中学生で数学が苦手になる理由とその克服方法 京の算数学#817

京の算数学問題#817

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算数学コラム

みなさんこんにちは!京都市中京区で塾を運営しております。油谷拓哉(ゆたに たくや)です!

こんにちは!今回は、中学生になると「なぜ数学が苦手になるのか?」という保護者の方に向けたお話です。

小学校では算数が得意だったお子さんも、中学に入ると急に数学が難しくなり、成績が伸び悩むことがありますよね。

ここでは、その原因と対策について考えてみましょう。

数学は「哲学的」である

中学数学が苦手になる大きな理由の1つは、内容が抽象的で「哲学的」な要素を含んでいるからです。

小学生の算数は、基本的な計算や単純な定理を理解することが中心で、具体的な問題を解くことが求められました。

しかし、中学生になると「数とは何か?」や「関数とは?」といった抽象的な概念が登場し、数字や数式がただの計算問題ではなく、数学的な考え方そのものを理解する必要が出てきます。

この段階で、子どもたちは数字そのものの意味を理解することに苦労し、次第に数学への苦手意識が強くなります。

例えば、「関数」や「比例・反比例」などは、抽象的な概念を理解しないと応用問題が解けません。

これが、小学生の時の「1問1答」的な算数から大きく変わるポイントです。

また、思春期にあたる中学生の時期は、物事を俯瞰的に見る力や抽象的な思考力がまだ十分に発達していないため、こうした柔軟な思考を必要とする数学に戸惑うことが多いのです。

特に14歳前後では、まだ完全にその能力が成熟していないため、急に難しい問題に直面すると混乱しがちです。

定期テストの範囲が広く、対策が難しい

中学生になると、小学校とは異なる「定期テスト」が行われるようになります。

小学校では、各単元ごとにテストが行われ、その都度の復習がしやすかったのですが、中学生になると年に6回の定期テストだけで成績が評価されます。

この定期テストは、複数の単元を一度に試験範囲とするため、広範囲の復習が必要になります。

このような状況では、テスト対策が難しく、思うように結果が出せない生徒が増えてきます。

例えば、小学生の時には80点以上を取れていた生徒が、中学生になると急に60点以下の成績しか取れなくなることもよくあります。

これは、テストの難易度が単に上がるだけでなく、試験範囲が広がり、効率的な勉強法が求められるようになるからです。

また、子どもたちは「小学生の80点」と「中学生の80点」の違いをあまり認識していないことが多く、同じように評価されるべきだと思っているため、成績が下がったときに大きなショックを受けやすいです。

保護者としては、その違いを理解させ、適切なサポートをしてあげることが重要です。

「100%理解」しようとしてしまう

数学を「100%理解しなければならない」と思ってしまう生徒も、数学を苦手に感じる原因の一つです。

算数は基礎的な計算方法やルールを覚えれば、答えが出せるというシンプルなものでした。

しかし、中学数学は「答えが一つに決まらない」ことも多く、計算式や定理の背後にある概念を理解することが求められます。

例えば、「0」という概念を考えてみましょう。

0は当たり前のように使われていますが、歴史的に見ると、その存在は非常に革新的なものでした。

ある時代には「無」という概念が宗教上受け入れられず、0を提唱した学者が処刑されたこともあります。

このように、数学の定理や概念は発明されたものであり、完全に理解することが難しい哲学的な要素を含んでいるのです。

そのため、数学を100%理解しようとすると混乱し、逆に苦手意識が強くなってしまいます。

80%の理解で十分だと割り切り、残りの20%は「こういうものだ」と受け入れる姿勢が必要です。

このように割り切ることで、数学的な思考力を鍛え、応用力を高めることができます。

克服のために

保護者として、子どもが中学数学に苦手意識を持っている場合、まずはその難しさを理解し、サポートしてあげることが大切です。特に、以下の点に注意してみましょう。

抽象的な概念を具体例で説明する

数学の抽象的な概念を理解するのは難しいので、具体例を使って説明することで、少しずつイメージをつかませることができます。

テスト勉強の計画を立てるサポート

広範囲の定期テストに向けて、計画的に勉強する習慣を身につけるサポートをしましょう。
特に複数の単元が試験される場合、どの部分に重点を置くかを一緒に考えることが大切です。

100%を求めない 

数学を完璧に理解することは難しいということを伝え、80%の理解で十分だと安心させてあげましょう。

中学数学を通して、子どもたちは論理的思考力や問題解決能力を高めることができます。
それは、他の教科や将来の社会生活でも役立つ力です。保護者のサポートがあれば、きっと数学の苦手意識を克服し、楽しんで学べるようになるでしょう。

以上!京都市中京区のアイデア数理塾 油谷拓哉(ゆたに たくや)がお届けいたしました!

算数好きあつまれ〜!

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