【倍率で志望校を変えるべき?】受験生・保護者が知っておきたい「倍率」と高校選びの考え方 京の算数学#1030

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算数学コラム

みなさんこんにちは!
京都市中京区で塾を運営しております、アイデア数理塾の油谷拓哉(ゆたに たくや)です!

志望校が決まった受験生にとって、次に気になるのが「倍率」。
「倍率が高いと受かりにくいの?」「志望校、変えた方がいいのかな…?」
そんな不安の声をよく耳にします。

今回は、受験の倍率とは何か、倍率が高い場合にどう考えるべきかについて、受験生と保護者の両方に向けてわかりやすくお伝えします!


倍率ってそもそも何?

まず、「倍率」とは定員に対して何人の受験者がいるかを示す数字のことです。

  • 志願倍率:定員に対して何人が出願したか
  • 実質倍率:実際に何人が受験したか

たとえば定員100名の高校に対して150名が出願し、120名が実際に受験した場合、

  • 志願倍率:150 ÷ 100 = 1.5
  • 実質倍率:120 ÷ 100 = 1.2

このように「倍率=受験者÷定員」で求められます。


倍率はいくつから「高い」のか?

目安として、以下のように考えられています。

  • 高校受験の場合:1.5倍を超えるとやや高め
  • 中学受験の場合:1.8倍以上で高倍率とされることも

1.5倍ということは、受験生のうち3人に1人は不合格になるということ。
特に、合格ラインの学力に近い“中間層”の生徒さんは、倍率の影響を受けやすくなります。

一方で、倍率が1.0倍を下回ると「定員割れ」となり、全員が合格する可能性が高くなります


倍率が高いと本当に受かりにくい?

答えは「Yes」ですが、ちょっと注意が必要です。

倍率が高いほど合格の難易度が上がるのは事実です。
特に中間層はシビアな状況になります。

しかし!
倍率=そのまま合格率ではないのもまた事実です。

たとえば私立高校には以下の2つの受験方式があります。

  • 専願受験:合格したら必ずその学校に入学する
  • 併願受験:滑り止めとして受ける(他校への進学もあり)

併願受験では、合格しても入学しない生徒が一定数出るため、学校側はそれを見越して定員より多くの合格者を出します。

つまり、倍率が2.0だからといって、単純に半分が落ちるとは限らないのです。


倍率だけで志望校を変えるべき?

結論から言います。

倍率だけで志望校を変えるべきではありません。

もちろん、冷静な判断やセーフティ校を考えることも大切ですが、最も大事なのは…

「子どもが本当に行きたい学校かどうか」です。

特に中学受験では、受験校の数が限られており、倍率が高くなるのは当たり前。
高校受験でも併願受験の影響で倍率は流動的なので、倍率に一喜一憂せず、今の志望校に向けて努力することが一番の近道です。


志望校を諦めるのは、もう一度考えてから

倍率が出ると、心がざわつくのは当然です。

ですが、こう考えてみてください。

「倍率が高いのは、みんなが“その学校に行きたい”と思っている証拠」

その中で自分の意志を貫いて努力できるかどうか。
これは、進学後の生活にも大きく影響します。

最後に、受験勉強のゴールは「合格」ではなく「その後の学校生活を充実させること」です。
だからこそ、「どんな高校生活を送りたいか?」を軸に、倍率に振り回されず、自分の希望を大切にしてくださいね。

以上、京都市中京区のアイデア数理塾、油谷拓哉(ゆたに たくや)がお届けしました!

算数好きあつまれ〜!

京の算数学 解答#1030

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