京の算数学問題#911
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算数学コラム
みなさんこんにちは!京都市中京区で学習塾を運営しております、油谷拓哉(ゆたに たくや)です!
今の子どもたちは、生まれた時からスマホやタブレットが身近にある世代。
小学校ではタブレットが配布され、調べものをする際には「とりあえず検索」というのが一般的になっています。たしかに、ネット検索は便利です。
調べたい言葉を入力すれば、瞬時に情報が手に入ります。しかし、それだけで十分なのでしょうか?
今回は、私が普段塾での指導を通じて感じる「ネット検索と紙の辞書の違い」、そして「語彙力を高めるための効果的な方法」についてお話しします。
ネット検索の便利さと落とし穴
ネット検索は、情報収集のスピードという点では圧倒的な利便性を持っています。
たとえば「素数って何?」と検索窓に入力すれば、瞬時にその定義や特徴がわかります。
これまで辞書や百科事典を開いて調べていた時間が、数秒で済んでしまうのです。
しかし、その便利さゆえに注意が必要な点もあります。
以下のような問題に直面することがあるのです。
- 必要な情報が正確に得られるとは限らない
ネットには膨大な情報が存在しますが、必ずしもすべてが正確ではありません。検索結果の上位に表示された情報をそのまま信じてしまい、間違った知識を覚えてしまうリスクがあります。 - 調べ方にコツが必要
情報を的確に得るには、適切なキーワードを選ぶ必要があります。これには、語彙力やワードセンスが求められます。しかし、これらの力はネット検索だけでは十分に養われません。 - 思考力が育ちにくい
ネット検索は答えをすぐに得られる反面、調べる過程での思考や推測を省略してしまいます。そのため、深く考える力が育ちにくいのです。
紙の辞書を使うことで得られるもの
では、ネット検索が主流となった今、紙の辞書を使う意味はどこにあるのでしょうか?
その答えは、「語彙力」と「思考力」を高める点にあります。
1. 語彙力が自然と身につく
紙の辞書を引くと、探している単語以外の言葉が目に入ります。たとえば、「素数」を調べている途中で「素朴」「素面」といった関連する言葉に出会うことがあります。この「ついでの発見」が、語彙力を増やすきっかけになるのです。
また、漢字辞典では画数や部首を頼りに調べるため、「調べる過程」そのものが学習になります。目的の漢字を見つける前に、似た漢字や関連する言葉を目にすることで、自然と知識が広がります。
2. 思考力と推測力が養われる
紙の辞書を使う場合、わからない言葉を見つけるために推測が必要です。たとえば、「この漢字の部首はこれかな?」「画数はこのくらいだろう」といった仮説を立てながら探すことになります。この過程が、考える力を鍛えるのに役立つのです。
3. 調べた情報が記憶に残りやすい
ネット検索では情報を「見るだけ」で終わりがちですが、紙の辞書では「探す」という能動的な行動が伴います。この行動が記憶の定着を助けるため、調べた言葉が記憶に残りやすいのです。
コピペはバレる?調べ学習の正しい活用法
近年、学校の課題で調べ学習を行う機会が増えています。その中で、生徒がネット検索で得た情報をそのままコピー&ペーストして提出するケースも少なくありません。しかし、これでは学びにつながりませんし、先生方には簡単に見破られてしまいます。
調べ学習の本質は、点で得た知識をつなげていくことにあります。そのためには、事前にある程度の基礎知識を身につけておくことが重要です。基礎知識があると、調べた情報を整理し、理解を深めることができます。
保護者ができるサポート:紙の辞書を活用しよう
では、保護者としてどのように子どもたちの学びをサポートできるのでしょうか?
一つの方法として、「紙の辞書を家で使う習慣をつける」ことをおすすめします。
紙の辞書を使うメリットを子どもに伝えよう
まずは、「辞書を引くことの楽しさ」を伝えることが大切です。
「わからない言葉を調べると新しい発見があるよ」といったポジティブなメッセージを伝えましょう。
またそれと同時に紙の辞書は探していると自然と他の言葉が目に入ってくるので語彙力がひとりでに増えていきます。
家庭での工夫例
- 子どもが興味を持ちそうな言葉を一緒に調べる
- 辞書を使ったゲームを取り入れる(例:「〇〇という言葉を一番早く見つけた人が勝ち」)
結論:便利さと学びのバランスを取ることが大切
ネット検索が当たり前の時代においても、紙の辞書には学びの本質に通じる大きな価値があります。語彙力を高め、思考力を育てるためには、便利なネットツールと紙の辞書をうまく使い分けることが重要です。
ぜひ、ご家庭でも紙の辞書を活用し、子どもたちの学びをサポートしてみてください。新しい発見と成長の機会が、きっとたくさん待っています!
以上、京都市中京区のアイデア数理塾、油谷拓哉(ゆたに たくや)がお届けしました!お子さんの学びに関するご相談やご質問がありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。