京の算数学問題#764
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算数学コラム
こんにちは!京都市中京区で学習塾を運営している油谷拓哉(ゆたに たくや)です。今回は「時差はなぜ起こるのか?」についてお話しします。時差は旅行や国際電話、インターネットなどで私たちの生活に密接に関わっていますが、その仕組みを知っているでしょうか?
標準時と時刻の違い
地球は自転をしていますので、当然太陽の光が当たっている面(昼)と当たっていない面(夜)が生じます。
世界各国では、その国を通る経線の上を太陽が位置するときに午後0時になると決めており(標準時子午線)、国ごとに違うこの時間を標準時と言います。
国ごとに標準時子午線は異なりますので時間にずれが生まれていきます。
これが時差です。
地球の自転と時間帯
時差の計算は、地球が自転していることを利用し求めることができます。。
地球は約24時間かけて一回転します。この自転によって、地球上のどこにいるかによって太陽の位置が変わり、昼夜のサイクルが生じます。
地球は約360度の球体ですから、24時間で360度回るとすると、1時間で15度回転することになります。このため、経度が15度異なるごとに1時間の時差が生じるのです。
経度と時差
地球は経度を基準に24の時間帯に分けられています。経度は、地球を東西に分ける仮想の線で、イギリスのグリニッジを通る経度0度を基準にしています。これをグリニッジ標準時(GMT)と呼びます。
経度が東に15度進むごとに1時間進み、西に15度進むごとに1時間遅れます。例えば、経度15度東に位置する場所は、グリニッジ標準時よりも1時間進んでいます。一方、経度15度西に位置する場所は、1時間遅れています。
例えば日本の標準時子午線は兵庫県明石市の東経135度となります。
イギリスからは135度離れていますので、135度÷15度=9時間の時差があるということが言えます。
つまりイギリスが午前9時の時日本は午後6時になります。
国際日付変更線
さらに、国際日付変更線も時差に関連しています。これは、日付の更新による矛盾を防ぐための線で、太平洋を縦断するように設定されています。日付変更線を越えると、東から西に向かう場合は1日進み、西から東に向かう場合は1日戻ることになります。
例えば、日付変更線の東側にあるフィジーでは、日付変更線を越えて西側にあるサモアに行くと、1日が過ぎます。逆に、西側から東側に行く場合は、1日が戻ります。海外旅行において、2泊5日などといわれるのはこれが原因です。
このため、日付変更線を挟んで国際旅行をする際には、注意が必要です。
まとめ
時差は地球の自転と経度の違いによって生じます。地球が24時間で一回転することから、経度15度ごとに1時間の時差が生じます。標準時やタイムゾーン、国際日付変更線なども時差に関係しています。中一の地理で学ぶ時差ですが、ほとんど算数じゃないか^^;と思ってしまいますよね^^;
以上が「時差はなぜ起こるのか?」についての解説です。算数や理科の知識を使って、日常生活の中で時差の仕組みを楽しんで理解していただければと思います。京都市中京区のアイデア数理塾、油谷拓哉(ゆたに たくや)がお届けしました!