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京の算数学問題#1274

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算数学コラム
塾でよくある保護者のご相談に、こんなものがあります。
「ノートが本当に汚くて…」
「字も雑だし、見返してる様子もなくて不安です」
でも、正直に言います。
ノートがきれい=成績が伸びる
ノートがぐちゃぐちゃ=伸びない
これは成り立ちません。
実際、
ノートはぐちゃぐちゃでも、着実に伸びていく子はたくさんいます。
今日は、そんな子たちに共通する“中身の特徴”をお話しします。
① とにかく「考えるスピード」が落ちていない
ノートがぐちゃぐちゃでも伸びる子は、考える流れを止めません。
- 書くことより考えることを優先
- 迷ったらすぐ書く
- 途中でもメモする
- 整える前にとりあえず出す
ノートはきれいじゃないけれど、思考は止まっていない。
これは大きな強みです。
② ノートを「自分専用のメモ」と割り切っている
伸びる子のノートは、他人が見ても分かりにくいことが多いです。
でも本人は
- どこに何を書いたか覚えている
- 必要なところだけ見返す
- 間違えた所がすぐ分かる
つまり、
ノートを“提出物”ではなく“自分の頭の外付けメモ”として使っています。
この意識がある子は、
ノートが多少荒れていても問題ありません。
③ 間違いを消さずに残している
ノートがきれいすぎる子は、実は「間違いが消えている」ことも多い。
一方、伸びる子は
- ×のまま残す
- ぐちゃっと訂正線
- 横に正しい考えを書く
一見ぐちゃぐちゃですが、
どこでつまずいたかが一目で分かる。
これは、成績を伸ばすうえで非常に重要です。
④ ノートより「頭の中」が整理されている
不思議ですが、ノートが汚くても伸びる子ほど、
- 問題文の理解が早い
- 何を聞かれているか分かっている
- ゴールを見失わない
つまり、思考の軸がブレていない。
ノートはあくまで補助。
本体は頭の中です。
⑤ノートを“あとから清書しよう”としない
伸びる子は、
ノートを「きれいにまとめ直す」ことに
時間をかけません。
- その場で考えて
- その場で書いて
- その場で理解する
理解が完結しているから、
見た目にこだわらない。
これは勉強効率が高い証拠でもあります。
じゃあ、ノートが汚くても放っておいていい?
ここは大事なポイントです。
OKな「ぐちゃぐちゃ」
- 思考の途中が残っている
- 式や図がたくさんある
- 間違いと直しが分かる
- 本人が説明できる
NGな「ぐちゃぐちゃ」
- 何も書いていない
- 数字だけ並んでいる
- 途中式が飛びすぎ
- 本人も説明できない
大事なのは、
ノートの見た目ではなく“中身が使えているか”です。
最後に
ノートは、きれいにするためのものではありません。
思考のプロセスを記録するためのものです。
ノートがぐちゃぐちゃでも、
- 考えている
- 間違えている
- 直している
この3つがあれば、その子はちゃんと伸びていきます。
もし不安になったら、
ノートを見て聞いてみてください。
「ここ、どう考えたん?」
それを説明できるなら、そのノートは“良いノート”です。
京都市中京区・アイデア数理塾では
ノートについても、
- きれいさも大切ですが思考を優先
- 書き方の最低ライン
- 伸びるノート・止まるノートの違い
- 子どもに合った書き方
を大切にしています。
ノートは、子どもの「考え方」が一番よく表れる場所。
見た目だけで判断せず、中身を一緒に見てあげてくださいね。
京の算数学 解答#1274




