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京の算数学問題1148

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算数学コラム
こんにちは!京都市中京区で学習塾を運営しております、油谷拓哉(ゆたに たくや)です。
勉強というと「机に向かう時間」「効率的な学習法」に注目されがちですが、実は成績に大きく影響するのが 毎日の食事 です。
「朝ごはんを食べないと頭が働かない」
「甘いものを食べると眠くなる」
そんな経験をしたことがある方も多いと思います。
では実際、食事はどのように勉強や成績と結びついているのでしょうか?
今日は「食事と学力の関係」について、科学的なデータと私の塾での体験談を交えて解説していきます。
1. 脳のエネルギー源は「ブドウ糖」
人間の脳は、体の中で最もエネルギーを消費する器官です。
体重の2%しかないのに、全エネルギーの約20%を使っています。
そして脳が使えるエネルギーは ブドウ糖のみ。
つまり食事から摂取する糖質が不足すると、集中力や記憶力がガクッと下がってしまいます。
特に 朝食抜き は危険。
朝食を食べない子どもは、午前中の授業で集中力が続かず、成績にも悪影響を及ぼすことが研究でも明らかになっています。
2. 「何を食べるか」で集中力が変わる
ただし「糖質=甘いお菓子を食べればOK」というわけではありません。
血糖値の上がり方が急だと、その後に急激に下がり、眠気やだるさを引き起こしてしまいます。
頭が冴える食べ物
- ごはんやパンなどの主食(特に全粒パンや雑穀米が◎)
- 魚(特に青魚に含まれるDHA・EPAは記憶力をサポート)
- 卵(良質なたんぱく質とビタミンB群が豊富)
- 野菜や果物(ビタミン・ミネラルが神経伝達を助ける)
集中力を下げやすい食べ物
- 甘すぎるお菓子や菓子パン(血糖値が乱高下)
- 炭酸飲料(糖分が多すぎて一時的に眠くなる)
- 脂っこいファストフード(消化にエネルギーを奪われ、頭が働きにくい)
「脳のエネルギー源=糖質」ですが、ゆっくり吸収される糖質と一緒に、たんぱく質・脂質・ビタミンをバランスよく摂ること がカギなんです。
3. 食事と成績のリアルな現場の声
成功例:朝食を整えて集中力アップ
ある中学3年生の男の子は、いつも朝ごはんを食べずに塾に来ていました。
授業中は集中力が続かず、問題を解いてもすぐに眠気が来てしまいケアレスミスが多発…。
長期休暇の面談時に保護者の方と相談し、必ず朝食をとるように改善。
すると授業中の姿勢が変わり、集中力も持続するようになりました。
失敗例:間食に頼りすぎて集中力ダウン
逆に、受験期にエナジードリンクやチョコばかりに頼っていた子は、最初は元気でも数十分後には眠気でダウン。
テスト直前に「覚えたはずなのに出てこない」という事態も起きました。
本人は「勉強には糖分が必要だと聞いた」とチョコレートを常備していましたが、G1値の高い食品ですので血糖値が急激に変化します。
それゆえ糖分を補給しているのに眠い現象が起こるのです。
「食べる内容」を変えただけでもこんなに差が出るのかと、指導していても驚いたことがあります。
4. 成績が伸びるための食習慣3つ
① 朝食は必ず摂る
・主食(ごはん・パン)+たんぱく質(卵・魚)+野菜や果物
これが集中力を保つゴールデンバランス。
② 間食は「脳の栄養」を意識
・ナッツ、バナナ、チーズ、ヨーグルトなどは小腹満たしにも勉強の集中にも良い。
・砂糖の多いお菓子は控えめに。
③ 水分補給を忘れない
脳は70%が水分でできています。
脱水状態になると頭が働きにくくなるので、勉強中はこまめな水分補給を。
5. 食事と学力をつなげる心構え
食事は「点数を上げる魔法」ではありません。
でも「点数が下がらない土台」をつくるのは食習慣でもあります。
しっかり食べて、安定した集中力を保ち、勉強の質を上げる。
この積み重ねが、受験や定期テストのときに大きな差を生みます。
まとめ
- 脳のエネルギー源はブドウ糖、でも摂り方が大事
- バランスの取れた朝食が集中力と成績のカギ
- 甘すぎるお菓子やジャンクフードは逆効果
- 「正しい食習慣=学力の土台」
勉強は「どれだけやるか」だけでなく、「どんな状態でやるか」で結果が大きく変わります。
毎日の食事を少し工夫するだけで、頭の働きが変わり、成績アップの可能性はグッと広がります。
京の算数学 解答#1148
