親が「頑張れ」と言うほど勉強しなくなる理由 子どもを動かす声かけ 京の算数学#1472

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京の算数学問題#1472

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算数学コラム

「頑張ってほしい」
「もう少しだけ努力してほしい」
「今のままだと心配だから、何とか動いてほしい」

子どもが勉強しないとき、保護者が「頑張れ」と声をかけたくなるのは自然なことです。

応援したい。
背中を押したい。
将来困らないようにしてあげたい。

その気持ちがあるからこそ、「頑張れ」という言葉が出てくるのだと思います。

けれども、子どもによっては、親が「頑張れ」と言うほど勉強から遠ざかってしまうことがあります。

それは、保護者の声かけが悪いという意味ではありません。

子どもの中で、「頑張れ」が応援ではなく、責められている言葉として届いていることがあるのです。


「頑張れ」は前向きな言葉のはずなのに

「頑張れ」は、本来とても前向きな言葉です。

試合前、発表前、テスト前。
大切な場面で、誰かを応援するときに使われます。

ただし、勉強においては、子どもの状態によって受け取り方が変わります。

すでに前向きに取り組めている子にとっては、「頑張れ」が励みになることもあります。

一方で、

  • 何から始めればよいか分からない
  • 分からない問題が多すぎる
  • 勉強に苦手意識がある
  • 失敗するのが怖い
  • すでに自分なりに頑張っている
  • 頑張っても結果が出ていない

という子にとっては、「頑張れ」が重く感じられることがあります。

よくあるパターンなのですが私たち大人の「がんばれ!」に対して「がんばってるわ!」と逆ギレされることも、、


「頑張れ」と言うほど動けなくなる理由

①何をすればよいか分からないままだから

子どもが勉強していないように見えるとき、やる気がないのではなく、何をすればよいか分からないことがあります。

「頑張れ」と言われても、

  • どの教科をするのか
  • どの問題から始めるのか
  • どれくらいやればよいのか
  • 分からない問題はどうするのか

が見えていなければ、行動にはつながりません。

「勉強を頑張る」は、子どもにとって大きすぎる言葉です。

まず必要なのは、気合いではなく、最初の一歩を小さくすることです。

②「今の自分では足りない」と聞こえるから

保護者は応援のつもりで「頑張れ」と言っています。

しかし、子どもには、

「今のままではだめ」
「もっとやらないと認めてもらえない」
「自分はまだ足りない」

と聞こえてしまうことがあります。

特に、テストの点数が下がったあとや、宿題が進んでいないときの「頑張れ」は、励ましよりも注意に近く感じられやすいです。

子どもが黙ったり、不機嫌になったりするのは、反抗だけではなく、傷ついた気持ちを守っている場合もあります。

③すでに頑張っているつもりだから

保護者から見ると、勉強量が足りないように見える。

でも子ども本人は、学校で授業を受け、宿題をして、テストも受けて、自分なりに頑張っているつもりかもしれません。

その状態で「もっと頑張れ」と言われると、

「これ以上どうしたらいいの」
「頑張っていないと思われている」
「自分の大変さを分かってもらえない」

と感じることがあります。

頑張りの量は、外から見えにくいものです。

机に向かっている時間だけでなく、子どもの中の不安や疲れも見る必要があります。

とは言ってもどう見ても足りない部分があるケースもしばしばです。
そのケースはまず否定せずに話を聞き何をやっているのか?聞いてみることが大切です。
そこで「そのやり方は間違ってる」と言おうものなら否定されたと感じる子供の方が多いです。
大人側はそんなつもりじゃないんですが、、、

④頑張っても結果が出なかった経験があるから

以前に頑張ったのに、思ったような結果が出なかった子は、次に頑張ることが怖くなることがあります。

頑張っても点数が上がらない。
勉強したのに間違える。
努力しても褒められない。

この経験が続くと、子どもは、

「どうせやっても無理」
「頑張ってできなかったらもっとつらい」
「本気を出さなかったことにした方が楽」

と感じることがあります。

この場合、「頑張れ」は、失敗する怖さを強めてしまうことがあります。

⑤勉強が親の期待に応えるものになっているから

「頑張れ」と言われ続けると、子どもによっては、勉強が自分のためではなく、親の期待に応えるためのものになってしまいます。

  • 親に怒られないためにやる
  • 親を安心させるためにやる
  • 親に褒められるためにやる
  • 親をがっかりさせないためにやる

この状態が続くと、勉強への主体性が育ちにくくなります。

親が見ていないとやらない。
言われないと始めない。
注意されるほど嫌になる。

そんな形になりやすいのです。

⑥何度も言われることで、言葉の力が弱くなるから

「頑張れ」が毎日のように繰り返されると、子どもにとっては応援ではなく、いつもの注意に聞こえてしまいます。

「頑張りなさい」
「もっと頑張れ」
「そろそろ頑張らないと」
「本気で頑張って」

何度も言われるうちに、子どもはその言葉を聞き流すようになります。

そして保護者は、さらに強い言い方をしたくなる。

この繰り返しで、親子ともに疲れてしまうことがあります。


子どもが「頑張れ」に反応しないときのサイン

次のような様子がある場合、「頑張れ」という声かけが届きにくくなっているかもしれません。

  • 「分かってる」とだけ返す
  • 不機嫌になる
  • すぐ部屋に行く
  • 勉強の話を避ける
  • 「どうせ無理」と言う
  • 机に向かっても手が動かない
  • 親が言うまで始めない
  • 以前より勉強の話でけんかが増えた

このようなときは、さらに励ますよりも、声かけの方向を変える方がよい場合があります。


「頑張れ」の代わりに使いたい声かけ

私は何も頑張れということを否定したいのではありません。

あくまで相手は子どもです。

言い方やアプローチの方法を考えてみましょうと提案しているだけです。

①「何から始める?」

勉強を始められない子には、「頑張れ」よりも始め方を一緒に決める声かけが向いています。

「算数と漢字、どちらから始める?」
「宿題の最初の1ページだけ見てみる?」
「今日は10分だけやってみる?」

行動がイメージできると、子どもは動きやすくなります。

②「どこで止まっている?」

勉強していないように見えても、実は分からない問題で止まっていることがあります。

「何が分からないの?」と聞くより、

「問題文で止まっている?」
「式を作るところ?」
「計算の途中?」
「やることが多すぎる感じ?」

と分けて聞くと、子どもも答えやすくなります。

③「今日はどこまでならできそう?」

親が目標を一方的に決めると、子どもはやらされている感覚になりやすいです。

少し本人に選ばせることで、自分で決めた感覚が生まれます。

「全部は難しそうなら、どこまでならできそう?」
「3問と5問なら、どちらにする?」
「今日は復習だけにする?宿題を先にする?」

選択肢を渡すことで、勉強が少し自分ごとになります。

④「ここまではできているね」

頑張れと言う前に、今できていることを見つけることも大切です。

「問題文は読めているね」
「途中式を書こうとしているね」
「昨日より早く始められたね」
「間違いに気づけたね」

子どもは、自分の頑張りを見てもらえていると感じると、次の一歩に向かいやすくなります。

ただ例外もありますが本来ならこの④は中学生まで有効です。
というのも義務教育期間は多くの場合結果よりも過程を重視します。
それが高校生以上になると過程よりもいかに結果を出すか?を求められるケースがほとんどだからです。

⑤「困ったら聞いていいよ」

子どもによっては、勉強を一人で抱え込みすぎて止まっていることがあります。

「自分でやりなさい」だけでは、分からないときに動けなくなることがあります。

「まずは一人で考えてみて、困ったら聞いていいよ」
「分からない問題には印をつけておこう」
「全部聞くのではなく、止まったところだけ一緒に見よう」

このように伝えると、任せることと支えることの両方ができます。

⑥「終わったら一緒に見よう」

始める前から細かく管理されると、子どもは勉強を親のものとして感じやすくなります。

最初にやることを決めたら、途中は少し任せる。

そして最後に、

「終わったら一緒に見よう」
「できたところと、分からなかったところを教えて」

と確認します。

これにより、親がずっと見張るのではなく、子どもが自分で進める時間を作れます。

「頑張れ」を言ってはいけないわけではない

繰り返しになりますがなにも私は「頑張れ」と言ってはいけないと言いたいわけではありません。

子どもが前向きに取り組んでいるときや、あと少しで乗り越えられそうなときには、「頑張れ」が力になることもあります。

大切なのは、タイミングです。

子どもがすでに不安や苦手意識で止まっているときには、「頑張れ」よりも、

  • 何に困っているかを見る
  • やることを小さくする
  • できている部分を認める
  • 次の一歩を一緒に決める

方が合う場合があります。

勉強しない子に必要なのは、気合いより「見通し」

勉強しない子に必要なのは、必ずしも強い気持ちではありません。

  • 何をするか
  • どれくらいやるか
  • いつ終わるか
  • 分からないときはどうするか
  • 終わったら何を確認するか

が見えていることが大切です。

見通しがあると、子どもは動きやすくなります。

反対に、見通しがないまま「頑張れ」と言われると、何をどう頑張ればよいか分からず止まってしまいます。


親が頑張りすぎている場合もある

子どもが勉強しないと、保護者の方が代わりに頑張りすぎてしまうことがあります。

  • 予定を全部決める
  • 教材を用意する
  • 毎日声をかける
  • 進み具合を細かく確認する
  • できていないところを探す
  • テスト前に強く管理する

これを続けると、親の方が疲れてしまいます。

そして、子どもは「親が言うからやる」「親が見ていないとやらない」状態になりやすくなります。

勉強は、少しずつ本人に任せていく必要があります。

こちらが言わないと絶対やらないと思われるかもしれませんが、そもそも練習をしないとできないのと同じです。
どれだけの期間がかかるのか?はわかりません。
そこが難しいところなのですが、任せると信頼関係が作られ勉強も自分のためにやっているのだと自覚が芽生えることが多いです。


管理ではなく、最初の型を一緒につくる

いきなり全部を子どもに任せる必要はありません。

まずは、学習の型を一緒につくります。

たとえば、

  1. 今日やることを一つ決める
  2. 何分やるか決める
  3. 分からない問題には印をつける
  4. 終わったら丸つけをする
  5. 間違えた問題を一つ直す

この流れを何度か一緒に確認します。

慣れてきたら、少しずつ本人に任せます。

任せることは、放置することではありません。
やり方を伝えたうえで、できる範囲を広げていくことです。


親子げんかが増えているときは、勉強以外の会話を増やす

勉強の話ばかりになると、子どもは親の言葉をすべて注意として受け取りやすくなります。

「宿題した?」
「テスト勉強は?」
「いつ始めるの?」
「頑張らないと」

毎日の会話がこればかりになると、子どもは家庭でも休まりにくくなります。

勉強について話す時間を決める。
それ以外の時間は、学校のこと、好きなこと、遊びのことも話す。

親子関係の安心感がある方が、勉強の話も受け取りやすくなります。


京都・中京区で家庭学習の声かけに悩んでいる方へ

アイデア数理塾では、子どもに「頑張れ」と言い続けるのではなく、

  • どこで止まっているのか
  • 何から始めればよいのか
  • どのくらいなら続けられるのか
  • 分からないときにどう質問するのか
  • 少しずつ本人に任せられる部分はどこか

を一緒に整理します。

勉強のやり方を伝えたうえで、宿題や学習ペースは少しずつ本人に任せます。

管理しすぎず、放置もしない。
子どもが自分で進めるための土台を作ることを大切にしています。


まとめ 「頑張れ」より、次の一歩が見える声かけを

親が「頑張れ」と言うほど子どもが勉強しなくなる背景には、

  • 何をすればよいか分からない
  • 今の自分を否定されたように感じる
  • すでに頑張っているつもりでいる
  • 頑張っても結果が出なかった経験がある
  • 勉強が親の期待に応えるものになっている
  • 何度も言われて言葉の力が弱くなっている

といった理由があります。

「頑張れ」が悪いわけではありません。

ただ、子どもが止まっているときには、気合いを求めるより、
何に困っていて、次に何をすればよいかを一緒に見つけることが大切です。

「頑張れ」の代わりに、
「何から始める?」
「どこで止まっている?」
「今日はどこまでならできそう?」
と聞いてみる。

その小さな声かけの変化が、子どもが自分で動き出すきっかけになることがあります。

京の算数学 解答#1472

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