子どもがなぜ同じ失敗をくりかえすのか?京の算数学#574

京の算数学問題#574

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算数学コラム

みなさんこんにちは!京都市中京区で学習塾を運営しております。油谷拓哉(ゆたに たくや)です!

人は失敗をして成長をしていきます。

その度反省しながら成長していくのですが、子育てをしているとついつい

「何度同じ失敗をするの!?」

という場面に遭遇します。

そんな時「何回同じ失敗するの!」「反省をしなさい!」の声掛けは逆効果の場合があります!

今日はなぜ同じ失敗を繰り返すのか?その原因と対処法についてお話ししていきます。

「反省しなさい!」の意図を考えよう

同じ失敗を子どもが繰り返した時、または、子どもが悪いことをした時。

私たちは「反省しなさい!」という声かけをします。

ですが反省という言葉にはさまざまな意図があるはずです。

子どもにとっては反省するという姿勢や考えがわかっていない場合が多く、

「悪いのはわかったけどどうしたらいいの?」

という状態になることが多いです。

反省という意図を明確にし、どうしたら反省したことになるのか?まで伝えて初めて子どもには伝わるということを覚えておきましょう。

ケース1実行機能の問題も可能性としてはある

人間には課題をクリアするために必要な行動をするための脳の機能として実行機能が備わっています。

すごく簡単にいえばお味噌汁を作ろうと思ったら具材をカットしてお鍋に入れて火をかけて、、、というような工程が思い浮かび実行していくはずです。

それが実行機能と呼ばれる脳機能なのですが、この機能がうまく働いていないと、毎回初めての感覚になったり、やらなくてはいけないけれどグズグズしていたり、この1つの工程にどのぐらいの時間がかかってしまうかイメージできなかったりします。

意外にこのタイプの子ども達は多いです。

そんな時に叱ってしまうと脳はストレスで余計に萎縮しますのでさまざまな対応を考える必要があります。

例えばその後の工程や行動をあらかじめ図示したり、時間を決めてタイマーなどで取り組んだりなどです。

また、実行機能は脳の前頭葉に関連しているので眼球運動で前頭葉の血流を良くする事も重要です。

眼球運動とは目をキョロキョロさせる運動のことです。

ICTの普及による悪影響の一つが目が動かないことであるので眼球運動は今の時代必須のトレーニングの一つであると言えると思います。

ケース2周囲が何とかしてしまっている

失敗しても周囲が片付けてしまったり、自分で何とかするという習慣がついていない場合は、「放っておけば何とかなる」ということを知っています。

とはいえ部屋中が散らかった状態で放っておくのはなかなか勇気のいるところですが、自分で片付けなければ習慣はつきません。

例えば水をこぼしてしまったらタオルを渡しお母さんと一緒に片付けをするなどして、自分の失敗は自分で改善するような習慣をつけていきましょう。

ケース3構ってほしくて失敗をしている

失敗をするとお母さんや周囲の大人達は飛んできます。

そうすると構ってもらえるので子どもの欲求は満たされるのです。

つまり構って欲しいから水をこぼすという行動に変化していきます。

そんな時は、子どもと一緒に遊ぶ時間を作ったり、次の休みの日にはお出かけをしようねと遊ぶ約束を取り付けることも大切なコミュニケーションです。

ケース4目標を高く設定し過ぎている

子どもさんの中には自分の現在地がわからず目標を高く設定し過ぎている場合があります。

例えば勉強もしていないのに「東大いきたい!」と言っているようなイメージです。

特に自分に自信がない子どもに多いのですが、失敗体験を積み重ねると自分のできない部分に目がいかなくなります。

できないところとできるところを冷静にみないと現在地はわからないのに出来ている部分しか見なくなるのです。

そうなると「数学は今のレベルから少し上げれば東大行けるな」「国語英語もまあいけるだろう」ぐらいの感覚に昇華してしまいます。

そんな時大事なのは客観的指標を頼ることとできないことは悪くないことであるという認識を与えることです。信頼できる両親や先生の失敗体験を聞かせてあげるのも大事なことです。大抵の場合失敗するのが怖い、失敗したくないという恐怖からおこる行動なので、大丈夫だよという部分が伝われば自ずと現在地が見え目標をうまく立てられるようになります。

また、目標を下げじゃあまずここからやってみようよと子どもが立てた目標を細分化することも大事です。行動指針が明確になり成功のプロセスを踏むことができます。

ケース5そもそも失敗だと認識していない

大人目線で見た失敗と子ども目線の失敗は大きく異なる場合があります。

例えば、宿題を忘れてきた。親としては期限までの約束が守れないと社会に出た時に損をするというデメリットを感じますが、子どもにとっては先生に怒られるというデメリットを感じています。

そんな時に、将来が〜と言っても当然子どもは納得しません。

先生に怒られたら?ぐらいの方がむしろ腑に落ちて反省をする場合が多いのです。

まとめ

私たちは子ども達のためとついつい先を見据えた行動や言動ばかりをしてしまいがちです。

ですが子どもにとっては将来のことは夢物語でしかないのです。

彼らは今を生きています。将来を考えるのはさまざまな経験を通して想像できるようになっていくのです。

その時期その時期にあった声かけをしていく必要があるのが子どもの面白いところであり、子どもの教育に必要なことだと私は思います。

以上!京都市中京区のアイデア数理塾 油谷拓哉(ゆたに たくや)がお届けいたしました!

算数好きあつまれ〜!

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