今日の数学問題#333
数学コラム
小学校で算数のつまづく理由はなんでしょうか?
特に小学校4年生あたりに顕著に現れますが、分数や小数など、より考えないといけない問題が増えてくると今までの積み重ねができている生徒との間に明確な差が生まれます。
「あれ?宿題にえらく苦労しているな^^;」
そう思われたらぜひご相談ください。
どこでつまづいたか?を明確にすることで取り組み方がわかります。
今日は小学算数でつまづくポイントを解説していきます。
算数は答えを重視する科目
小学校では算数なのが中学からは数学に変わります。
これには明確な理由があり算数はこういうものだという結論を重視し、数学はなぜそうなるのか?というプロセスを重視します。
算数で良く議題に上がるかけ算の順序において、例えばみかんを3個ずつ4人に配ったら合計いくつ必要か?という問題で3×4=12では正解とされるが4×3=12では不正解とされるような事案が起こります。
また、途中式を書いていなければバツになることもあります。
それは算数という科目の特性におけるものでしょう。
このとりあえず覚えましょうでつまづく生徒が増えてくるのが小学3~4年生です。
成長し思考が育ってくることで「なぜ?」という好奇心が生まれますが、小学生では理解が難しい思想が入っているのでなかなかつまづくと抜け出せないんですよね。
算数の学習はある程度「こういうものだ」という妥協が必要であると言えます。
計算できればOK!ではない
算数の基礎力は何か?という質問をすると大抵は計算と答えます。
なので計算量をこなそうという指導になりますが、これは半分間違いです。
もちろん計算は基礎力なのですが、それは文章題や比例反比例などもっと難しくなってからの話です。計算をするための基礎力がいるのです。
それはワーキングメモリと眼球運動です。
小学校の算数でつまづくポイントにおいて特に最近よく見られるのがタブレット端末やご家庭でのゲームの普及、コロナ禍における在宅需要の増加。
私たちが自然の中で生きてきた姿は都会にはありません。
つまり目が動かず脳に刺激がいかず更には受けの情報社会により考える事が減りワーキングメモリをあまり使わない状況が増えたとも言えます。
特に小学校低学年で計算力を鍛える場合は意外かもしれませんが外遊びが非常に有効なのです。
外遊びで眼球や体を動かし運動能力を向上させることは精神的な安定にもつながりますし、脳が活性化します。これが計算の基礎力なのです。
応用力=読解力
次に小学校算数は高学年になるにつれて応用問題が増えてきます。
応用ができる生徒とは、基礎がしっかりしている生徒だと言えますが、基礎を覚えていてもそれを使えないといけません。
読解力がある生徒はこの基礎から必要なもののまとまりを作り出し活用する力が備わっています。
これが応用力です。
ですので応用力をつけたいからと言って問題を解きまくるのはあまり得策ではないのです。
むしろ犬と猫の共通点を探し出すなど読解力をアップさせる国語的な学習を最優先にしましょう。
小学生でつまづく理由は基礎の基礎にあった
近年技術革新により劇的に学習環境は改善されていきました。
ですが整いすぎて逆に不便に感じることはないでしょうか?
本来人間は雑多な中で生きて考えもがきながら成長していくものです。
今の社会は壁を取り除こうとしすぎているような気がしています。
子どもの成長本来の外遊びや体の使い方、転んで怪我をする、友達と喧嘩をして共に泣き友に笑いと言った人間らしい泥臭さが算数だけに限らず全ての基礎力であるのではないでしょうか?
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