「得意」と「好き」は違う?子どもが科目を選ぶときの本音に気づこう 京の算数学#1038

京の算数学問題#1038

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算数学コラム

こんにちは!京都市中京区で塾を運営している油谷拓哉(ゆたに たくや)です。

「好きな科目ってなに?」
生徒にこう質問すると、返答に困って黙り込んでしまう子が意外と多いんです。

「う〜ん……国語かな?でも点数悪いし……」と、どこか自信なさげな答えが返ってくることもあります。

実はこれ、「得意」と「好き」の違いがわからなくなっていることが原因なんです。

今日は、「得意」と「好き」の違いをテーマに、子どもの本音にどう寄り添うかを考えてみましょう。


「好きな科目は?」と聞かれて困る理由

「好きって聞かれたのに、なんで悩むの?」と思う方もいるかもしれません。

でも、子どもたちは「好き=得意じゃないといけない」と無意識に思い込んでいることがあるのです。

たとえば、こんな声をよく耳にします。

  • 「歴史は面白いと思うけど、テストの点が悪いから好きって言いにくい」
  • 「理科の実験が好きだけど、覚えるのが苦手だから得意じゃない」

つまり、得意じゃないと好きって言っちゃダメだと思っている子が多いんですね。


「得意」とは?定義と特徴

「得意」とは、ある分野において他の人よりも優れていたり、自信を持って取り組めたりする状態を指します。

得意の特徴

  • スキルや能力が高い
     他の人よりも上手にできることが多いです。
  • 自信がある
     失敗を恐れずに取り組めることが多く、「自分はこれができる」と思える力になります。
  • 他人からの評価が高い
     まわりから「それ得意だよね!」と認識されやすいです。

たとえば、「数学が得意です」と言う場合、実際にテストの点数が良かったり、先生や友達から「よくできてるね!」と褒められたりした経験があることが多いです。


「好き」とは?定義と特徴

「好き」とは、その活動や科目に興味があり、関わっている時間が楽しい、嬉しいと感じられる状態です。

好きの特徴

  • 興味や関心が強い
     理由はなくても「なんか好き」「面白そう」と思える気持ちが出てきます。
  • 楽しい・嬉しいと感じる
     結果が出なくても取り組むこと自体が楽しいと感じられます。
  • 継続しやすい
     うまくできなくても、「もっと知りたい」「またやってみたい」と思える原動力になります。

たとえば「数学が好き」と言う子は、計算が得意でなくても、図形を見ているのが楽しいとか、パズル感覚で問題を解くのがワクワクする…そんな気持ちを持っています。


「得意」と「好き」は必ずしも一致しない

「得意=好き」だと思いがちですが、実際は以下のようなケースも多くあります。

  • ピアノは得意だけど、練習が苦痛で好きではない
  • サッカーは好きだけど、なかなか上達せず苦手意識がある

このように、得意と好きは必ずしもイコールではありません

特に子どもにとって「好き」という気持ちは、将来の興味関心や可能性を広げる大きなヒントになります。


得意よりも「好き」を大事にしたい理由

学びの出発点は、「面白そう」「やってみたい」という気持ちです。

でも、こんな場面でその芽がつぶれてしまうことがあります。

  • テストの点が悪かった
  • 先生や親から「向いてないね」と言われた
  • まわりと比べて「自分はできない」と思ってしまった

こうした経験で、本当は好きだったはずのものが、嫌いになってしまうこともあるのです。

私たちが大切にしたいのは、「今、その子が好きだと感じている気持ち」。
そこにこそ、その子らしさや才能の芽があります。


まとめ:得意よりも、まず「好き」の気持ちに目を向けよう

「得意なこと」は自信をつける材料になります。
でも、「好きなこと」は人生を豊かにする原動力になります。

勉強が得意でなくても、「なんかおもしろい」と感じた瞬間があれば、それを大事にしてほしい。

子どもたちが安心して「好き」と言える環境をつくることで、自然と学びが深まり、成績もついてくると私は考えています。

「好き」は才能の入口です。
その小さなサインを見逃さずに、一緒に育てていきましょう!

以上、京都市中京区のアイデア数理塾・油谷拓哉(ゆたに たくや)がお届けしました。

算数好き、あつまれ〜!

京の算数学 解答#1038

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