「わからない」が口ぐせに…そのとき親ができる3つの対応法 京の算数学#1128

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算数学コラム

こんにちは。京都市中京区の算数・数学専門「アイデア数理塾」塾長の油谷拓哉(ゆたにたくや)です。

「最近、うちの子、すぐ『わからない』って言うんです……」
保護者の方からこんな相談を受けることが増えています。

宿題や問題集を開いて数秒、「わからない」
学校のテストが返ってきて「意味がわからない」
塾の授業でも「最初からわからない」

でも、ちょっと待ってください。

本当に「わからない」からそう言っているのでしょうか?
今回は、「わからない」が口ぐせになっているときに見えてくるお子さんの心理と、親としての具体的な対応法を3つご紹介します。


そもそも「わからない」はどこから来るのか?

「わからない」という言葉の裏には、いくつかの心理的な背景があります。

1. 自信のなさ

少しでもつまずくと「自分はダメなんだ」と感じて、すぐに投げ出してしまうタイプです。
これは失敗経験が積み重なっているケースに多く、自分を守るための言い訳として「わからない」と言っていることも。

2. 面倒くさい・考えたくない

考えることに慣れていない子どもにとって、「考える」行為は苦痛です。
ちょっと複雑な問題に出くわすと、「わからない」と言って考えることを避けようとします。

3. わからないと言えば助けてもらえると思っている

親や先生が「わからない」と言うたびにヒントや答えをくれると、それが習慣になります。
自分で考える前に「とりあえずわからないと言っておこう」状態になっていることも。

親ができる3つの対応法

1. 「わからない」を禁止ワードにしない

まず大事なのは、「わからない」と言ったことを頭ごなしに否定しないことです。

NG対応:「だからちゃんと授業聞きなさいって言ったでしょ!」
→ これではお子さんはますます委縮してしまい、本当に理解できないことも言えなくなります。

おすすめの対応
「どこまでならわかってる?」
「問題の意味は理解できてる?」
と、「わかっている部分」に目を向けさせてください。

「全部わからない」ことはほとんどありません。
「問題文の意味はわかるけど、どこから計算したらいいかがわからない」など、具体化させることで突破口が見つかります。

2. 1問でいいから自力でやりきる経験を積ませる

「わからない」と言った後にすぐ助けてしまうのではなく、まずは「ヒントだけ」にとどめましょう。

例:「この式って、どの数とどの数を使うと思う?」
→ 自分で考える経験を意図的に増やしていきます。

特に低学年のうちは、「考える=しんどい」というイメージがつかないよう、小さな達成体験を積ませることが大切です。

1問解けたら、たっぷり褒めてあげてください。
「1人でできたね!」「さっきよりすごく進んだね!」
この成功体験が「やればできる」という自信を育てていきます。

3. 「わからない」の前に「まずやってみよう」を習慣に

「考え方が合ってるかわからないけど、とにかくやってみる」
この姿勢が身につけば、お子さんの学力は確実に伸びます。

そのためには、「間違ってもいい」という安心感を家庭の中で伝え続けることが重要です。

NG対応:「また間違えてる!何回言ったらわかるの!」
→ この言い方だと、次は「わからない」と言って手を出さないようになります。

OK対応:「いいね、やってみたんだね」「ここまでは合ってるよ」
→ 答えではなく、取り組み姿勢を肯定することがカギです。

学校や塾との連携も大事

「わからない」が続いているときは、学校の授業についていけていない場合もあります。
その際は先生や塾の講師に現状を伝え、どこでつまずいているのかを明確にすることも一つの方法です。

当塾でも、「わからない」が口ぐせになっていたお子さんが、少しずつ「やってみよう」に変わっていったケースはたくさんあります。

まとめ:大人の関わり方ひとつで変わる

子どもの「わからない」には、たくさんのメッセージが詰まっています。
それをただの甘えや怠けと決めつけず、以下の3つのステップで丁寧に関わることがポイントです。

  1. 「どこがわからないか」を一緒に探る
  2. 自分で考える経験を積ませる
  3. 間違いや失敗に寛容な環境をつくる

「わからない」を超えた先にある「できた!」の喜びを、親子で一緒に味わっていきましょう。

以上!京都市中京区のアイデア数理塾の油谷拓哉がお届けいたしました!

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