小学生が「単位を書くのがめんどくさい!」と言う対応法 京の算数学#1029

京の算数学問題#1029

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算数学コラム

みなさんこんにちは!京都市中京区で塾を運営しております、アイデア数理塾の油谷拓哉(ゆたに たくや)です!

「単位を書くのが面倒くさい!」
「答えあってるんだから、いいじゃん!」

小学生の算数指導をしていると、よくこんなセリフが飛び出します。
特に、計算ミスが少ない子や、要領のいい子ほど「単位なんて、書かなくても意味わかるし」と思っている節があります。

ですが、実は「単位を書かないクセ」が算数のつまずきの元になることもあるのです。

今日は、そんな「単位めんどくさい問題」について掘り下げてみたいと思います。


単位を書かないことで本当に損するのは誰?

「テストで答えは合ってるのに、単位を書かなかったからバツをもらった」
そんな子どもの悔しそうな顔を見ると、つい「そこまで細かく見なくても…」と思う方もいるかもしれません。

ですが、学校の先生がそこまで厳しく見るのには、明確な理由があるんです。

それは、「単位を書く習慣が、算数の理解とミス防止に直結する」からです。


単位とは「数字の意味」を教えてくれるヒント

そもそも、単位とは何でしょうか?

たとえば

  • 「5cm」は「長さ」
  • 「2kg」は「重さ」
  • 「100mL」は「体積(容量)」

のように、「この数字は何を表しているか」を示すのが単位です。

つまり、単位があるからこそ、その数字が“何の量”なのかが分かるわけです。

単位を書かない子どもは、数字だけを追いかけるクセがつきやすく、問題文に複数の数字が出てきたときに混乱してしまう傾向があります。


単位を省略する子は文章題でつまずきやすい

「文章題になるとミスが増える…」という子、いませんか?

そういう子ほど、普段から「単位はめんどくさい」と感じて書いていないケースが多いです。

数字だけで判断していると、「どの数を使えばいいのか」「何と何を計算するのか」が分からなくなってしまうのです。

特に、3つ以上の数字が出てくる文章題や、割合・速さの問題などでは、単位がヒントになります。


中学以降、単位への理解がさらに重要になる

小学校のテストは「今習っている計算をすれば正解できる」ように作られていますが、中学以降は違います。

例えば「時速60km」と出てきたら、それは「1時間で60km進む」という意味を持ちます。
さらに「60kmを何分で走るか?」という問題に変わると、単位の変換や意味理解が求められるようになります。

単位を書いてこなかった子ほど、この「意味の読み取り」ができずに躓いてしまうのです。


子どもにはどう伝える?声かけのヒント

単位を書く意味を伝えるとき、大人が「ルールだから!」と押しつけてしまうと、逆効果です。

おすすめなのは、こんな声かけです。

  • 「単位があると、自分の答えに自信が持てるよ」
  • 「先生は、“ちゃんと意味まで分かってるか”を見てくれてるんだね」
  • 「数字だけだと、なんのことかわからないもんね」

「必要だから先生が言ってくれている」という点を、前向きに伝えることがポイントです。


算数の基礎は単位にあり

「単位をきちんと書く」という行動には、以下のような力が身につきます。

  • 数字の意味を考える習慣
  • 文章題の正確な読解力
  • 論理的に説明する力
  • テストでの減点を防ぐ力

目先の点数ももちろんですが、それ以上に「考える力」「伝える力」が鍛えられていくんですね。


まとめ

  • 単位は、数字の意味を表す「大事なヒント」。
  • 単位を軽視すると、文章題や中学以降の数学でつまずきやすい。
  • 「なぜ必要か」を子どもに丁寧に伝えることが大切。
  • 単位を書く習慣は、算数の基礎固めにつながる。

ちょっとした一言が、子どもの算数理解に大きく影響を与えることもあります。
面倒でも「単位を書く」ことを日常から促していきたいですね。

以上、京都市中京区のアイデア数理塾、油谷拓哉(ゆたに たくや)がお届けしました!

算数好きあつまれ〜!

京の算数学 解答#1029

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