京の算数学問題#918
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算数学コラム
みなさん、新年を迎えた最初の夜に見る「初夢」は見ましたか??
日本には「一富士二鷹三茄子」という言葉があり、初夢でこれらを見たら縁起が良いとされています。この不思議な言葉にはどのような由来や意味があるのでしょうか?
今回は「一富士二鷹三茄子」について詳しく掘り下げてみます。
一富士二鷹三茄子とは?
「一富士二鷹三茄子(いちふじ にたか さんなすび)」とは、初夢で見ると縁起が良いとされるものを順番に並べたものです。具体的には、以下の順序で縁起が良いとされています。
- 富士山
- 鷹(たか)
- 茄子(なすび)
これらを夢に見ると、その年が幸運に恵まれると古くから言い伝えられています。
一富士二鷹三茄子の由来
この言葉には諸説ありますが、特に有力な説を3つご紹介します。
1. 徳川家康説
一富士二鷹三茄子は、江戸幕府初代将軍である徳川家康に由来するという説があります。
家康は富士山を神聖視しており、また鷹狩りを好み、さらに茄子は当時非常に高価な作物だったため、これらを縁起物として重んじていました。
2. 縁起の良さを示す言葉としての発展
それぞれの言葉に込められた意味が縁起の良さと結びついています。
- 富士山:日本一の高さを誇る山で、「一番」を象徴する存在。
- 鷹:鋭い目と強い力を持ち、高い志や目標達成を表す。
- 茄子:「成す」という言葉に通じ、物事が成就するという意味がある。
3. 駿河国(現在の静岡県)説
駿河国で「一富士二鷹三茄子」が生まれたとも言われています。
静岡県は富士山のふもとに位置し、鷹狩りが盛んであり、茄子の栽培も有名だった地域です。この3つは地元の誇りであり、これが全国に広まったのではないかと考えられています。
四や五もあるって知ってる?
実は「一富士二鷹三茄子」に続く「四」や「五」があるという説もあります。
- 四扇(よんおうぎ):扇は広がることを象徴し、末広がりの縁起物。
- 五煙草(ごたばこ):煙草の煙がまっすぐ上がる様子が運気上昇を意味する。
ただし、この部分は地域や時代によって異なり、あまり広く知られていません。
初夢を見るタイミング
ところで、初夢はいつ見る夢のことを指すのでしょうか?
実はこれにも諸説あり、「元旦の夜から2日の朝にかけて見る夢」とするのが一般的です。ただし、「大晦日の夜から元旦の朝にかけて」とする地域もあります。
もし初夢で一富士二鷹三茄子を見ることができなくても大丈夫!多くの地域では、縁起の良い絵を枕の下に敷いて寝る風習もあります。これにより幸運を引き寄せるとも言われています。
縁起を楽しむ心が大切
「一富士二鷹三茄子」は、夢そのものの内容以上に、日本人が大切にしてきた「縁起を担ぐ心」を象徴しています。
新年を迎えるにあたり、今年が良い年になるよう願いを込めるこの風習は、私たちの心を前向きにしてくれるものです。
みなさんも、初夢や新年の目標を通じて、素晴らしい一年を迎えられることを願っています!
次の初夢には、ぜひ富士山や鷹、茄子が登場することを期待してみてくださいね。
以上、京都市中京区のアイデア数理塾、油谷拓哉(ゆたに たくや)がお届けしました!
素敵な夢を見て、今年も良い一年をお過ごしください^^