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京の算数学問題#1039

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算数学コラム
みなさんこんにちは!
京都市中京区で塾を運営しております、油谷拓哉(ゆたに たくや)です。
お子さんが文章題を解いたときに、「答えは合ってるけど、解答の式とちょっと違う…」
そんなとき、丸をつけていいのかどうか、悩んだことはありませんか?
答えが合っていればOK?
でも、式が違うなら×?
実はこの判断、子どもの“学び方”にとって、とても大切なんです。
今日は、そんな「式の違い」「採点の基準」について、現場での実体験をもとに解説します。
正解なら、とりあえず丸を!
まず結論から言うと…
「答えが正しいなら、一旦は丸をしてOK」です。
ただしそれで終わりではありません。
必ず“どうやってその答えにたどり着いたのか”を確認すること。
これが本当に理解しているかどうかを見るうえで、最も大切なポイントです。
なぜ「式」や「考え方」が大事なの?
1. 理解できているかがわかる
たとえ答えが合っていても、式の意味をわからずに当てずっぽうで書いていることもあります。
そのままスルーしてしまうと、あとで同じような問題でつまずく可能性が高くなります。
2. 間違った方法に気づくため
偶然答えが合っただけ、というケースもあります。
「当たったからOK!」ではなく、「なぜそうなったのか?」を一緒に考えることが、正しい知識につながっていきます。
模範解答と違う式、どう教える?
子どもが書いた式が解答と違うと、直すべきか迷いますよね。
ポイントは、「考え方に筋が通っているか」です。
✔ 自分で考えた方法は尊重しよう
算数は、いろんな解き方がある教科です。
もし独自の方法で正解しているなら、それは子ども自身が“考えた証拠”。まずは褒めてあげましょう。
✔ 標準的な式も教えよう
そのうえで、模範的な式も教えておくと、他の問題や学年が上がったときに役立ちます。
「この式でもできるんだね」と伝えることで、視野も広がっていきます。
丸つけの判断ポイント一覧
状況 | 丸つけの判断 | フィードバックのポイント |
答え・式ともに正解 | ◎(丸) | 自信を持ってOK! |
答えは正解、式が違う | △(丸+確認) | 考え方を聞いて模範解答と比較 |
答えが不正解、式に筋がある | ×(ただし惜しい!) | どこがズレたか一緒に確認 |
答えも式も不正解 | × | まずは「よく考えたね」と声をかけてから解説 |
子どもへの声かけで大切なこと
採点のとき、まずは「考えたこと自体を褒める」のが何より大切です。
「よく考えたね!おしいね!」
「なるほど、そう考えたんだね」
この前向きな声かけが、子どもの“考える力”を伸ばします。
間違ったところは、責めるのではなく「ここだけ直したら完璧だったね」と、次につなげる視点を持ちましょう。
まとめ:丸つけは“評価”じゃなく“対話のきっかけ”
採点=評価と捉えると、「合ってる?間違ってる?」の二択になりがちです。
でも実は、丸つけこそが“子どもと学びについて話すチャンス”なのです。
・なぜそう思ったの?
・どうやって解いたの?
・ほかのやり方はあるかな?
こうしたやりとりの中で、子どもの思考力や理解力はどんどん伸びていきます。
間違えるのは恥ずかしいことではありません。
「直し」は、子どもが自分で学びを深める絶好のチャンスです。
ぜひ、今日のブログを参考にしながら、採点の時間を「成長の時間」に変えていってくださいね。
以上!
京都市中京区のアイデア数理塾、油谷拓哉(ゆたに たくや)がお届けいたしました。
算数好きあつまれ〜!
京の算数学 解答#1039
