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京の算数学問題#1077

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算数学コラム
こんにちは!京都市中京区で学習塾「アイデア数理塾」を運営しております、油谷拓哉(ゆたに たくや)です。
子どもを育てていく中で、
「どうやって教えたらいいのか分からない」
「頑張ってほしいけど、どんな声かけが効果的?」
そんなふうに感じたことはありませんか?
実は、子どもの可能性を広げるカギは、「教える(ティーチング)」と「引き出す(コーチング)」をうまく使い分けることにあります。
「コーチング」と「ティーチング」ってどう違うの?
教育や子育ての現場ではよく耳にする「コーチング」と「ティーチング」。
でも、この2つの違いを正しく理解している人は意外と少ないかもしれません。
簡単に言うと、
- ティーチング:知識や方法を「教える」
- コーチング:本人の中にある答えを「引き出す」サポートをする
という違いがあります。
コーチングの語源は「馬車」?その意味と本質
「コーチ(coach)」という言葉の語源は、ハンガリーの「コチ(Kocs)」という馬車造りで有名な町から来ています。
馬車が人を目的地まで運ぶように、コーチは「相手が望むゴール」にたどり着くためのサポートをする存在なのです。
つまり、コーチングの本質は「教えること」ではなく、「伴走すること」「気づきを促すこと」。
コーチは、クライアント(=子ども)が自分で考え、自分の意志で前に進めるように後押しする役割を担っています。
ティーチングとコーチング、どっちが大事?
答えは…「どちらも大切」です。
- ティーチングは「空っぽのコップに水を注ぐ」こと。
- コーチングは「すでにある水に気づかせ、どう活かすかを考えさせる」こと。
つまり、水(=知識や経験)がなければ、コーチングは成り立ちません。
まずは教える → その後、引き出す。
この順序とバランスがとても大切なのです。
教育現場にありがちな「コーチングとティーチングの混同」
私自身、学童野球や家庭教師の現場でよく見かけたのが、「コーチング」と「ティーチング」の混同です。
たとえば、子どもが何かうまくできなかったとき、
「どう教えたらいい?」という問いは「ティーチング」に関するものです。
でも、「どうすれば自分で答えを見つけられるかな?」という問いは、「コーチング」の考え方に近いのです。
目的が「教える」ことなのか、「自分で気づかせる」ことなのかによって、アプローチを変える必要があります。
野村克也監督が体現した理想のバランス
プロ野球界の名将・野村克也氏の指導法は、まさに「ティーチングとコーチングの融合」でした。
最初に彼の本を読んだときは「なるほど」と思う程度でしたが、
心理学やコーチングを学んだあとに読み返すと、選手に「考えさせる指導」「気づきを与える問いかけ」が随所に見られ、非常に感銘を受けました。
野村監督は、技術的な指導(ティーチング)を行いながらも、
選手に自分の頭で考えさせる(コーチング)場面を多く作っていました。
子育てにも使える!コーチング的な声かけの例
お母さんが今日から使える「コーチング的な声かけ」の例をご紹介します。
- 「どうすればうまくいくと思う?」
- 「それをやってみた結果、どう感じた?」
- 「次にやるなら、何を変えたい?」
こうした問いかけを通じて、子どもは自分で考える習慣を身につけ、自立心や問題解決力が育ちます。
最後に:お母さんの中にこそ、答えがあります
子どもに何かを「教えなきゃ」と頑張ることももちろん大切ですが、
時には一歩引いて、子どもの中にある力を信じて引き出すことも、成長を大きく後押しします。
コーチングとティーチングを知ることで、日々の声かけや接し方が変わり、子どもとの関係がグッと良くなるはずです。
この記事が、子育てに励むお母さんたちの参考になればうれしいです。
以上、京都市中京区のアイデア数理塾
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京の算数学 解答#1077
