今日の数学問題#343
数学コラム
一般的に私たちが小学校から学ぶ主要3教科という国語・数学(算数)・英語の共通点はなんでしょうか?
答えは「積み上げ科目」であるというコトです。
積み上げ科目とは学年が上がるごとに段階を踏んで理解しないと解けない問題が増えていく科目のことで、極端な例を言えば小学校5年生の範囲がわかっていないと中学生の範囲を理解する事が難しいということになります。
そして実はこの3科目にとって最もつけないといけない力は読解力です。
今日は読解力のアップする数学の勉強法をお伝えすることで数学の勉強で読解力をアップさせ国語力が上げてもらおうという内容になります。
読解力がなぜ重要なのか?
読解力とは簡単に言えば文章を読み理解する力です。
文章は読めれば良いというわけではなく、主人公がなぜその行動をとったのか?なぜその問題がおこったのか?など関連性を掴む事が必要になります。
社会人になるとさまざまな企画書や書類に目を通す機会が増えますが、文面通りに解釈をするのではなくどういう意図でこれを作られているのか?が重要になります。
また、会話の中でも読解力がないと額面通りに言葉を受け取り相手の真意を理解できないと言った事がおこります。
つまり読解力はコミュニケーション能力なのです。
読解力はどうやってみにつく?
読解力は先ほども書きましたがイメージ力や創造力と関係があります。
つまり文章をただ読むのではなくなぜこんな流れになったのか?自分ならどうするか?など想像を膨らませる事が大切です。
また比較することでも読解力は伸びます。
例えば犬と猫の共通点を話すとか、AとBを比べて共通項を述べるというのは立派な読解力のトレーニングです。
この場合読解力がない傾向にある生徒は目がある耳があるなど見た目の情報を言いますが、読解力や創造力に長けている生徒はペットフードを食べるや、人間より走るのが速いなど行動を想像し共通項を探す事ができます。
数学で読解力が身につく理由
その1 数学は式で伝える技術が必要
特に小学校の算数では式の順番や書き方にものすごく注目します。
かけ算一つとっても「かける数」と「かけられる数」があるように実は式は抽象的なもので何がどうなっているのか?を表しているのです。
特に高校数学になると顕著なのですがどういう操作で式変形をしているのか?が読み取れない場合が非常に多いのです。
良く言う応用力とは基礎力の延長にある力だと思われがちですが、ただ基礎だけをやっていても読解力がなければ共通項を抜き出し応用する力にはならず数学でいう応用問題を解く事こそ読解力をつける一つの手段ですし、読解力の有無がよくわかる方法と言えます。
その2 証明問題で文章の構造を理解しよう
数学の証明問題は流れが存在します。
何について話をするのか?→仮定→自分の意見→結論
つまり文章の構造が学べるのです。
読解力とは構造を理解する力でもあるので文章構造を理解するためには数学の証明問題は適切に作用します。
その3 出題者の意図を考える問題がある
よく入試問題で「誘導問題」というのがあります。
これは大問小問と問題構成がなされている時に、小問1で解いた内容を使い小問2を解き小問2を使い小問3を解くと言った問題構成です。
これは出題者のこういうふうに解いてほしい、この定理を理解してほしいといった意図が入っています。
これを読み取れれば難しい問題でも解くヒントが見つかるのですが、これも読解力です。
つまりしっかりと数学の解答を読み込み、出題者の意図を考える習慣がついてくれば自ずと読解力もついてくるのです。
数学と国語を関連づけよう!
数学と国語(英語)は非常に関連性が強いです。
しっかりと問題の意図を読み取り背景を理解し進めていかなければどこかでつまづきます。
小学生のうちに事細かに式の立て方を指導されるのはそのためです。
解くことを目的とせずどう解くか?が大事なのです。
このブログを読んでピンと来た方は
一度算数や数学の勉強法を見直してみてはいかがでしょうか?