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京の算数学問題#985

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算数学コラム
こんにちは!
京都市中京区で学習塾を運営している 油谷拓哉(ゆたに たくや) です。
小学6年生では、立体の表面積と体積を学びます。
でも、こんな疑問を持つ子どもも多いです。
- 「表面積って普通の面積と何が違うの?」
- 「体積の公式ってどうやって考えればいいの?」
- 「直方体と立方体だけじゃなくて、円柱の体積もあるの?」
今日は、公式をしっかり理解して、確実に使いこなせるようになるための解説 をしていきます!
① 表面積とは?
表面積とは、立体のすべての面の面積の合計 のことです。
たとえば、家を建てるときに 「壁の面積を全部足したら、家全体の壁の面積が分かる」 というイメージです!
① 直方体の表面積
直方体には、6つの面 があります。
- 長さ(縦)× 幅(横)の面が2枚
- 長さ(縦)× 高さの面が2枚
- 幅(横)× 高さの面が2枚
この6つの面の面積を合計したのが表面積です。

つまり(縦×横+縦×高さ+横×高さ)×2と言えます。
② 立方体の表面積
立方体は すべての辺が同じ長さ の立体です。
1つの面の面積は 「1辺 × 1辺」 なので、表面積は 6枚分 あります。

つまり表面積は一辺×一辺×6と言えます。
③ 円柱の表面積
円柱の表面積を求めるには、次の3つの部分を合計します。
- 円の面積(上下2つ) 3.14×半径×半径×23.14 × 半径 × 半径 × 2
- 側面の面積
- 側面は 円をぐるっと1周したもの(円周) が 高さ分だけのびた長方形 になります。
- 円周 = 直径 × 3.14
- 長方形の面積 = 底面の円周 × 高さ

② 体積とは?
体積とは、「立体の中にどれだけの空間があるか」 を表します。
たとえば、コップの中に 水がどれだけ入るか を考えると分かりやすいですね!
では、直方体・立方体・円柱の体積の公式を確認しましょう。
① 直方体の体積
直方体の体積は、「底面の面積 × 高さ」 で求めます。
体積=縦×横×高さ\text{体積} = 縦 × 横 × 高さ

② 立方体の体積
立方体は、すべての辺が同じ長さなので、
体積=1辺×1辺×1辺\text{体積} = 1辺 × 1辺 × 1辺

③ 円柱の体積
円柱の体積も同じ考え方で 「底面積 × 高さ」 です。
円の面積を使うので、次のような公式になります。
体積=3.14×半径×半径×高さ\text{体積} = 3.14 × 半径 × 半径 × 高さ

③ 公式を使って実際に計算してみよう!
例題1:直方体の表面積と体積
縦4cm、横3cm、高さ5cmの直方体の表面積と体積を求めよう!
① 表面積
(4×3+4×5+3×5)×2=(12 + 20 + 15)× 2 = 47 × 2 = 94 cm²
② 体積
4 × 3 × 5 = 60 cm³
答え:表面積 94cm²、体積 60cm³
例題2:円柱の表面積と体積
半径3cm、高さ10cmの円柱の表面積と体積を求めよう!
① 表面積
(3×3×3.14×2)+(6×3.14×10)=(56.52)+(188.4)=244.92 cm²
② 体積
3×3×3.14×10=282.6 cm³
答え:表面積 244.92cm²、体積 282.6cm³
④ まとめ
1. 表面積の公式
立体 | 表面積の公式 |
直方体 | (縦 × 横 + 縦 × 高さ + 横 × 高さ)× 2 |
立方体 | 1辺 × 1辺 × 6 |
円柱 | (半径 × 半径 × 3.14 × 2)+(直径 × 3.14 × 高さ) |
2. 体積の公式
立体 | 体積の公式 |
直方体 | 縦 × 横 × 高さ |
立方体 | 1辺 × 1辺 × 1辺 |
円柱 | 半径 × 半径 × 3.14 × 高さ |
⑤ さいごに
立体の表面積と体積を求めるときは、
公式をただ覚えるだけでなく、「なぜそうなるのか?」を理解することが大切 です!
特に 円柱の表面積の公式は少し複雑 なので、
円周を使って側面を求める考え方 をしっかり押さえておきましょう。
また、体積の公式は「底面積 × 高さ」 の考え方を意識すると、円柱の体積もスムーズに理解できます!
しっかり練習して、立体の計算を得意にしましょう!
京の算数学 解答#985
