今日の数学問題#322
数学コラム
目標は持つべきなのか?
最近思う事があるんですが、良く起業セミナーとか自己啓発系のセミナーへ行くと夢を持つことや目標を持つことは大事だという話を耳にします。
子どもたちと話をしていても学校の先生に目標や将来設計を考えるようにと指導されるというお話も良く聞きます。
確かにとても大事ですし、僕自身も毎年目標を立てそれに向かって何ができるか?を考え行動を起こしていますが、でもそれが苦になったり、むしろ逆効果として働く場合もあると思うのです。
今日は自分らしく生きる(ウェルビーイング)を軸に目標設定について考えていきたいと思います。
目標設定がなぜ大事だと言われるか?
例えば、地図を想像してみましょう。
Googlemapを使ったことがある方は多いのではないでしょうか。
目的地にピンを打つと自動的に現在地からの道筋が数パターン表示されます。
目標設定はこれとよく似ています。
どんな自分になりたいか?
将来何がしたいか?
次のテストで何点をとるのか?
目標を設定すれば今の現在地からの道のりがわかります。
「どこに向かって歩むのか?」
を明確にするために目標設定は重要だと言われるのです。
目標が苦になる場合
私からみていて目標設定が苦になる場合は大きくは3パターンです。
1先を見通す力がついていない
大人でも目標設定はトレーニングが必要なものです。
それを子どもたちがいきなり出来るか?と考えるとまず難しいと思います。
地道なトレーニングが必要なのです。
すごく難易度の高いことなのにさも簡単に出来るようなイメージがついてしまっていることも問題の一つでしょう。
また、その力が備わっていないだけでトレーニング次第でできるようになってきます。
2現在地を把握できていない
自分自身を客観的に観察する必要がありますのでまだ客観視のできない子どもたちが難しいと感じる1番の原因だと思います。
また、現在地とは今の現状をありのまま把握することなので、出来る事、出来ない事どちらも含めて認知しないといけないため、嫌な事を見ても耐えられる力と出来る事を探す力が要求されるため非常に難しいのです。
3ゴールを壮大なものと勘違いをしている
最後にゴール設定や目標というとすごく壮大なイメージを持つ方が多いです。
将来のことやどんな仕事に就きたいか?
また、自分はどうなっていたいのか?
そんなの経験の少ない子どもたちがわかるわけがありません。
目の前のことにきちんと向き合うことこそ目標設定にとって大事な事なんです。
今の延長線上でしか未来は描けません。
良くいう未来からの逆算はイメージができて初めて成り立ちます。
まずは次のテスト何点取ろうかな?明日学校いつもより早く行こうかな?苦手な読書にチャレンジしようかな?イメージしやすい程度の目標を立てましょう。
これも立派な目標なのです。
幸福度が高まる条件
幸福度が高く心身ともに良好な状態にある事をウェルビーイングと言います。
幸福度が高まるには実は条件があるそうです。
・自分が設定した目標に向かって最大限努力する
手が届きそうだけど届かないぐらいの目標が1番いいとされています。
例えばテストで1桁の点数の生徒がいきなり90点以上を取れるとは思いません。
それなら20点〜30点を目指すべきでしょう。
無謀ではなく努力すれば叶う目標を立てましょう。
・自分が設定した目標のレベルを下げる
目標のレベルを下げるのも一つの選択です。
初めは自分の力量がわからないものです。
やっていくうちに目標との差が明確になってきます。
・目標を違う目標に変える
目標は変えてはいけないというのは嘘です。
逃げるなという意味だと思うのですが、目標を変えてしまうのも一つの手段なのです。
ただ、これには条件があり自身が何のために目標を立てたか?と同じ目標か?というものです。
例えば行きたい高校があり内申点が必要で数学の目標点を70点にしていたがどうしても難しいので、理科を85点にする方に切り替えた。
これならバッチリです。
目標設定は大事だけど目標の定義を整えよう!
目標設定は必要なことと僕は思いますが、目標を立てることで辛くなってしまっては意味がありませんよね。
どうせならきちんと目標を立ててモチベーションを上げて取り組みたい。
あなたにとって目標とは何か?そんなに壮大なことは考えなくていいのです。
それぞれに目標の定義は違うのですから。
まずはあなたにとっての目標って何か?を考えていきましょう。
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