脳の仕組みで考える数学の得意不得意 京の算数学#785

京の算数学問題#785

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算数学コラム

みなさんこんにちは!京都市中京区で塾を運営しております。油谷拓哉(ゆたに たくや)です!

私が学習塾に勤めていたとき、講師や教室長として多くの生徒と関わり、その経験を通じて生徒たちの学習に対する姿勢がどのように形成されるかを見てきました。私が勤めていた塾は進学塾ではなく、補習塾として個別指導を行うタイプの塾でした。この塾にはさまざまな学力の生徒が在籍しており、偏差値60を超える学校を目指す生徒もいれば、平均点を目標にする生徒もいました。

面談で気づいた地域の傾向

塾に入る前には、保護者と生徒本人を交えて面談を行い、過去の成績表やテストの答案用紙を見ながら、現状を分析し指導方針を立てます。私が勤めていた地域には3校の最寄り学校がありました。面談を重ねる中で、あることに気づきました。10人中7人が数学の点数が低く、特にその傾向が同じ学校の生徒に見られました。

数学が苦手な生徒に「好きな科目は何ですか?」と聞くと、ほとんどの生徒が「数学が嫌い」と答えました。その理由を尋ねると、「先生が嫌だ」「授業が面白くない」という答えが返ってきました。また、中学1年生の時には英語の点数が低かった生徒が、2年生になると急に成績が伸びたこともありました。これは、学校の担当の先生が変わり、授業が分かりやすくなったためでした。

教科の好き嫌いは先生で決まる!?

これらの事例から、教科に対する好き嫌いは、どの先生から教えてもらうかに大きく影響されることがわかります。私は自分自身、幸運にも先生に恵まれたため、数学が好きになりました。父親が特に数学が得意だった影響で、私も数学に興味を持つようになりました。幼い頃から父に憧れ、母や祖母に褒められることで、算数に対する興味が深まっていきました。

中学校で証明問題に苦労したこともありましたが、先生の授業がわかりやすく、塾の先生も楽しい方だったので、数学を嫌いになることはありませんでした。このように、学習において教師の存在は非常に重要です。私が気づいたこの事実は、学習塾業界に入ってからの大きな発見でした。

レッテルを貼る脳のメカニズム

脳にはA10神経群(エーテンシンケイグン)という部分があり、ここには「レッテルを貼る」という役割があります。たとえば、「数学が好き」「英語が嫌い」といった思い込みを瞬時に作り出すのがこの部分です。このレッテルは、単にその教科がわからないからだけでなく、先生が嫌いだったり、授業が面白くなかったり、親に「苦手だ」と言われ続けた結果、マイナスの印象を持つことが原因です。

このように脳がマイナスのレッテルを貼ると、意欲や記憶力、思考力が低下し、どれだけ勉強しても成果が出にくくなります。しかし、プラスのレッテルを貼ることができれば、脳のパフォーマンスは一気に向上します。私のように家族に褒められたことがきっかけで数学が好きになったり、信頼できる大人と一緒に勉強することがモチベーションにつながることもあります。

アイデア数理塾での取り組み

アイデア数理塾では、授業前に少しのワークを取り入れて生徒の好奇心を刺激し、学習に取り組む前に「楽しさ」を感じてもらうような工夫をしています。このようにして、生徒が自発的に勉強に向かう姿勢を育てています。

勉強にとって一番大切なこと

勉強において最も大切なのは、「楽しいかどうか」です。壮大な楽しさではなく、たとえば「ちょっとやってみようかな?」と感じる程度の小さな好奇心でも十分です。本来、勉強は自分のためにするものです。しかし、いつの間にか「お母さんに言われたから」「先生に指示されたから」と、他人のために勉強するようになり、それがやる気を失わせる原因になります。

この点に関しては、私たち大人の責任でもあると感じています。批判は得意でも、褒めることは意識して行わなければ難しいことです。だからこそ、まずは私自身が変わらなければならないと思っています。もし「なぜ勉強するの?」と聞かれたら、「楽しいからやっている」と笑って答えられるように心がけています。

以上!京都市中京区のアイデア数理塾 油谷拓哉(ゆたに たくや)がお届けいたしました!

算数好きあつまれ〜!

京の算数学 解答#785

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