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京の算数学問題#1173

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算数学コラム
こんにちは。京都市中京区で学習塾を運営しております、アイデア数理塾の油谷拓哉です。
私はこれまでクラブチームで活動する中学生、そしてその保護者の方と進路や学習について多くの相談を受けてきました。
「スポーツ推薦を狙うべきなのか?」
「推薦が難しい場合、どんな選択肢があるのか?」
「高校選びはどう考えたらいいのか?」
今回は、クラブチームで頑張る子どもたちの進学について、現実的な視点から整理してみます。
スポーツ推薦の本当のところ
クラブチームに所属していると「スポーツ推薦で進学できるのでは?」というイメージを持たれる方が多いですが、現実はそう単純ではありません。
- 推薦枠は非常に限られている
全国大会常連校や強豪校では、わずかな推薦枠を全国の選手が争います。地方のクラブチームから必ずしもチャンスがあるとは限りません。 - 学力基準も無視できない
学校によっては「内申点」や「学力試験で一定以上の基準」が求められる場合があります。競技力だけでは突破できないケースも少なくありません。 - 怪我や調子による不確定要素
中学3年生の夏に怪我をして大会に出られなかった、パフォーマンスが落ちて声がかからなかった、という例も実際にあります。
つまり「スポーツ推薦だけに頼る」のは大きなリスク。保険をかけた進路戦略が必要です。
推薦以外の進路をどう考えるか
推薦が叶わなかった場合、次の道を現実的に考える必要があります。
- 一般入試での進学
内申点と学力試験で合格を狙う。クラブで活動しながらも、最低限の学習習慣を維持することが重要です。 - 学費や通学圏を考慮した私立進学
私立高校の中には「部活は強豪ではないが続けやすい環境」が整っている学校もあります。推薦でなくても「スポーツを続ける道」は残されています。 - 通信制や定時制+クラブ継続
最近では通信制高校に通いながらクラブやクラブユースで競技を続ける子も増えています。進路の柔軟性は広がってきました。
大切なのは「推薦以外の道を現実的に検討しておく」ことです。
高校選びで見るべきポイント
高校を選ぶとき、保護者の方が意識すべきポイントは「部活」「学力」「環境」の3つです。
- 部活環境
強豪校で競技を極めたいのか? それとも勉強と両立しながら部活を楽しみたいのか? 目的によって選ぶ学校は大きく変わります。 - 学力レベル
「進学実績がある学校」かどうかは、将来の大学受験を見据える上で重要です。スポーツ推薦に頼れなかった場合でも進学の選択肢を広げられます。 - 学校の雰囲気・環境
厳しい指導スタイルが合う子もいれば、伸び伸びした環境の方が力を発揮する子もいます。見学や説明会で「本人に合うか」を必ず確認しましょう。
高校生活は3年間という長い期間。スポーツだけでなく、人間的に成長できる環境かどうかを重視することが後悔しない選び方につながります。
まとめ|「スポーツも勉強も」の戦略を
クラブチームに所属している中学生にとって、進路選択はとても大きなテーマです。
- スポーツ推薦は大きなチャンスですが、不確実性もある
- 推薦が難しい場合の道を複数用意しておく
- 部活・学力・環境の3つを軸に高校を選ぶ
大切なのは「スポーツか勉強か」ではなく「スポーツも勉強も」。
保護者が冷静に情報を整理して、子どもと一緒に選択肢を広げておくことが、進路の安心につながります。
京の算数学 解答#1173
