数学コラムの目次
京の算数学問題#1239

算数学コラム
塾に来るクラブチーム生を見ていて、
いつも思うことがあります。
「この子たち、本当にすごいな……」
平日も土日も練習、遠征続き。
疲れてヘトヘトなはずなのに、
それでも塾に来て、ノートを開こうとしている。
でも、そんな子たちや保護者の方から
こんな相談をよく受けます
「部活が忙しくて勉強との両立ができない」
「やる気はあるのに、計画がうまくいかない」
「気付けばテスト前に焦ってしまう…」
今日は、実際にクラブチームの子を多く指導してきた経験から、
“無理をしないで結果につなげる学習計画” をまとめてみます。
① 両立できない最大の理由は「計画が体力と合っていない」から
クラブチーム生の計画でよくあるのが、
- 月曜:90分
- 火曜:60分
- 水曜:90分
- 木曜:60分
- 金曜:テスト勉強
みたいに、
“社会人の時間割みたいな計画” になってしまうこと。
でもこれ、
実際の体力とも生活リズムとも合ってないことが多いんです。
練習量が多い日は30分でもキツい。
遠征の日は勉強する余裕なんてほぼない。
逆に休みの日は疲労回復のほうが優先。
まず大事なのは、
「できる量」ではなく「続く量」から逆算すること。
クラブチーム生こそ
“完璧な計画”より“続く計画”なんです。
② 大原則:勉強は「毎日30分」または「週3回でも絶対固定」
勉強時間は長くなくていいです。
むしろ短い方が続く。
特にクラブチームの子には、
このどちらかをすすめています
毎日30分だけは触る
- 疲れていてもできる
- 習慣が切れない
- 学びが薄くても積み重なる
練習が軽い“週3日”は絶対にやる
例えば
火曜・木曜・日曜 など
“必ずできる曜日”を固定してしまう。
ポイントは
「頑張る日の固定」。
計画に迷う必要がなくなり、精神的にラクになります。
③ 勉強は「長時間1回」より「短時間×小分け」のほうが強い
スポーツやっている子って、
長時間机に向かうのが苦手なことが多い。
でもこれは能力じゃなくて、
ただ単に“体力の配分がすでにスポーツに使われているだけ”。
だからおすすめなのは
- 朝10分で英語
- 帰宅して15分で数学
- 寝る前にちょっと復習
「ちょこちょこ学習」は侮れなくて、
これが半年続くと本気で差がつきます。
④ クラブチーム生ほど「復習の質」を高めるべき
時間が限られているからこそ、やみくもな問題演習は逆効果。
大事なのは
- 1回の授業内容を確実に定着させる
- 解けなかった問題だけをピンポイントで復習
- その場で理解を終わらせる工夫
つまり…
時間の短さを“復習の質”でカバーする戦略。
クラブチームの子は、これがハマると一気に伸びます。
⑤ 正直言うと、親が一番疲れる時期でもある
これはリアルな話ですが、
両立時期って、いちばん疲れるのは実は保護者の方。
- 送り迎え
- 夕食の時間調整
- 練習のスケジュール管理
- テストの心配
- 勉強の声かけ
あなただからというよりも、誰でも疲れます。
だから、
「ムリな計画を押し付ける」のではなく
「できた日を一緒に喜ぶ」
このスタンスのほうが、結果的にうまくいきます。
⑥ アイデア数理塾では、クラブチーム生の学習設計もしています
実際、アイデア数理塾にも
サッカー・野球・水泳・バスケなど
クラブチームで本気で活動している子がたくさんいます。
だから塾としては、
- 練習量を聞いた上での個別学習計画
- 「短時間で効果が出る復習法」の指導
- 両立のメンタルケア
- テスト前だけアクセルを踏む戦略
- 学校より「実生活リズムに合わせたスケジュール設計」
をかなり丁寧に行っています。
意外かもしれませんが、クラブチーム生ほど、ムリをしないほうが成績が伸びるんですよね。
これは私自身も授業のない日には別事業でトップアスリートのメンタルトレーニングを現在も行っているからです。
だからこそ勉強以外の視点からの多角的なアプローチが可能になります。
⑦ 最後に。
あなたがもし
「うちの子、全力で頑張ってるのに…」
と感じているなら、
まずは
「頑張りの方向を整える」
これだけで大きく変わります。
スポーツを本気でやる子は、
間違いなく“伸びる力”を持っています。
あとは、勉強のしかたを体力に合わせるだけ。
両立はできます。
ムリをやめれば、むしろ伸びます。
京の算数学 解答#1239



