方程式の文章題として練習しているので
「これは方程式を使う問題だ」と分かります。
でも、宿題やテストで文章題だけが出ると、
- これは方程式なのか
- 比で考えるのか
- ただのかけ算なのか
- 図を書けばよいのか
を自分で判断しなければなりません。
ここで止まる子は、方程式の計算ができないのではなく、問題を見てどの方法を使うのかがわからないという状態です。
3.一人で始める力がまだ育っていない
授業中は、先生が進行してくれます。
「では、次の問題を解きましょう」
「まず問題文を読みます」
「ここに線を引きます」
「式を書いてみましょう」
と、流れがあります。
でも宿題では、自分で始める必要があります。
- ワークを開く
- どこをやるか確認する
- 例題を見る
- 問題文を読む
- 最初の式を書く
- 分からない問題を飛ばすか考える
- 丸つけをする
- 間違い直しをする
これらを自分で進めなければなりません。
宿題で止まる子は、問題そのものだけでなく、学習を進める手順で止まっていることがあります。
授業中はできる子と、宿題でもできる子の違い
| 見るポイント | 授業中はできる子 | 宿題でもできる子 |
|---|---|---|
| 解き始め | 先生の指示で始める | 自分で最初の一歩が出せる |
| ヒント | 声かけがあると進む | ヒントなしでも考え始める |
| 単元判断 | 授業の流れで分かる | 問題を見て使う方法を選ぶ |
| 例題 | すぐ横にあるとできる | 例題を見返して使える |
| 間違い | 先生が気づいてくれる | 自分で丸つけ・直しに進める |
| 宿題 | 出されたものをやる | 分からない問題を印に残せる |
この違いは、能力の差だけではありませんがこのような比較表を用いると現在の課題が浮き彫りになってきます。
宿題になるとできない子は、本当に理解できていないのか?
ここは分けて見たいところです。
理解はあるが、自力で使えていないケース
次のような場合は、理解の入口には立っています。
- 先生の説明を聞くと分かる
- 例題の直後なら解ける
- ヒントを出すと進める
- 途中まで式を書ける
- 答え合わせ後に納得できる
- 同じ問題をもう一度なら解ける
この場合は、理解ゼロではありません。
課題は、ヒントがない状態で思い出して使うことです。
理解そのものが不安定なケース
一方で、次のような場合は、授業中にできているように見えても、理解が浅い可能性があります。
- 例題を写しているだけ
- なぜその式になるか説明できない
- 数字が変わると解けない
- 問題文の意味が分からない
- 解説を読んでも納得できない
- 同じ単元の基本問題でも止まる
この場合は、宿題のやり方だけでなく、単元を遡り復習に時間を使う必要があります。
原因別の対策
先生のヒントがないと始められない場合
- 授業中に出たヒントを短くメモする
- 「まず何を見るか」をノートに書く
- 宿題前に例題を1問だけ確認する
- 最初の一行だけ自分で書く
- ヒントを少しずつ減らす
最初はヒントがあっても構いません。
大切なのは、少しずつ自分で思い出せるようにすることです。
授業の流れに依存している場合
- 問題を見て「何の単元か」を考える
- 使う考え方を言葉にする
- 似た問題との共通点を見る
- 数字だけでなく問いを見る
- 単元が混ざった問題を少しずつ解く
「今日は方程式だから方程式を使う」ではなく、問題文から判断する練習が必要です。
一人で始める手順が分からない場合
宿題の手順を決めます。
- 今日やるページを見る
- 例題を1問確認する
- まず3問だけ解く
- 丸つけをする
- 分からない問題に印をつける
- 1問だけ直す
このように流れが決まっていると、宿題を始めやすくなります。
例題を見ても解き方が分からない場合
- 例題と宿題の問題を並べる
- 同じところに線を引く
- 違うところを確認する
- 例題の最初の一手を言う
- 数字を変えた問題を解く
例題を見れば分かる子でも、例題のどこを使えばよいか分かっていないことがあります。
宿題の量や環境で止まっている場合
- 最初から全部やらせない
- まず5分だけ始める
- 3問ごとに区切る
- スマホやゲームを別の場所に置く
- 分からない問題で止まり続けない
宿題でできない原因が、理解ではなく環境や量のこともあります。
家で一人になると集中しにくい子には、始める環境づくりも必要です。
家でできない理由が、勉強以外にあることもあります
宿題になるとできない原因が、学習内容だけとは限りません。
たとえば、
- 学校で疲れている
- 家だと気持ちが切れてしまう
- スマホやゲームが近くにある
- 兄弟姉妹の音が気になる
- 親に見られると緊張する
- 失敗すると怒られると思っている
- 宿題の量が多すぎる
ということもあります。
この場合は、解き方だけでなく、宿題を始める時間や場所、声かけの仕方も見直す必要があります。
また、授業中にできているように見えても、実は周りに合わせて写しているだけの場合もあります。
その場合は、宿題で止まることが理解不足のサインになっていることもあります。
塾の先生として見ていること
塾で「授業中はできるのに、宿題ではできない」という子を見るとき、私はすぐに
「家で集中していない」
とは判断しません。
見るのは、
- 先生のヒントがあれば解けるのか
- 例題を見れば進めるのか
- 何も見ずに最初の一歩を出せるのか
- どの単元を使うか判断できるのか
- 問題文の数字の意味を見ているか
- 分からない問題に印をつけられるか
- 丸つけと解き直しまでできるか
- 宿題の進め方そのものを知っているか
です。
宿題は、単に問題を解く時間ではありません。
自分で学習を進める練習でもあります。
アイデア数理塾が大切にしていること
アイデア数理塾では、授業中にできるかどうかだけで判断しません。
大切にしているのは、
- ヒントがある状態でできるのか
- ヒントが少ない状態でも始められるのか
- 最初の一歩を自分で出せるのか
- 宿題をどう進めているのか
- 分からない問題を質問できる形にできるのか
- 少しずつ自分で学習を進められるようになっているか
です。
京都市中京区・烏丸御池周辺で、小学生の算数や中学生の数学、家庭学習に不安がある方は、
「授業中はできるのに、なぜ宿題ではできないの?」
と責める前に、授業中にどんなヒントに支えられているかを見てみることが大切です。
任せることは大切です。
ただし、いきなり一人で全部できるとは限りません。
やり方を教え、ヒントを少しずつ減らし、自分で進める力を育てていくことが必要です。
まとめ 宿題でできないのは、自立して解く力がまだ途中だからかもしれません
授業中はできるのに宿題になるとできない子に起きていることは、単純なやる気不足とは限りません。
授業中には、
- 先生の説明
- 黒板の例題
- 単元の流れ
- 周りの様子
- 途中の声かけ
というヒントがあります。
宿題では、それらが少なくなります。
そのため、
- 最初の一歩が出ない
- 何を使うか選べない
- 例題をどう使えばよいか分からない
- 分からない問題で止まり続ける
- 丸つけや解き直しまで進めない
ということが起こります。
大切なのは、
「授業でできたなら宿題もできるはず」
と決めつけないことです。
ヒントがあるとできるのか。
ヒントなしでも始められるのか。
どこまで一人で進められるのか。
ここを見ることで、その子に必要なサポートが分かります。
宿題は、理解を確認するだけでなく、自分で学ぶ力を育てる時間です。
少しずつヒントを減らし、自分で始め、自分で直し、必要なときに質問できるようにしていきましょう。
京の算数学 解答#1525





