京の算数学問題#1133

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算数学コラム
こんにちは。京都市中京区で算数・数学専門の「アイデア数理塾」を運営している油谷拓哉(ゆたに たくや)です。
「うちの子、頑張ってるんですけど、テストの点数に結びつかなくて…」
「本人もやる気はあるし、家でも勉強しているのに、結果が出ないんです」
こうしたご相談を、保護者の方からよくいただきます。
実は「頑張ってるのに成果が出ない」には、ある共通の落とし穴が潜んでいます。
この記事では、その落とし穴の正体と、学びの立て直し方について具体的に解説します。
1. 「頑張る」の中身を見直そう
子どもが「頑張っている」と感じる時、私たちはその努力の“量”に注目しがちです。
でも、学習成果に直結するのは、「どれだけ長く勉強したか」よりも、“どう勉強したか”。
たとえばこんなケース、心当たりありませんか?
- 漠然と問題集を1ページ進める
- ノートはびっしり埋まっているけれど、内容は丸写し
- 解けなかった問題を解説も読まずにスルー
こうした学習は、一見「頑張ってる」ように見えて、学力が身につきにくいのです。
2. 成果が出ない子に共通する「落とし穴」3選
(1) 解きっぱなし学習
問題を解いて「終わった」と思っているケースです。
特に間違えた問題を「間違った」で終えてしまうと、知識が定着しません。
対策:間違い直しにこそ時間をかけよう
- なぜ間違えたのか?
- どんな勘違いをしたのか?
- 次に出たらどう解くか?
この振り返りが、得点力を育てる最大のポイントです。
(2) 勉強の目的が「こなすこと」になっている
「1日5ページやる」と決めて、それを守ることが目的化しているタイプ。
しかし、どんな学習でも“理解”が伴っていなければ成果は出ません。
対策:理解のゴールを明確に
- 今日の勉強で「何ができるようになるか」
- 「何がわからないまま終わったか」
学習の始まりと終わりにチェックするだけで、取り組みの質は大きく変わります。
(3) 自己流にこだわりすぎる
「自分のやり方があるから」とアドバイスを受け入れず、非効率な方法を続けてしまうことも。
特に小学生のうちは、効果的な学習方法を知らないまま突き進むリスクがあります。
対策:一度立ち止まって「学び方」を点検する
- ノートの使い方
- 問題の選び方
- 時間配分
などを、先生や保護者と一緒に振り返ることが大切です。
3. 親ができる立て直しのコツ
成果が出ない時期は、子どもも不安です。
「こんなに頑張ってるのに、どうして…」という思いが心を曇らせ、自信を失わせます。
そんな時、親御さんに意識してほしいのは次の3つ。
① 結果ではなく「やり方」に注目する声かけを
「何点だった?」よりも、
「どこができた?」「どうやって解いたの?」と問いかけましょう。
子どもが自分の学び方を言語化できると、改善点にも気づきやすくなります。
② 成果は“見えにくいところ”に現れることを伝える
成績はすぐに上がらなくても、
- 前よりノートがきれいになった
- 問題を読み飛ばさなくなった
- 解き直しをやるようになった
など、「中身の変化」を認めてあげることで、
子どもは「成長している実感」を得ることができます。
③ 一人で頑張らせすぎない
頑張っても報われない時に、孤独を感じるのは大人も同じです。
「一緒にやってみようか」
「どうすればうまくいくか考えよう」
親子で“学びのパートナー”になる姿勢が、子どもの心を支えます。
4. 成果が出始める瞬間は“ある日突然”やってくる
毎日努力しているのに結果が出ない時期は、本当につらいものです。
でも、学びには“潜伏期間”があります。
コツコツと積み上げてきたものが、ある日突然「つながる」。
これが、学習の醍醐味でもあります。
だからこそ、
- 正しい学習法で
- 自分の学びを振り返りながら
- 自信を持って取り組む
この3つを意識するだけで、「成果が出ない時期」から一歩抜け出せるのです。
まとめ
頑張っているのに成果が出ない子には、
努力の「方向性」にズレがあることがほとんどです。
やみくもに頑張るのではなく、
学び方を整えることが、成果を生む近道。
そして、親御さんの声かけや関わり方ひとつで、
子どもは「自分の力で変われる」ことを実感できます。
もし「うちの子もそうかも」と思ったら、
今日から“頑張り方”を見直してみてください。
京の算数学 解答#1133
