「うちの子、雑なんです」に潜む本当の問題とは? 京の算数学#1127

京の算数学問題#1127

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算数学コラム

こんにちは。京都市中京区で算数・数学専門の「アイデア数理塾」塾長、油谷拓哉(ゆたに たくや)です。

「うちの子、どうしても雑なんです。もっと丁寧にやれば成績も上がるのに…」
このようなご相談、非常によくいただきます。

でも実は、「雑に見える行動」には別の原因が隠れていることも少なくありません。

今回は、「雑さ」の正体と、そこから見えてくる本当の課題について解説します。


見た目が「雑」=能力がない、ではない

ノートがぐちゃぐちゃ、数字が読みにくい、計算の途中式を省いてしまう――。
確かにこうした行動は「雑だな」と感じるかもしれません。

しかし、それが怠けているから、やる気がないからとは限りません。
実際、本人に聞いてみると「早く終わらせたいから」「考えているうちに手が止まったから」など、さまざまな理由があります。

本当の課題は「処理スピード」と「ワーキングメモリ」

雑に見える子の中には、「思考と手の動きのバランス」がとれていないケースが多くあります。

たとえば、

  • 思いついたらすぐ書くけど整理が追いつかない
  • 頭では理解できていても、記述に反映できない
  • 書いているうちに最初の意図を忘れてしまう

これは、「ワーキングメモリ(作業記憶)」と「処理スピード」が影響していると考えられます。

叱るより、「仕組み」を工夫するのが近道

「もっと丁寧にしなさい!」と言い続けても、子どもにとっては抽象的でわかりにくい指示になりがちです。

それよりも、

  • 数字を書くマスを大きくする
  • 1行ごとに書く内容を区切る
  • ステップごとにチェックリストを使う

といった具体的なサポートの工夫が、子どもの「雑さ」をぐっと減らします。

親の見方が変わると、子どもも変わる

「雑」=「悪い子」「適当にやっている」と決めつけるのではなく、
「もしかして処理の順番が苦手なのかも?」「見た目と実力がズレているのかも?」と捉えてみてください。

子どもに合ったやり方に変えるだけで、行動が劇的に変わることはよくあります。

まとめ

雑に見える行動の裏には、子ども自身も気づいていない「困りごと」があるかもしれません。
大切なのは、その背景を一緒に探り、適切なサポートを見つけることです。

アイデア数理塾では、子どもの特性に応じた声かけや学習環境の工夫を行っています。
「雑さ」から見えてくる可能性を、一緒に育てていきましょう。

京の算数学 解答#1127

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