「50%の50%」に引っかかる理由|子どもが割合でつまずく“思い込み”と正しい考え方 京の算数学#1265

京の算数学問題#1265

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算数学コラム

割合の授業になると、多くの子が口をそろえて言います。

「パーセントってむずかしい…」
「なんかごちゃごちゃする」
「50%の50%って、50%じゃないの?」

この“50%の50%”は、
算数が苦手な子ほど落としやすい典型問題です。

「パーセント=そのまま使うもの」という思い込みがあるが故のまちがいでもあります。

この思い込みさえ外せれば、割合はスッと理解できます。


① 子どもが間違える典型例

「50%の50%は50%!」

という答え。

子どもたちの脳内では

  • “50%が2回出てきた”
  • “50の50だから50”
  • “50%だから半分でしょ?”

これらすべて、「パーセントを数字の50と見てしまう」誤解なんです。

正解は…50%の50% = 25%

理由はシンプルで

50%(=0.5)× 50%(=0.5)
→ 0.25 = 25%

でも、これをいきなり説明しても子どもは納得しません。

大事なのは“イメージ”です。


②「50%の50%」は“半分の半分”

これが一番伝わります。

500円の50%は 250円(半分)

では、その 250円の50%は…?
125円(半分の半分)

つまり、半分の半分=4分の1=25%になります。

※お金を使うと、理解スピードが一気に上がります。


③「50%の40%」「30%の60%」も同じ

理解してほしいのはたった1つ。

パーセント同士の“の”はかけ算と覚えてしまいましょう!

  • 50%の40%
     → 0.5 × 0.4 = 0.2(=20%)
  • 30%の60%
     → 0.3 × 0.6 = 0.18(=18%)
  • 80%の50%
     → 0.8 × 0.5 = 0.4(=40%)

ここが分かれば、安心です。


④じゃあ、なぜ“引っかかる”のか

引っかかる理由は、たった3つだけ。

① パーセントを「ただの数字の50」と捉えてしまう

数字として“50”が強すぎて、間違える。

② 「の=かけ算」を知らないまま解こうとする

日本語の“の”の意味が曖昧なまま。

③ 文章題になると急に混乱する

図やイメージなしで考えると難しく感じる。


⑤どうすれば子どもが理解できる?

塾で実際にやって効果があったのはこの3つ

① 「半分の半分」→ イメージで説明する

書く前に“まず想像”が大事。

② 図を必ず書かせる

図が描ける子は、文章題に強くなります。

③最後に“お金”で例える

数字が苦手な子でも一瞬で理解できる魔法の方法。


まとめ:割合は“覚える”より“イメージが勝つ”

割合が得意な子は、
計算より先に イメージが浮かぶ 子です。

逆に苦手な子は、

  • 公式にしがみつく
  • 言葉のまま解こうとする
  • 図を描こうとしない

ここでつまずきます。

だからこそ、「50%の50%」のような話を通して
割合=イメージで考えるもの
という感覚が育つことがとても大切。


京都市中京区・アイデア数理塾では

割合・比・単位量など
“つまずきやすい単元”をイメージ中心で指導しています。

  • 図で考える
  • お金で例える
  • 量感を育てる
  • 文章題の読み方
  • 子どもが自分で説明できるようにする

「割合が苦手…」
「文章題が苦手…」
そんなお子さんは、ぜひご相談ください。

京の算数学 解答#1265

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